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カテゴリ:本とかマンガとか
本棚整理を兼ねた紹介どすー。
「軽井沢シンドローム」は、ワタシが中学高校大学?あたりでビッグコミックスピリッツに連載していたマンガどす。立ち読み……もの凄く人目が気になったなあ…… 80年代・地方・でもある程度裕福・バブル期を体現している感が。 実際格好いい描写ですわな。新進カメラマン。グラビア撮ってるのが基本だけど、でかい話も来るし、スプラウトのほうで後に結構高額納税者になったりするから…… ある意味作者のメアリ・スーではないかと思われる(考えすぎ)。 従弟の純生(すみお)と大学中退してジープで故郷の軽井沢に戻ってきたとこから始まり。 あとはそこで起こる、男女関係中心の基本だらだら話。 ただこのたがみよしひさの独特の「シリアスと二頭身が並列」描写はなかなか真似る人はいないな…… 耕平ちゃんより何歳か上。戻ってきた二人は彼女が親から譲られてる?「別荘」(広い……)に押しかけて居候状態に。 んで元々耕平ちゃんを好きだった彼女とくっつく。……んだが。 この男もてるんでな。 かつて自分が総長してた群馬の、関東最大の暴走族「DEEP」の二代目の時に潰した横浜のレディース「蟻(アント)」の「黒の女王」だった看護婦(当時はそう言ったんだ!そしてそのイメージなんだ!薬局勤め)久遠寺紀子サンともお付き合い。 ちなみに彼女もお嬢さんなんで、別荘では親戚で亡くなった「白の女王」(DEEPに輪姦されて自殺)の妹の木下久美子(シリアス顔が一度しか無い……/完全ただの居候)と同居。 紀子さんがDEEPにつっかかった時に耕平ちゃんが仲裁して、そこからの仲。これずーーーーっと続く。ちなみにDEEPはこの後解散。ただしこれが傘下の族に後に禍根。 なおこの二巻の時に一旦薫さん妊娠して、でも紀子さんもちょっと妊娠かと勘違いして、その時に友人の絵里(こいつも紀子さんのとこに居候する)の口が軽かったので流産して、という騒動が。耕平ちゃんの親がもう亡くなってることとか、母親がハーフだったとかというのも語られ。 学生……らしい…… 「知り合いのお嬢さん」ということで薫さんの別荘に同居。一瞬純生と付き合ったりするんだけど、再会してよりを戻すんだな。 乗ってるのはポルシェ。つかこの人達当然のように車持っている世界ですから! それに紀子さんだってやっぱり別荘みたいなとこに住んでいるわけでして! ハーレー乗ってるし! 彼等の言うとこの族は基本車のほうだし!つか80年代だから! 何つか、「地方のプチブル」的だよなあ、という感が凄く。 いや、軽井沢……というか長野県なら、まず車は必需品だろうけど。 ちなみにマスターは見合いで結婚するんだけど、相手の片岡弥子さんの知り合いで舞の幼馴染の阿川省吾という弁護士がこの後出てくる。ついでに弥子さんの弟の一也もその後出てくる。 ……最大の不憫キャラ。ともかく誰かに恋してもふられたり別れたり。この巻でも、1巻で自殺願望あった吉崎まなみと再会した時一瞬付き合うんだけど、結局彼女は耕平ちゃんのほうが好きで、三番目の女になったり。そんでその弟がのちに旧DEEP組につっかかってきて、とかやってるうちに初恋の子に似てる久美子とくっついたり。 ちなみにまなみはしばらく耕平ちゃんの四号(三号はモデルの久野縁。彼女は片岡一弥の関わった事件と関わったのち耕平とより戻す……んだけどスプラウト時には故人)やってるんだけど、最終的に阿川とくっつく。 耕平ちゃんが薫さんと子供ができて結婚しても付き合いつづけて、スプラウトの最後のほうで子供も居るんだよなあ。 いい女どす。だから3~4巻あたりで二郎に惚れられ、みるくとごたごたし、何故か二郎と耕平ちゃんがチキン・ランやる羽目になり、耕平ちゃんが大怪我するという。……んだけど、それで何か収まるから不思議なんだが。 あと当初は脇役だった交通の警官(族時代からの馴染み)の子持ちバツイチの田口修一と少しいい感じになるけど、彼等のもう一つの行きつけ喫茶店「オルコ・タイタ」のやとわれマスターの舞とくっついたため、びみょんに元のサヤ。 