カテゴリ:50&60年代男性ソロ
いやー暑いですねえ。まだ4月だというのに30度突破ですよ。こうも暑いと昼寝も満足にできません。 しかしここで涼を求めるのは素人。私を含め、玄人は爽やかなメロウ・キャンドルなぞは聴かずシェイマス・エニスでさらに暑苦しくなるに限ります。 もうね、エニス御大をガン見するちびっ子どもってジャケからしてすでに暑い。 14曲すべてトラディショナルで暑い。 楽器はイーリアンパイプとホイッスルで暑い。 多重録音してないからパイプ×歌とかがなくて暑い。 ボソボソした歌唱で暑い。 暑苦しいやつを思い浮かべようとしたら、これを筆頭に真っ先に50年代録音のものが登場しちゃったもんねぇ。マッコールとロイドも充分に暑苦しいけど、くどさだとかえぐさで言ったらだんぜんこっちでしょ。 素朴通り越してえぐいんですよ、ええ。 まあアラン・ロマックスが編集したチャイルド・バラッド集はエニス御大が霞むほどの暑苦しさだけど、これはさらに暑くなる8月に向けて温存しとかないとね。 パイプ奏者はほかにもいるけど、暑苦しさを感じるのはこの人ぐらいのものだなあ。パディ・キーナンやカルロス・ヌニェスが「ほとばしる汗」だとしたら、御大は「いつの間にかじっとりしてくる汗」ですねぇ。 もちろん聴き比べのできる曲もありますよ! 6はマレード・ニ・ドムニールが97年のソロでやってるし、13はスティーライが「テン・マン・モップ」でやってる。 あとは2のショーン・オニール、4のトーマス・モーラン(前出のチャイルド集に収録)など。まあこのへんになると、聴き比べしようにも持ってないからできないよ!って声が発生する予感だけど、この14曲の中ではアルバムタイトルにもなっている9が一番有名なのかなあ。 私が持ってるのだけでも、マッコール、フェアポート、ジョン・ウェズリー・ハーディング、ドロレス・ケーン(つづりからして正しくはキーンだろと思いつつケーンにしてしまう小心者な私)がやってる。 あ、12の最後に登場するやつも有名かも。こっちのほうもジョンストンズやスティーライ、フェアポートなんかがやってるけど、これもエニス御大のバージョンが圧倒的にえぐいなあ。 ティム・ハートが“シェイマス・ザ・ショウマン”って曲を作ってるけど、これってあれかな。ちなみにこの曲はスプリガンズ・オブ・トルガスの「ジャック・ウィズ・ア・フェザー」で聴くことができます。 その伝説ぶりからして生きてたとしたら100歳近い御年なのかと思ってたら意外に若くて、1919年生まれ。でもやっぱりすでに死んじゃってた(享年63歳)。 60代での死ってずいぶん早いように感じるけど、アイルランドの平均寿命ってどうなんだろう? 2004年12月にアマゾンにて983円で購入しましたが、ぶっちゃけ資料として買った部分が大きいです。私みたいに狂ったようにトラッドを集めている者なら抵抗なく聴けるだろうけど、この濃さは場数を踏まないときついかもしれないんで、この手の音楽になれていないピュアな耳を持った皆さんは下手な手出しはしないように気をつけましょう☆ ※ようやくレビューを開始することができました。基本的に英国フォーク/トラッドものからセレクトしていきますが、たまに脇道にそれることもあるかもしれないです。 なお、曲名で太字になっているものはトラディショナル、バンド形態の場合は正式メンバーを太字にしてあります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006/11/19 03:57:25 PM
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