カテゴリ:70年代男女混合グループ
ささ、口直し口直し。 フォークというよりはノイズ音楽だった前回のアンプス・フォー・クライストはラックに戻して、正統派でも聴くことにしよ。 ゲイとテリーのウッズ夫妻がアイルランドに帰り、代わってマーティン・カーシーとピーター・ナイトが新たに加わった2作目。 ドラムを使わなくなったのだけど、そのぶんベースとギターが底を作り出そうとしている感じで、“重さ”は前作よりアップしてますねえ。 1は2回目の登場だけど、テンポも落としてるしアレンジもかなり変えてるし、まるで違う曲だわ。この曲はたくさんの人に演奏されるけど、スティーライのこのバージョンが重厚さでは群を抜いてるんじゃないかと。 前作はリードシンガーが4人いたけど、ここでは2人に減ってます。密かに美声シンガーだったりするティム・ハートがリードを取る曲はなくて、マディ・プライアが1、4、7、8、10、カーシーが2、5、6、みんなでアカペラが9、11となってますねぇ。 まだまだマディは絶対的な看板シンガーだし、すでにある程度の地位を築いているカーシーが歌わないわけにはいかないし、個人的にティムの哀愁声は大好きなんだけど、隅に追いやられた形なんでしょうか。 まあ3作目、4作目と進むに連れてリードで歌う曲は増えていくんですけどね。 太めに奏でる傾向にある専任のフィドラーも入ったしオートハープやコンサーティーナなんかを使わなくなったしで、土臭いフォーク作品から荘厳なフォーク作品に変化してますねぇ。 どこかで微妙なズレが生じてかっぺコーラスになるのがフォーク系の王道パターンだけど、この人たちは均整取れまくりなんだよね。アカペラ多重唱の曲を集めたコンピを作ってもクールなものができそうだしね。 メロディメーカーの年間最優秀フォークアルバム賞を獲得したことには何の疑問もないけれど、隙がなさすぎてちょっと緊張気味に聴く自分がおります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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