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テーマ:書評(53)
カテゴリ:Review ~ 読書&視聴 ~
先日reviewした、News Dietに続いて、ロルフ・ドベリ氏の著書である。
石器時代から機能的には進化していない人類が、現代社会で幸せに生きる為には考え方のアップデートもしくは、反応のアップデートをしたほうが良いという事だと理解した。 人類が誕生してから600万年(現生人類は20万年)ずっと狩猟生活を行い、農耕生活が始まったのはわずか1万年前。淘汰の過程において我々の遺伝子に残っている「生き残る為の危機管理」は現代社会には適さない。人間を捕食しようと狙っている生物は一万年前とくらべてずっと少ないし、適切な場所にいる限り寝ている間に襲われる危険性は更に少ない。 一方で、現代社会においては新たなる危機が日々アップデートされ猛威を振るっている。テクノロジーの発達は我々の生活を豊かにするだけではなく、絶えず我々の財布の紐を緩ませようと注意を引くことに躍起になっている。世界はどんどんと小さくなり、我々が張り合わなければならない存在は爆発的に増えてゆく。日々、無用な競争に掻き立てられ、期待外れに心を病み、自ら幸福を遠ざけている。 本書では、幸せに生きるための52の思考法を紹介している。 殆どの部分は人生において『何にフォーカスするのか?』、『何を手放すのか』その線引きを明確にしてゆく事が幸せへの近道であるという内容になっている。 こうしてみると多くの事に反応しすぎて、実に無駄に心をすり減らしていると反省する。 子どもの運動会でなぜあれほど『ビデオ撮影』が大事だったのか?結局その場にいながらモニター越しにしか子供を見ていない。しかも映像はぶれたり、子供がフレームから外れたりして、大きな画面で見ると船酔いしそうな「がっかり映像」だけが残る。 なぜ後悔しか残らない安請け合いをついつい多発してしまうのか?「これは本来自分がやるべき仕事ではない」と思う事に時間がとられることが最もイラつく事だと解っているのに、会社でついつい安請け合いをしている。しかし、上司に対して「ご自分でどうぞ」とはなかなか言えないし、部下はいつも私よりは忙しそうにしている。そういえば、ネットで買い物する際に「お店からの情報をメールで受け取る」のボックスにチェックを入れるのも安請け合いである。そもそもデフォルトでチェックが入っている場合が多く、わざわざ外さなくてはいけない。うっかりこれを外し忘れると「膨大な」ゴミメールを受け取る事になる。 ただでさ朝メールボックスを開くのは憂鬱な仕事の一つだ。 なぜ自分が考えたり、意見を出したりしても何も変わらない事になぜ首を突っ込んだり、意見を述べたりするのか。不必要な発言は控えるようにしたほうが、辻褄を合わせるために役に立ちもしない事に頭を使わずに済む。 自分が一ミリも成長しない『他人との比較』も無意味だ。そうだと解っているのについつい比べてしまうのは、まだ修業が足りないせいなのか、社会が比べるように『煽っている』せいなのか? 時折こうした本を読むと少しずつでも生き方が、より生きやすいように修正される気がする。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2021.10.01 21:54:05
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