この話では薬局づとめだけど、何かそのあとレーサーになったらしい……で、カナダに住んでたんだけど、スプラウトの〆に、ガン治療どうするよ、の話で登場。 何つか、正妻薫さんと存在を認め合ってる耕平ちゃんの愛人なんだよな、ずっと。 ただ同時期にチャンピオンに連載してた作者の兄の小山田いくも「すくらっぷ・ブック」で「異様に明るくてどこかネジ飛んでるけど暗記項目が異様に強い」ヨーコというキャラが居るんで、周囲に似たような特性のひとが居たんじゃねえかと思ったり。堀辰雄の原文を丸まる暗記しているような。 終始無職。つかこいつにできる職があるとは思えない。当時の女子には「家事手伝い」といういい名目があったと思う。別荘で絵里とまなみと猫達と一緒に暮らしてる。ただしまなみはともかく、絵里もバイトくらいしかしてなかったような。 で、まなみの弟の匡一とのちのちくっつく。ううむ。 ちなみにその頃、旧「DEEP」がらみの事件がありまして。そこで当事者達が二人、巻き込まれた女性が一人亡くなってる。その女性と馴染みだったことから匡一が金を相続することになり、族からも足を洗う。で、やっぱり事件に関わって警察やめた田口と、弁護士事務所やめた阿川と探偵事務所やることになったのは、ミステリも読みまくる久美子の言葉から。「警官と弁護士→探偵」らしい。この探偵事務所はのちにホームサービス的なものに変化。 ちゃんとのちのち子供もできてるから凄い。 この話の〆は純生と絵里がくっつくという話になるんだけど、やっぱり根本的に存在感が薄いという。 最初は耕平→薫が相手って断念。 二郎→みるくが居て断念。 片岡一弥→目的があるからと拒絶。 周囲の連中から見たら、トラブルを耕平だの紀子だの皆が解決してくれると思ってるんじゃないか、という様子があったと。で、当人が気付いていない。これは純生も同じ。 ともかく物語のメインになれない。 ……ので、最後の最後で一念こめたイラストで画廊のスカウト受けた純生の気持ちにようやく気付くというか受け入れるというか。 スブラウトではちゃんとかーちゃんしとる。だがこの時点では居候のフリーター。 スプラウトでも何かとモータースやってる関係で皆の車扱ってたりする。 ……案外書けることが少ないな。 この話は9巻で終わってるんだけど、何か1巻からもの凄くタッチが変わっているし、初期のファンからは「……終わった」と言われていた頃。 まあ確かに事件がらみ系の話が増えて、ただだらだらと色恋ばかりやってる状態ではなくなったというのもあるし、たがみよしひさの仕事もどんどん増えていった時期だったからなあ。 で、耕平ちゃんの米国人祖父というのが出てきてですな。ちょうど薫さんに子供が生まれるあたりで、仕事で渡米した時に仕事がらみで会うんだけど。土地持ちざんす。 のちに紀子のガン治療のために相続した土地売り払うことになるけど、まあともかく米国のそれなりに資産ある人だったと。このひとと日本人の奥さんの間に耕平ちゃん母が生まれたと。 そのビルが倒れた、という知らせで家族で渡米~ということになるんだけど実は嘘で、皆をまいて水入らずでひ孫の顔見せ行こうとしたら女達くっついてきたぜ、で終わり。 ……指疲れた。 いやあ、属性与えたキャラを自分のよく知った場所においておくと動いてくれるね! という話ですよ! 耕平ちゃんハーレムでもあるんだけど、彼の凄いのは、女が誰も何か納得してるとこなんだよな…… なんだが都合がいいだけではないし、去るものも追わずだし。 まあ彼の言うには、女は皆抱きしめたいけど、抱きしめられたいのは薫さんだけ、ということだから、そういうもんかい、という感じだったけど。 だが一つ言いたい。この話終わった時点でまだ皆二十代半ばなんだぜ! ……だから次にスプラウト紹介するときに次世代組が、あまりにスタンスが違うのにびっくらするわけだよ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018.01.28 19:23:23
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