HIRO's STYLE

[読書] カテゴリの記事

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  夏の庭

  最近本をたくさん読んでいます。元々、子供の頃から本が好きで、朝から晩までご飯も食べずに図書館にいたことがあります。耽読？ていうのでしょうか・・・シリーズものや、上下巻セットなんかを読みはじめるとやめられなくなって、徹夜したことが何度もあります。学生時代、帰省中の新幹線の中で推理小説を読んでいたら結末が気になって新神戸で降りられなくなり、岡山まで乗り過ごしたことがあります。論説文や評論とかあまり難しい本は好きでなく、純文学よりも文芸ものが好きです。(芥川賞よりも直木賞って感じ･･･)このところ、出張に行くことが多くなったり、雨が多いので通勤時バスを使うため、空き時間が増えました。仮眠をとったりするのは好きでないので、本を読んでいます。今日は、「夏の庭」　湯本 香樹実 を読みました。 小学6年の夏、ぼくと山下、河辺の3人は、「人が死ぬ瞬間を見てみたい」という好奇心から、町外れの家に住むおじいさんを見張ることにする。散らかったゴミ、荒れ放題の庭・・・夏休みの塾やプールもそっちのけで、塀越しに観察したり、尾行したりする。一方、観察されていると気づいたおじいさんは、憤慨しつつもやがて少年たちの来訪を楽しみに待つようになる。招き入れられた家で、ぼくたちはおじいさんからいろんなことを学び、いろんな話を聞く。ぎこちなく触れあいながら、少年達の悩みとおじいさんの寂しさは解けあい、忘れられないひと夏の友情が生まれる。 　いつか僕は、それまで気づかなかったものや見失いかけたものが心の中ですがたをあらわすようになる・・・　この本は、いわゆる｢ジャケ買い｣です。私くらいの世代で、LPレコードを購入した人には経験があるかと思いますが、ジャケット写真や絵に一目惚れして、中身も確認せずに衝動買いしてしまうやつです。この本は、新潮文庫の｢限定スペシャルカバーセット｣です。本屋に平積みされていたのですが、カッコイイですよね。銀色の｢雪国｣　金色の｢金閣寺｣　には参りました。でも、持っている作品が多くて買えませんでした。その中で、未読で｢読んでみたい｣と思ったのがこの作品でした。人によって感想はいろいろあるのでしょうが、読後に心地よい涼しい風が心を優しく撫でて通り過ぎていきました。子供にも読ませたくなりました。子供が読むと、感じ方が違うのでしょうね。読んだ後の感想を話し合ってみたいものです。　夏の庭　私には本を読み出すと、やめられなくなる悪い癖があります。一冊読むと、同じ作者のほかの作品が読みたくなる･･･レジに行く前に、ふと目にした平積みの本が気になり、次の来店時に購入してしまう･･･自分と同じ感じ方をしている書評や後書きの作家の本を読みたくなる･･･スイーツと違って太りませんし、ブランド物アクセサリーほどお金はかかりませんが、少しずつ、でも確実に書斎が狭くなっていくのは確かで、奥さんの機嫌が悪くなります。せめて、文庫本にしてスペースを節約するのが、私に出来る精一杯のでしょうか･･･

