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カテゴリ:経済
快晴だった空に次第に雲が広がってきた。予報ではやがて雨になるそうだ。今夜は誘われて蛍狩りにでかける予定なので雨は困るのだが、梅雨だというのにこう降らなくては農家が困るだろう。そういえば、農家には異常気象の原因となるエルニーニョ発生の予察情報も気にかかる。あまりに当たり前で日頃は気にもしないが、気候が安定してあることのありがたさを思う。今夜は恵みの雨と受け止めて、傘を用意して行くことにしよう。 以下は、和歌山県中小企業家同友会という経営者団体の機関誌に送った連載巻頭コラム「同友の眼」の原稿。いつも5連構成で、一連145字ずつで書いているのが今回のこだわりだ。 ま、だからどうだってコトはないのですけど…(^_^;)
低炭素革命と日本の迷走 京都議定書の期限が切れる2013年以降の温室効果ガス削減の枠組みを決めるCOP15が、今年12月7日からデンマークの首都コペンハーゲンで開かれる。地球温暖化は加速しており、一刻も早く対処しなければ人類の存続すら危ういという。COP15は失敗が許されない人類の命運をかけた会議となるだろう。 最新の科学は、破局的な温暖化を防ぐには温室効果ガス排出を2050年には世界で少なくとも半減、先進国は80~95%削減する必要があるとしている。つまり、先進国は今から40年で温室効果ガスが出ない社会、火力発電もなければ高炉製鉄もガソリン車も存在しない経済社会を実現しなければならないわけだ。 それは、エネルギー効率の改善や省エネ努力を続ければいずれ到達できるような社会ではない。人類がいま直面している課題は化石燃料に依存した産業革命以来の経済を根底から覆しリセットする文明史的な大転換、すなわち低炭素革命なのだ。まさに想像を絶する挑戦だが、生き延びたければ人類に他の選択肢はない。 オバマは窮地の米国経済を低炭素革命で再生すべくグリーンニューディールを宣言した。EUは同じ道を先行して久しく、中国やインドも国を挙げて再生可能エネルギーの普及に乗り出している。かたや低炭素革命を唱えつつ、高速道路の休日千円均一などそれに逆行する政策を平気で導入する国の迷走ぶりはどうだ。 COP15をめざす交渉でも日本の消極姿勢が目立つが、その背景には古い化石燃料経済にしがみつく経済界の抵抗がある。政治が低炭素革命の遂行に腰を据えなければ、民間が新しいビジネスモデルに挑戦するのは難しい。化石アタマの頑迷な経済界は、来たるべき低炭素経済の国益を損なっていることを知るべきだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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>エネルギー効率の改善や省エネ努力を続ければいずれ到達できるような社会ではない。
そう、そう。そうですよね。 省エネは、取り急ぎの応急処置だと思います。 省エネ技術が少しくらい進んでいるからといって満足しているようでは心配です。 ところで、ラジオ放送を少しだけ聞かせていただきました(スポンサーサイトのネットで聴けるもの)。 分かりやすく楽しく環境問題を知ることができていいですね。 残りの分も、少しずつ聞くつもりです。 (2009年06月22日 00時23分47秒)
ゆ・きもりさん
>>エネルギー効率の改善や省エネ努力を続ければいずれ到達できるような社会ではない。 > >そう、そう。そうですよね。 >省エネは、取り急ぎの応急処置だと思います。 >省エネ技術が少しくらい進んでいるからといって満足しているようでは心配です。 > >ところで、ラジオ放送を少しだけ聞かせていただきました(スポンサーサイトのネットで聴けるもの)。 >分かりやすく楽しく環境問題を知ることができていいですね。 >残りの分も、少しずつ聞くつもりです。 ----- いつもありがとうございます。 省エネを徹底することで、いつもパワー不足とかいって叩かれる再生可能エネルギーで、十分自立することが可能になるという関係にあると思います。今の電力会社は、いくらでも使ってちょうだい、その分はなんぼでも作りまっせえ!…で意図して電力不足を演出し、原発もしゃあないかあ…という世論を誘導してきました。省エネはこうした論理への対抗手段という意味もありますね。 (2009年06月23日 10時50分59秒) |