久喜宮代衛生組合 生ごみ減容化処理システム
久喜宮代衛生組合といえば昭和50年代につくった焼却炉の「建てかえ」にお金をかけることをやめて全力でごみ減量に取り組むことにしたことで有名な自治体です今回の見学で確認したが平成8年に設置した新設炉建設検討会は2年間の間に60回の検討を行ってきたそうだこの熱い討議の中での英断だったのです生ごみは焼却対象でなくなり平成15年からたい肥化施設が稼働したごみ減量の活動をしている者たちにとっては1)無駄にモノを燃やさないこと2)無駄なモノに大金を注がないことこの英断を賞賛し、注目をしてきた私も10年位前に見学に行っているしかし、その当時の方法から、この度平成20年にHDMという生ごみの減容化処理の実験を行い平成21年にその方法に移行したEM研究機構のHDM菌(放線菌・糸状菌・油分解菌・リグニン分解菌など)を用いるEM菌は嫌気性の菌だが、こちらは好気性の菌のようだこのHDMを減量とした菌床に生ごみを投入しよく混ぜることで発酵分解が進みます多種多様な微生物の作用により悪臭の発生がほとんどありません水分も速やかに蒸発し、汚水処理も必要なしです段ボールコンポストをしたことがある方は撹拌をショベルカーでやるような4000倍くらい大規模にしたものを想像してみてください(笑)中に空気を送り込むためにコンクリートの床の下には13本の空気を送るための穴の開いたパイプが張り巡らされている週に2回燃えるゴミの日と同じ日にステーション回収集めたごみはたい肥化施設に集められ粉砕機にかけられる以前は、生分解性のちょっと高めのビニールを使っていたが結び目が分解されないなどビニル部分がのこることもあり通常の袋に変えたその代わり粉砕の前に破袋分離機に通すポリ袋や金属片などの異物をきわめて高い精度で除去してくれるのだ気になるところのコストは1t約50,000円燃やせるごみの処理が通常30,000円程度のこと考えるとちょっと高めでも、ものすごーく高額な立派な焼却炉をたてて、ダイオキシンなど大気の心配をすることを考えればどうだろう久喜宮代での生ごみのたい肥化処理量は1万件のモデル地区の参加率約50%の5000人分1日4tの処理でちょうどよいあんばい指導をしてくださった熊谷清掃社では20t/1日 の処理を行っています決して大規模でできないこともないのです今、どこの自治体でも、立派な焼却炉があるところでも生ごみは課題になっています。とても貴重な有機質をごみにする理由なんてどこにもありません