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テーマ:在宅医療に思う(65)
カテゴリ:緩和ケア
長野県、訪問診療クリニック樹の瀬角医師の活動を追ったドキュメンタリー番組。 膵臓がんの諸井さん、65歳男性。 2021年春に診断、秋には余命は3ヶ月と言われていた。瀬角医師の初回訪問は10/28。3週間を楽しく過ごしたが、呼吸が苦しくなり入院した。しかし、翌日退院し、また瀬角医師の診療を仰ぎ5日後に死去。家族は楽しく過ごせて良かったと。瀬角医師のコメント無し。 胃がんの赤羽さん、77歳男性、独身。 2022年8月、入院して胃がんと診断、余命わずかと言われ自宅に。瀬角医師は退院した日に初回訪問。4日目には転倒し往診、9日目にはトイレに動けなくなり、きょうだいに迷惑かけたくないから入院したいと。病院に行っても動けるようになるわけではないよ、と瀬角医師。本人も納得したのかそのままお家で過ごす。12日目、急激に痛みが来て医療用麻薬を投与した後から呼吸が弱くなったとナレーション&字幕スーパー。「限界だったかもね。」と瀬角医師。午後3時45分旅立たれる。 「安心して穏やかに逝ってくれた。」というきょうだいたちの言葉を受け入れられない瀬角医師。 それでも、苦痛、不安を取ってあげられなかった、家族との時間を作ってあげられなかった、と後悔する瀬角医師。 胆嚢がんの三嶋さん、57歳女性。2018年11月発症。2022年9月、再燃し1ヶ月は持たないと告知され、訪問診療が開始。夫、専門学校3年の長女、中3の長男の4人暮らし。あと数日、というところから撮影が始まる。 三嶋さん「あとどれくらい生きられますか?」 瀬角医師「3日ぐらいかな、それじゃ短いかな?」 三嶋さん「長い!」 翌朝、旅立たれる。瀬角医師のコメント 「愛する人を失って、非常に悲しむ、辛い、喪失感を感じる。そこから這い上がってくるためにも、最期の時間、あんなことをやったね、こんな話をしたな、こころの中で亡くした人と会話をすることが苦しみ、悲しみから立ち直っていく力になっていく。」 訪問診療を60歳になって開始した瀬角医師の2年間を追ったドキュメンタリーとのことだが、登場した3人は2021年11月、2022年8月、2022年9月に亡くなられた。 そして、3月に地域の訪問診療スタッフとカンファレンスを持つ姿、4月に三嶋さんの二人の子供がそれぞれ就職、進学した姿を映して、番組終了。 まだまだ手探りの新米訪問診療医師の姿を描いた作品。 もっともっと周りのスタッフの力を借りて、いい看取りが出来るようになって貰えたらいいなと思う。 在宅診療を支えているのは医師よりも、ケアマネ、訪問看護師、訪問へルバーなどのいわゆるコメディカルなのだから。 瀬角医師、頑張ってね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.01.03 16:12:56
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