  2010.07.13

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  フィリップ・マーロウと私・・・

  「卵の茹で加減はいかがいたしましょう？」こう聞かれると、「黄身をじっくり味わいたいから、半熟で」私は迷わずこのようにオーダーする（だろう）。（まあ、そういう店で食事をすることはないが・・・）決して、「固ゆでに！（ハードボイルド）」とは頼まない。典型的なジャパニーズである私であるが、ハードボイルド小説は大好きである。高校2年生のときに、レイモンド・チャンドラーと出会ってから何度も読み返している。一口にハードボイルドといっても、暴力や血に描写ばかりのものもあるが「フィリップ・マーロウ」ものは、どこか「人間臭さ」「優しさ」「思いやり」があって好きなのだ。最高傑作といわれる「長いお別れ」は、男の友情を描いたものだ。 もう20年も前に購入した文庫本を、私は今でも大切にしている。何時読んでもなぜか新鮮なのだ・・・その時々で違った読後感があるからだ。際立った個性の登場人物・・・読むたびに誰に肩入れするのかが違うからなのか？マーロウの視線を介して考察したり、自分なりに見つめたり・・・面白いし飽きない。一言で、「マーロウの哲学や美学と、レノックスとの男の友情が描かれた」といわれているが、それだけではないようだ。戦友同志の友情、少しゆがんだ男女の愛情・・・様々な伏線が張られているのである。日本でも際立った人気のこの作品が、昨年村上春樹によって翻訳された。ロング・グッドバイ　村上春樹村上春樹氏にとって、高校時代に出会ったこの作品への深いオマージュがある様で、紆余曲折を経て新訳に至ったらしい。また、氏はチャンドラーとスコット・フィッツジェラルドとの接点から、「ロング・グッドバイ」と「グレート・ギャッツビー」との接点に対して考察をしている。ちなみに「グレート・ギャッツビー」についても、新訳を出されており、こちらも思い入れがあるようだ。代表作「ノルウェイの森」の中の登場人物である永沢さん （主人公の「僕」が入った寮の先輩。東京大学法学部に在籍し外交官を志望している）の、独特の文学論の中でもフィッツジェラルドのことが語られている。うだうだ書いてしまったが、私は清水俊二氏の訳本から入り、今回村上春樹氏の新訳を読んだことになる。結局、清水氏の翻訳の熟読の中で出来た登場人物や舞台のイメージが強力すぎて、村上氏の作品に入り込めなかった。清水氏の翻訳は、テンポよく劇画のように淡々とストーリーが進んでいく。村上氏の翻訳では、少し情緒的な感じがする。西海岸の乾いた空気を感じさせるのは清水氏の訳の真骨頂であり、車のクラクションや雑踏まで聞こえそうな感じがする。しかし、登場人物の情感に入り込めるのは、現代的かつ少し湿度を感じさせる文体である村上氏の訳のほうが勝る感じがする。どちらがどうとは言いにくいが、個人的には清水訳の方が好きだ。シンプルな描写であるがゆえに、行間の「間」を感じさせてくれる。ただ、長編の世界へ分かりやすくいざなってくれる村上訳は、きっと新たなファン層を発掘してくれるはず。しかし、最後に思うことは・・・・・「自分で原本が読めたらこんなウンチクはいらない」この一言に尽きる。学生時代、もっと英語の勉強をすればよかった・・・この小説のことを思うと、決まって「ギムレット」を頼みたくなる私である。

  2008.02.02

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  ポップアップの世界に魅了されて！！

  恐竜時代はるさんの日記で見て、「絶対欲しい！！」って思って、探しまくりました。楽天では売り切れ。Amazonで購入しました。恐竜が大好きで、本も何冊か持っている長男（8歳）のために購入したのですが、これは子供にはもったいな～い！！そこんじょそこらの、ポップアップとは訳が違いますね。これはもう、「アート」でした。 ティラノサウルスは今にも噛み付いてきそうですし、現に本を閉じたり開いたりするとガシガシと紙のこすれる音が丁度歯ぎしりみたいです。左上の恐竜、肉を食いちぎっているのですが、それもリアルに動くのです！！ 他にもページの隅々に小さいポップアップが仕込まれており、宝探しをするようなわくわくした気持ちでページをめくります。確かに値段もそこそこなのですが、これは飽きないです。「図鑑」としていろいろな解説や、恐竜発掘にまつわるこぼれ話も載っていて、読み物としても面白いです。恐竜好きの方！！「子供のため」と言う名目（言い訳）で購入して自分が楽しみましょう。ロバート・サブタさんの世界にすっかり魅了され、クリスマス用の本も一緒に購入してしまいました。それは、また後日紹介します。

