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テーマ:今日はこんな日(942)
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◆秋を経て蝶もなめるや菊の露 (あきをへててふもなめるやきくのつゆ)
元禄元年 四十五歳(笈日記) 「秋更けて、菊にとまった老いた蝶。お前も齢を延ばそうと、菊の露をなめるのか。」 ※「菊の露」と言えば菊慈童の不老長寿の故事を連想するのが当時の常識。 ◆秋来ぬと妻恋ふ星や鹿の革 (あききぬとつまこふほしやしかのかは) 「秋が来ると七夕の彦星は織女星に愛を求める。同様に、秋の交尾期の牡鹿が妻恋するのも、きっとあの毛皮の白斑のせいなのだ。」 三十五歳 ◆山中や菊は手折らむ湯の匂ひ (やまなかやきくはたをらぬゆのにほひ) 元禄二年 四十六歳(おくのほそ道) 「山中温泉はまことに効験あらたかな温泉である。かの不老長寿の霊薬と伝える山路の菊を手折るまでもなく、湧き出る湯の匂いは菊に劣らず香しく、浴するほどに命の延びる心地がする。」 ※山路の菊 周の侍童(菊侍童)が深山で菊の露をなめて八百歳の長寿を保ったという故事による。 ◆わが宿は四角な影を窓の月 (わがやどはしかくなかげをまどのつき) 元禄七年 四十一歳~五十一歳(芭蕉庵小文庫) 「わが庵は窓から差し込む明るい月光が、窓の形そのままに、畳の上に四角な影を落としている。」 ◆秋深き隣は何をする人ぞ (あきふかきとなりはなにをするひとぞ) 元禄七年 五十一歳(笈日記) 自分はこんなに寂しいんだけど、お隣はどうだろう。 芭蕉さん、秋はやけに物哀しかったようで。 私はそうでもないけどなー。 寒さがちょうどよくて、山々が色づいて、読書の秋、食欲の秋、芸術の秋、スポーツの秋、行楽の秋ってなんかやることたくさんあって、楽しい感じ。 時代が違うか。 暖房設備も衣服もあったかいもんね。 楽しみもいっぱいある。 ↓こうやって、自分を戒めたらしい。 座右之銘 人の短をいふ事なかれ 己が長をとく事なかれ ◆物いへば唇寒し秋の風 (ものいへばくちびるさむしあきのかぜ) 元禄七年 四十一歳~五十一歳(芭蕉庵小文庫) 秋は物言うよりも物思っていくほうが秋らしいかな♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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