えびすうた -blog-

　堺市は１６日、世界最大クラスの墳墓「伝仁徳天皇陵」を含む百舌鳥（もず）古墳群の世界文化遺産登録を目指し、平成１９年度中に文化庁に対し、世界遺産の国内暫定リストへの追加提案すると発表した。登録に向けた具体的な動きを示したのは初めて。
　仁徳陵は全体に３重の濠がめぐる日本最大の前方後円墳で、全長は４８６メートル。秦の始皇帝陵やエジプトのクフ王のピラミッドと並んで世界３大墳墓とされる。百舌鳥古墳群は仁徳陵を含む大小４８基の古墳が集中している。
　同市は、申請に向けた取り組みとして文化庁に提出する保護対策などの資料作成や、国内の有識者らで作る歴史文化都市有識者会議の開催、外国語パンフレットの製作などを計画。１９年度の当初予算に約２４００万円を計上した。
　天皇陵は皇室財産のため、世界遺産登録に必要な国の文化財指定を受けていないなどの課題があるが、堺市は「今後、特別史跡指定の了解を得られるように宮内庁に働きかけるなどの努力をしていきたい」としている。