  2007.02.07

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  うなぎでワインが飲めますか？　私は飲んでます！！

  うなぎでワインが飲めますか？東京出張から無事に帰ってきました。お土産話もいくつかありますので、そのうちまたアップしますね。さて、私は書物があれば、いくらでも時間をつぶすことができます。旅にでるときは、いつ何があるか分からない・・・交通機関の遅れ、渋滞、旅先での行き違い・・・こんなとき、書物があれば苦になりませんね。昔から、人と待ち合わせをするのは、本屋か図書館と決めていました。ここなら、いくら待たされても苦になりません。ときには、｢今いいところだからもう少し待って・・」といって、デートの開始が送れたこともあります。今回は、軽く読めてちょっと賢くなる本・・・でも、あまりえらそうに能書きたれるビジネス本は嫌い・・・ということで、ソムリエの田崎真也さんのワイン本にしました。もっとも私は｢ワインでうなぎを食べる人間｣なので、興味深く読ませていただきました。実際、田崎さんを詳しく知るわけではないのですが、この方の感受性の豊かさ、懐の深さには、敬服します。平易な文章で、時にはユーモアを、時にはエチケットなどを厳しく書かれています。各国のワインと各国の料理との組み合わせ、近年のワインのホットな話題なども乗っています。最後のほうに、田崎さんがとある居酒屋に入って赤ワインを注文した際、アルバイトと思しき店員に、｢温度はどうしますか？そのままにしますか、それとも冷やしますか？｣と聞かれたことがあったそうな。｢赤ワインを冷やす？｣と思った田崎さんは、「どうしてそんなことを聞くのですか？」とたずねたところ、「冷やしたほうが美味しいという人もいるし、そのままがいいという人もいるので尋ねてみたのです｣と返事が返ってきたそうです。そのとき田崎さんは｢はっ」と我に帰ったそうです。「赤ワインは室温で飲むのが常識と思って、今まで飲む人の好みなど考えてもいなかった。確かに日本の気温では適温とずれることもあるし、冷やすことで酸味や苦味など味わいも変わってくる・・・｣ま、文章にされるに当たって脚色されたこともあるのかもしれませんが、｢ソムリエはとかく威厳を保とうとし、時には傲慢になることがあるので気をつけなければならない｣と、他の章でも言われています。こういった柔軟な姿勢や探究心、感受性が田崎さんを世界一へと導いたのでしょうか。肩肘張らずに読めて、田崎さんのワインや食事に対する情熱も感じ取ることができました。面白い一冊でした。

  2006.08.07

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  ハリーポッターと寝不足親父

  【オリジナル特典付き！】〔送料無料キャンペーン中〕ハリー・ポッターと謎のプリンスほっほほ～い　うみゃ～　（意味の無い叫び）ついにハリーポッター　読破！！！奥さんが早く寝たのをいいことに、隙を見て読み始め、気合で最後まで読みました。っていうか、読み出したらやめられません！！広汎めまぐるしくストーリーが交錯し、目が離せなくなります。気がついたら朝の3時でした。迫り繰るヴォルデモートと死喰い人たちの魔の手、苦悩の中にも希望を見出そうとするダンブルドア・・・ホグワーツに来た新しい教師の正体は？形骸化した魔法省に策はあるのか？謎のプリンスって何者？いろんな登場人物の名前が飛び交います。死喰い人、闇祓い・・・・五巻を思い出さないと、誰が敵か味方か分からない・・・ハリー、ロン、ハーマイオニーもさらに成長し、クラスメートたちにも恋の季節が訪れる・・・ハリーの心にも恋の痛みや悩みが・・・ロンとハーマイオニーの恋の行方は？しかし、またしてもハリーの大切な人が・・・・あまりのショックで、読み終えてからもなかなか眠れませんでした。読んだ後、これほどの虚しさを感じた本を私は知りません。四巻、五巻の比ではありません・・・そういえば、次の七巻が最終章でしたね。あと一年間、この気持ちを持ったまま待つのはつらいですね。一環から読み返してみるのもよさそうですね。見落としてきた何かがありそうです。あ～　眠いです・・・　でもちょっぴりハイな状態で興奮しています・・・・書いてるうちにネタバレしそうなので、筆をおきます。

  2006.05.23

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• ハリーポッターと夫婦喧嘩

  このタイトル、決してハリーポッターの新刊ではない・・・我が家での出来事である・・・ハリーポッターの第六巻が先日家に届いたが、私が読むより先に妻が手を出してしまいました。妻が読み終わるまで私は読めない・・・ここで問題なのは、「妻は本を読むのがとても遅い」ことである。ハリーポッターの上下巻なら下手をすると一週間はかかる！！妻がトイレに行くときも離そうとしないので、私は手を出すこともできない・・・週末妻が眠った後、夜中にこそこそ起きだして必死で読破しようとしたが、さすがの私も眠くてページをめくる手が進まない・・・気合で上巻の中ほどまで読んだが、妻を追い越せない・・・いくら妻が遅いといっても一日６時間と１時間では勝負にならない・・・悔しい、今日も夜中に読んでやる！！！追い越して下巻に入ればこっちのもの！！「仕事は大丈夫？」ですって？お預けを食らったままのほうが余計に身体に悪い・・・思わずもう一冊買いそうになりました・・・それにしても、なんと美しい夫婦の姿であろうか・・・すぐにムキになる似たもの夫婦です。

