ショパンの伝記映画@ラ・フォル・ジュルネ東京
ちょっとUpが遅れてしまいましたが、今年もラ・フォル・ジュルネに行ってきましたよ(私が行ったのは5月2日~4日に日比谷国際フォーラムで行われた東京編)。(小さくて見にくいですが、ショパンがTシャツ着た不思議イラストの幕がかかっています) 今年はショパン生誕200年ということでショパンがメインテーマ。ショパンは特に日本では人気の作曲家さんだと思うのでとても賑わってました。チケットも優先予約でも即日ほぼ完売、人気の演目は抽選で、ことごとく外れた私・・・(小山さんもポゴレリッチもだめでした―)でもとりあえず、色々なコンサートは聴いてきました。ミシェル・コルポ指揮のモーツァルトのレクイエムもしっかり聴いたし、その他ショパンのピアノ協奏曲も、シューマンとかも。 でも今回お得な気分になったのは実は当日のチケットでタダで見られる映画のほうでした。一日一回きりの上映なのでものすごく人気があり、2時間も前に並ばないと見られないというちょっと大変な状況でしたがなんとか観ました(日本では公式上映はされていない作品なので、みんな見たかったんだと思います。こんなに人気がある映画なのだから、会場を広いところにするとか、一日2回の上映にするとかすればよかったのにねー) この映画のタイトルは「CHOPIN PRAGNIENIE MILOSCI(直訳すると「愛の渇望」と言うらしいです)」、2002年のポーランド映画。ショパンが20歳で動乱の祖国ポーランドを後にし、パリで暮らし始める頃から6歳年上のフランスの女流作家(男装で恋多き女性として有名な人)ジョルジュ・サンドとの恋と9年に渡る同居生活とサンドの子供たちとの確執、そして39歳で亡くなるまでの半生が描かれています。面白かったですよ。ポーランドの映画って、アンジェイ・ワイダ監督の数本ぐらいしか観たことがないですが、映像が綺麗で当時の文化や雰囲気が忠実に再現されていて、しかもショパンがとってもナチュラルな「繊細でちょっと甘えん坊ででもお茶目で少しわがままで天才肌で優しい」青年に描かれていて、いかにも「天才の伝記映画!」という感じではなかったのが良かったです。ただちょっとサンドの家族寄りの視線だったような気もするので(確かにショパンは多弁なサンドとは正反対であまり思ったことを口にしなかったようですが)、実際のところはショパンの気持ちはどうだったんだろう?とちょっと分からない部分もありました。史実では、サンドの息子や娘のトラブルに巻き込まれてサンドと別れざるを得なかったショパンは、彼女と別れてすごくショックでよりが戻ることをほのかに期待していたのでは、という説もあるのですが、そこまでは描かれていませんでした。 ショパンを演じるピョートル・アダムチクはブロンドで色白で目がブルーがかった灰色、ショパンのパスポートに書かれていたといわれる風貌そっくりです(本物はもうちょっと顎がとんがってたかも、ですが)。ちょっと天使のような顔ですねたりワガママ言ったりするところが年上のサンドのハートを直撃したのでしょうね(笑)。サンド役のグヌータ・ステンカは、ジョルジュ・サンドの肖像そっくりの衣裳と髪型をしているシーンなどがあって雰囲気だったのですが、実際の6歳の年の差よりもっと年上な感じがしました。ショパンファミリーは皆さん美形揃いで、ショパンの最期に駆け付ける優しいお姉さんのルドヴィカ役の女優さんは品があって美しい方でしたLFJイベントHP(映画の写真も下のほうで見られます) あらら、映画の話ばかりになっちゃいましたが、でも今年のLFJも楽しませてもらいました。来年はもうちょっとマニアックなテーマになるようですが(ブラームスとかブルックナーとかマーラーとか?)どんな感じになるんでしょうね。