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中村晃一ブログ Koichi NAKAMURA

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2008年07月13日
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先週、電車に乗っていましたら品川駅で70歳くらいの女性が大きなスーツケースをもって車内に入ってきました。

私の隣が空いていたのでそこに座るのかなと思いきや、立ったままで私の顔をじっとご覧になります。

「???」と私がいぶかしがるのもつかの間、「これ、空港行きますか?」とお尋ねになったので、なんだ行き先を聞きたかっただけなんだと「ええ、羽田空港行きですよ」と申し上げましたら、安心して私の隣にお座りになりました。

でも、それだけで彼女の心配は終わりじゃなかったんですね。

「第一ターミナル・第二ターミナル、どっちに停まるんでしょうか?」

私達が乗っていのは京急電車なので、モノレールのように第一、第二と停車駅が分かれているわけではありません。
その旨を説明すると、ああそうですかと彼女は今度はチケットを取り出しました。

「これに乗らなくちゃいけないんです。」

見ると、9時20分発の松山行全日空。
時計の針はもう8時半を回っていたので、ちょっと待ってくださいねと、私はiモードで乗り換え案内を検索してみました。

電車の空港着予定時刻が9時7分。
彼女の抱えた大きな荷物と年齢を考えると、どう見ても間に合いそうにありません。

「電話して、便の変更をしたほうがいいですね。」と私が言うと、

「これはなんだか安いチケットらしいから、変更がきかないんじゃないかと思って。」とおっしゃいます。

ちょっと貸してください、と券を拝借しましたら早期割引のチケットではなく、株主優待券でした。
これでしたら予約便の変更は可能です。

それには一安心の様子でしたが、また「どうしてもお昼前に松山に着かなくちゃいけないんですよ・・・。」彼女は悲しそうな声で言います。

えーっと。

私がもう一度乗り換え案内で調べると、伊丹空港まで飛んでそこから乗り継ぎをするほうが早いことがわかりました。
ひととおり行き方を説明して、その方法であれば昼前に松山に着けますよと教えて差し上げました。

とにかく電車を降りて電話をしたら、変更便の相談も全部スタッフの方にしてみて下さいとお伝えして私は彼女と別れました。

ご親切に色々ありがとう、と彼女は言ってくれましたが、iモードがなかったらいくら私が旅行関係の人間だとはいえここまで詳しい案内はできなかったわけです。
親身にしようと思ってもそれを実現するためのツールがなければ、それは具体化されません。インターネット機器ってあらためて便利だなと思いました。

デジタル機器のリテラシー格差が問題にされることがありますが、それを埋めていけるものはコミュニケーションなのだと思います。
困ったら、電車の中でひまそうな顔をしている人に(笑)、尋ねたらいいんですよね。
そういう使い方をされることによって、テクノロジーの進化は初めて人と人とのつながりをサポートしていけるのではないでしょうか。


無事に予定時刻までに松山に到着されているといいなあ。スマイル





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最終更新日  2008年07月13日 10時31分03秒


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