カテゴリ:文系日記
直木賞受賞の「容疑者Xの献身」に続く書き下ろし長編。
現代のどの家庭にでも起き得る物語。 身につまされます。 ネタバレになるので詳しくは書きませんが、物語の舞台がとても狭い範囲なので、状況がぼやけず人間の内面的な部分だけをじっくりと見取る事が出来ます。 余計な状況描写や意味の無い伏線が無く、リアルな絵が浮かび易い。 この辺が宮部みゆきとの違いか? ただその分あっさりしすぎていて、あっという間に読み終わっちゃうんですよ。 すこし物足りないかもね。 謎解きにもうちょっと主人公が逡巡する場面があっても良かったような。 なんて欲張りかな。 最近本を読んで泣きたい人が多いみたいだけど(映画もそうか...)、そういう人にはイイかもしれない。 二段構えですから。 ここ何年かミステリーというものの定義が曖昧になってきてますね。 この小説にしてもどちらかというと事件の謎解き部分ではなく、二つの家庭の家族関係の奥深さに重きをおいた作品なのでそういう意味ではミステリーとはイエナイノデハ? しかしもはやジャンル分けなんてきっと意味のない事なんでしょうね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
August 16, 2006 10:46:19 PM
[文系日記] カテゴリの最新記事
|
|