  2006.05.22

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  ハリーポッター　第六巻

  ハリー・ポッターと謎のプリンス昨日とどきました！！読み出すと止められなくなるので、仕事の無いこの週末に読破するつもりです。今から楽しみ～呼んだら感想アップしますね！！

  2006.05.18

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  短編小説あれこれ

  　最近、時間に追われる生活をしているためか、自分に落ち着きが無くなったためかは分かりませんが、長編小説をじっくり読むことが少なくなりました。　仕事の間のちょっとした時間に読むのに、短編小説を鞄に忍ばせていると便利なときがあります。個人的なお勧め1「昼下がりのギムレット」オキ・シロー昼下がりのギムレット　オキさんは、ANAの機内誌「翼の王国」に、カクテルにまつわるショートストーリーを連載されています。男女の恋や、人生における出会いや別れを、カクテルやバーなどを絡めて、おしゃれで粋なストーリーにされています。カクテルやお酒に対するうんちくも豊富で丁寧で、大変勉強になります。オキさんの描く文章はは、とても優しく肩肘張らないカジュアルさがあってとてもストーリーの中に入って行きやすいのです。　時には自分のデートでの失敗や、過去の恋物語をだぶらせながら読んでいます。旅の友にお勧め！！読んだらきっと、旅先でバーに行きたくなりますよ！！！マルガリータの風2　「ノックの音が」星新一ノックの音が星さんは、短編小説の上を行く「ショート・ショート」という独自のジャンルを開拓されました。長編大作を残される大家も多いですが、星さんのこのジャンルでの輝きはまた違った偉大さを感じずにはおれません。「ノックの音が」というフレーズから始まるストーリーを、いくつも集めた一冊です。外国の小説に「人類も絶滅したった一人で星で生活する人のところに、ある日「ノックの音が」聞こえた。それは、生き残った仲間か、それとも襲ってくる敵か・・・」というリドル・ストーリー（結末の明記されない話）から触発されたようです。ほかにも未来いそっぷという作品もあります。イソップなどの寓話を、現在風にアレンジした洒落っけたっぷりな短編集で、これも楽しい一冊です。20年も前の作品ですが、閉塞感のある現在読むと、むしろ新鮮な感動があるのが不思議です。　星さんの作品は、職場の机の引き出しに「そっと」忍ばせておくのがお勧め。昼休みやティータイムにちょっとした気分転換が出来ます。3　「一日だけの殺し屋」赤川次郎一日だけの殺し屋三毛猫ホームズシリーズなどで有名ですが、しゃれた短編作品も多いのです。デビュー作「幽霊列車」シリーズは、テンポのいい楽しい短編推理ものです。赤川次郎さんは、サラリーマン生活をされていたので、サラリーマン社会の悲哀、日常におけるちょっとした殺意、平凡な生活からの脱出願望・変身願望を上手に描写されます。この短編集の中の「脱出順位」は秀逸です。家の火事で妻を失ったサラリーマンが、職場のパーティーで高層ビル火災に遭遇します。そこでどのようなドラマが・・・短編ではありますが、映画「タワーリング・インフェルノ」を彷彿させる人間ドラマです。こんなことを書いていると、また読みたくなってきました。（笑）

  2006.01.11

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  あらしのよるに・・・・おやこ読書より

  　今、私の子どもが通う小学校では、「おやこ読書」というものがあります。自分が子どもの頃に好きだった本を子供に読み聞かせしたり、一緒の本を読んで感想を話し合ったり・・・親子で話をする時間がつくれることや、感動や気持ちを共有することが出来、コミュニケーションに一役買っているとの事で、父兄からも好評で継続中です。　「本好き」一家なので読むネタには事欠かないのですが、さすがに父もへべれけに酔っていては出来ません。というわけで、私の出番は「お酒を飲まない日」限定！！　昨日から「あらしのよるに」を読み始めました。あらしのよるに　私と長女は以前に読んでいるので「話の筋」を知っているのですが、「本読みが苦手」な息子はまだ手付かず・・・というわけで読み始めることにしました。今日は、２話目あるはれたひにでした。　あらしのよるに偶然雨宿りを一緒にすることになった「やぎ」と「オオカミ」。やがて互いの心に芽生える友情と心の絆。しかし、二匹を待ち受ける過酷な運命・・・と、一冊は薄いのですが６話まで続きます。言葉使いもストーリーも平易なので、子どもの絵本なのですが、実際この本を読んではまるのは大人なのです。ものの価値観を既成の概念や見た目にとらわれやすく、仲間はずれになるのを恐れて自分の意志を貫けない・・・こんな経験をしてきた大人の方が感動を覚える話です。　立ち読みでもいいですから、見てくださいね。　ちなみにアニメ化されましたが、私は原作の絵のタッチがとても好きなので、アニメ観てません。（絶対！！！！先に本を読んでください）　明日は３話に行く予定。（飲みすぎに注意）

