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江戸こぼれ話 笑左衛門残日録

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2021年03月12日
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カテゴリ:裏長屋よもやま話,
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       ​     ​鮨食いねえ、​



     ​「寿司」「鮓」「鮨」みなさん「すし」でございます。​​

  清水次郎長の子分の森の石松が、船の中で次郎長親分の噂話をする陽気な江戸の旅人に、次郎長の子分の番付を作らせて、自分の名がいつ出てくるかと期待して、
  ~江戸っ子だってねぇ、食いねえ、寿司食いねぇ~
 と、旅人をおだてて鮨を驕(おごる)森の石松、
  ~馬鹿は死ななきゃぁあ治らない~
 というくだりが有名な清水一家の森の石松の浪花節がございますな、
  この時の鮨は船の中でございますから、桶に飯を盛って、そこにネタを載せた「桶ずし」とか「箱ずし」と呼ばれたものでございました。
 江戸の鮨と言えば、日本橋の魚河岸界隈が発祥の地でございます。
 魚河岸に集まる新鮮な魚、たとえばマグロの赤身をさっとさばいて、すばやく握った酢飯の上に載せた握り寿司は、おにぎりみたいに米の量が多く、朝早く、飯も食わずに仕入れにきた魚屋に大受けだったとか、

 「おいっ、彦五郎、寿司でも食いに行かねえか」
 「ようござんすね、けど、ご隠居、まさか屋台の鮨じゃあないでしょうね、鮨の元祖だと言い張ってる、江戸両国の華屋与兵衛(はなやよへい)の「与兵衛寿司」か、江戸深川は安宅六軒堀(あたけろっけんぼり)の堺屋松五郎の「松鮨」あたりがいいんんですがねえ、あそこは ~値の高いもの無頼~何て言われてますから、目の玉が飛び出るような値段だそうですよ。
 ま、ご隠居さんの懐具合に合わせて、
魚市場のある、江戸橋辺りにゃ旨くて手頃な、江戸前寿司屋が並んでいるそうでございますよ、そっちへ行きましょう、おっ、よだれが垂れちまいましたよ」
 てんで、ご隠居と彦五郎、江戸の町へ、お出かけになります。
 気の短い江戸っ子は、気軽に立ち寄れて注文するとすぐに握ってくれて、食べられる、立ち食い握り寿司は、職人や商人が仕事の合間にサッと食べられるってんで人気になり、安くて早くて旨いんで、おっと、牛丼じゃありませんよ、鮨ですよ、
 まあ、ネタにもよるが、だいたい、六文から八文と安いので、あっという間に、江戸の町に拡がっていったのでございます。
「彦五郎、いなり寿司てえのはどうだい?」
 「ご隠居、あれは子供の食い物で、江戸っ子がぱくつくもんじゃありませんよ」
「稲荷鮨はな、天保の頃、大飢饉があったろう、あの時にはな、鮨ネタを載せる肝心の米が手に入らなくなって困ったのよ、そこで、豆腐を作るときにできる「おから」を、甘辛く煮て、油揚の袋の中に詰めて売ったのんだよ、これがまた人気があってな、もうひとつの寿司として評判になったのだ、「いなりずし」の誕生ってわけよ、
 稲荷鮨と名がついたのは、油揚が狐の大好物だったからだよ、」
 「おっ、ご隠居、棒て振りの寿司屋がいますねえ」
  ~棒て振りの江戸前の握り寿司では、鮨のことは”すう”と言い、鯵の押しずしは「あじのすう」といい、小肌の押し鮨は「こはだのすう」といいますな、
 ~あじのすう~こはだのすう~
 と言いながら、肩に担いで棒て振りが鮨を売りに行くのでございます。
 売りに行く場所は吉原でございます。夜中過ぎ、ちょっと口寂しくなった頃、
 ~あじのすう~こはだのすう~
 という掛け声が
吉原の内道を通る。女郎がそれを買う
  ~お寿司、くんなまし~
 
  では、ご隠居、彦兵衛さん、鮨の川柳を召し上がれ、、

   ~妖術と いふ身で握る 鮓の飯~

  ~鮨のめし 妖術という身で握り~

 忍術使いのような手捌きで握ってさっと食べられる、寿司忍でございますかね、
握ってすぐ食べられる、せっかちな江戸っ子にはもってこいの食べ物でした。
 ですが、江戸の鮨は生ではありません、煮てあったり、漬けといって、ネタに味がしみ込んでいるのです。
 ~ネタに仕事がしてある~という言い方をしておりました。

   あっしはもっぱら回転寿司でございまして、、 笑左衛門、
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最終更新日  2021年03月12日 10時30分05秒
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