  2005.12.12

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• ハリーポッター　炎のゴブレット

  　映画の余韻も覚めやらぬ今日この頃、やはりいろいろ気になって本を読み返してしまいました。あっという間に上巻を読破してしまい、危うく下巻に手を出しそうになったところで何とか踏みとどまりました。　映画で抜けていた原作の伏線をサイド確認し、「そうか～」と納得したり、第一の関門のドラゴンとのやり取りは映画で誇張されているので、そちらのイメージが鮮やかによみがえったりと・・・・「あ～　も一度映画を観に行きた～い」ってなってしまいました。今日は今から下巻にチャレンジです。　見事にはまってしまった自分ですが、妙に楽しい今日この頃です。

  2005.12.08

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• サンタクロースは本当にいるの？

  仕事関係のMLで、とある尊敬する氏から教えていただいた文章です。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・１８９７年９月２１日に、ニューヨークのある少女が『ニューヨーク・サン』という新聞に手紙を書いた。「サンタクロースはほんとうにいるの？」。このありきたりの、それでいて大人を当惑させる無邪気な質問に、真摯に答えるだけの知恵と勇気が私にあるだろうか。　『ニューヨーク・サン』の副編集委員フランシス・チャーチは、その意味で勇気ある大人だったと思う。彼はこの少女の手紙に社説で答えた。社説の第２段落の冒頭 "Yes, Virginia, there is a Santa Claus. " は有名なものでアメリカでは今でもよく引用されている。　この子供に対する誠実さも含めて、日本人はこのコラムから学ぶことが多いのではないかと私は思う。Subject:　A LETTER FROM BIRGINIAAuther:　Francis Pharcellus Church　お寄せいただきましたお手紙に対するご返事を次のように広くご紹介いたしますことをうれしく存じます。また、手紙を書かれた心熱き少女を、わが『サン』紙の執筆陣に迎えましたことを喜びとするものであります。　こんにちは。 私は８さいです。サンタクロースなんかいないって言うともだちがいます。サンしんぶんに書いてあることならほんとうだとパパはいつも言っています。ほんとうのことを教えてください。サンタクロースはいるのですか。バージニア・オハンロン　西９５番通り１１５　バージニア、君の友達はまちがってるよ。その子たちはなんでも疑ってかかろうとする懐疑主義に毒されているのだ。そんな人は自分の目で見ないと信じないのだね。自分の小さな頭で理解できないものはみんな存在しないものだと考えているのだよ。人の精神というものはね、バージニア、おとなでも、子どもでも小さいものなのだ。この広大な宇宙では人間というものは、その知力にかけてはただの虫、ありみたいなものなのだよ。人間をとりまく無限の世界と比べてごらん。あらゆる真実と知識を意のままに把握することのできる神の知力と比べてごらん。　そうだよ、バージニア、サンタクロースはいるのだよ。愛、思いやり、ひたむきな心というものがあるように、サンタクロースもいるのだ。こういった心をもっている人はたくさんいて、君の人生に無上の美と喜びをもたらしてくれるじゃないか。サンタクロースのいない世の中なんて、そんなのはさびしいじゃないか。バージニアみたいな子がいなければこの世の中がさびしくなるのと同じことだよ。子どもらしい心、詩、ロマンスがあるからこそ、この世のつらいこともがまんできる。手でふれたり、目で見る以外に喜びというものがなくなってしまうじゃないか。子供の時代があるおかげでこの世に満ちている永遠の光が消えてしまうよ。　サンタクロースを信じないって！ 妖精も信じないのかな。パパに頼んで人を雇ってもらい、クリスマスのイブ、あちこちの煙突を見張ってもらったとしよう。サンタクロースが煙突を降りてくるのを見なかったとしても、それがどんな証明になるだろう。だれにもサンタクロースは見えないんだ。でもそれでサンタクロースがいないって証拠にはならない。この世で一番ほんとうのものというのは、子供にもおとなにも目には見えないものなのだよ。妖精が草の上で踊っているのを見たことがあるかい。もちろん、ないさ。でもそれが妖精はいないという証拠にはならない。この世の中にあるもので、目に見えないすばらしいものをすべて頭に描いたり、想像したりするということはだれにもできないことなのだよ。　あかちゃんのがらがらをこわせば、どうして中から音がでるのか調べてみることはできる。でも、目に見えない世界をおおっているベールがあって、これは世の中の一番の力持ちのそのまた一番の力持ちがみんなで力をあわせても引き裂くことはできないのだよ。このカーテンを開けて天上の美とその向こうにある栄光を目にすることができるのは、信じる心、想像、詩、愛、ロマンスだけなのだ。これらは現実に存在するものだろうか。バージニア、いいかね、これらほど、ほんもので変わらぬものはこの世にないのだよ。　サンタクロースがいないって！　とんでもない。サンタクロースは永遠に生きているのだよ。バージニア、これから千年後、いや、一万年の十倍たったときでも、サンタクロースは子供たちの心によろこびをもたらし続けてくれるのだよ。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・　我が家ではいまだに「今年はサンタさんに何を頼もうかしら」と子供はこの時期になると目を輝かせています。さすがに私はフランシス・チャーチのように子供の夢を膨らませるような素敵なコメントはして上げれませんが、「サンタを信じる子供の気持ち」は出来るだけ摘み取らないように努めています。　今年はどんなクリスマスになるのでしょうか？　実際子供はプレゼントをもらって喜んでいますけど、親も子供の喜ぶ顔を見て幸せな気分になっています。「今年は何をプレゼントしたらしたらいいのかな」とあれこれ悩んだり夫婦で相談するのも、夫婦円満のスパイスの一つ。「今年もサンタさん来てくれたよー」と目を輝かせる子供の姿を見て夫婦互いが最高の笑顔になる。それこそ何よりの「サンタクロースからのプレゼント」なのかもしれませんね。　そう、やはりサンタクロースはいるのです。

  2005.12.05

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  私の好きなミステリ　アガサ・クリスティ編

  クリスティで少し並べました。1　ポアロものナイルに死す映画が有名で、子供の頃に先に見てしまいました。2番目の夫が考古学者だった影響で、様々な遺跡をめぐったアガサの作品。ABC殺人事件名作に上げられています。いかにも怪しそうな容疑者につられ、読んでる人は事件の本質が見抜けなくなってしまいます。2　ミス・マープルものパディントン発4時50分列車から偶然に目撃した犯罪。しかし、誰もそれを信じない・・・ミス・マープルを除いては。スリーピング・マーダー3　その他の作品パーカー・パイン登場パーカー・パインの作品は、どれも魅力的です。「あなたは幸せ？でないならパーカー・パイン氏に相談を」この新聞広告につられてやってくる男女が持ちかける悩みの数々。鮮やかにとても素敵にその難題を解決していきます。ウィットにとんだとてもおしゃれな作品。軽めのワインを片手に楽しめる、優しい読み物です。謎のクィン氏神秘の探偵クイン氏。愛とは、男と女とは、人生とは・・・様々な難題を機知に富んだ慧眼で穏やかに解き明かしていきます。フルボディーのワインと共にゆっくり楽しみたい作品。

  2005.11.27

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  私の好きなミステリ（海外編）

  　仕事で今日も禁酒なので、読書をすることに・・・。書斎に行って懐かしい本をあれこれ手にして眺めていると、それだけで結構時間が経ってしまいますね。というわけで（ってどういうわけ？）、今日は私の好きな海外ミステリです。1　幻の女　ウイリアム・アイリッシュ幻の女　妻殺しの容疑で死刑を宣告された男性のため、証人となる「不思議な帽子をかぶった女性」を探す、その恋人と友人。タイムリミットが迫る中、話が二転三転していきます。そして、最後にどんでん返し・・・何度読んでも、ハラハラします。作者は、「サスペンスの詩人」と呼ばれました。書き出しの『夜は若く、彼も若かったが、夜の空気は甘いのに、・・・』などは詩的ですらあります。タイムリミットを主題にした作品が得意で、「暁の死線」も秀作です。2　九マイルは遠すぎる　ハリイ・ケメルマン九マイルは遠すぎる「九マイルは遠すぎる　まして雨の中ともなれば」これだけのセンテンスから、可能な限りの推論をする・・そして暴かれる事件・・・。当時学校の先生をしていた作者が、「（上記の）センテンスから導き出される推論を書いてくるように」と生徒に宿題を出したところ、誰も出来ず出題した自分がはまってしまい、出来た作品といわれています。他にも、純粋推理の理論に満ちあふれた短編がたくさんあります。短編なので軽く読むことが出来、バッグに入れて「旅の友」にします。3　スタイルズ荘の怪事件　アガサ・クリスティースタイルズ荘の怪事件　名探偵エルキュール・ポアロのデビュー作。トリック、人間描写ともにすばらしく、いくつかの伏線も張ってあるのでたとえ犯人がわかっていたとしても読み返したくなる一冊です。推論はシンプルなのですが、登場人物のキャラクターや、屋敷の雰囲気などでそれをぼやかして「レッド・へリング」にしています。 坂口安吾の「不連続殺人事件」と雰囲気が似ています。2003年に「クリスティー文庫」が装丁も新たにハヤカワから出ました。本棚に並べてもおしゃれですよ。4　死の接吻　アイラ・レビン死の接吻　S・ストーンが主演した「銀の塔」など心理サスペンスなどが得意な作者の作品。 容姿端麗、頭脳明晰な野心家の「彼」は、大富豪の令嬢ドロシイとの結婚での一攫千金の夢が破れると、自殺を装って彼女を殺す。ドロシイの死に疑惑を抱いた姉のエレンは、「彼」を割り出すべく、ドロシイの学友に、危険な接触を敢行する。誰が「彼」なのか、そして、エレンの運命は・・倒叙もの風になってますが、途中から「彼」や「彼に迫る人の目線」が複雑に交錯します。最後は推理ものからサスペンスものに移行してしまうため、「ミステリ」としての質は賛否両論がありますが、どきどきハラハラと「読み物」としては楽しいです。5　黒後家蜘蛛の会　アイザック・アシモフ黒後家蜘蛛の会（1）　SF作家であり、20世紀を代表する博学多才な作家の短編集。「トリビアの泉」の冒頭の文句を唱えた人。レストランで会食をしながら「持ち込んだ難題」を、それぞれの観点で解き明かそうとする、弁護士、数学者、暗号作家、画家・・・それぞれの推理を披露するが結論が出ず、最後に答えを導くのは物静かに話を聞いていた給仕のヘンリーである・・・。読者もいろいろ知恵を絞るが、いつもヘンリーにはかなわない。肩肘張らずに読める短編集です。時にはSFの話題も出てきて、アシモフの面目躍如。　　うるさいうんちくにおつきあいいただいてありがとうございました。

  2005.11.27

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  ハードボイルドってやつ

  　どっちかというと落ち着きがない方で「男らしさ」はアピールポイントに含まれない私ですが、「ハードボイルドな世界」にはあこがれます。　最近読んだ本で、先日の出張の道中に読みふけったのが「ザ・ジョーカー　大沢在昌」です。簡単にいうと、ジョーカーっていう名の殺し屋にまつわる短編集です。日本で殺し屋というとあまりピンと来ず、銃社会のアメリカや欧米に比べてリアリティーを感じにくいのですが、この作品は風景や社会の描写が緻密で設定に無理がありません。作者は「新宿鮫」シリーズは有名で、格闘シーンや風俗の表現などが秀逸です。ザ・ジョーカー　私のハードボイルドの原点は、高校時代に読んだ「長いお別れ　レイモンド・チャンドラー」です。長いお別れ私立探偵フィリップ・マーロウが、ふとしたことから礼儀正しい酔っぱらいのレノックスに関わったことから巻き込まれる事件の数々。一件関係ないような話のいずれもが次々とつながっていき、最後の結末に至るのです。「ギムレットには早すぎるね・・」「さよならをいうことは少しの間死ぬことだ」等の名ぜりふが満載。一度は使ってみたかったな～この小説読んでから、バーに行くと必ず「ギムレット」を飲みますし、家でもシェーカーでつくってます。　ワインにまつわるミステリは刑事コロンボの「殺しのワイン」が分かりやすくておもしろいですね。最初は子供の頃に観たのですが、ワインを飲むようになって見直すと、ぶどうの品種やデキャンターヂュ等さらに細かいことがよく分かりました。

  2005.11.26

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