カテゴリ:2000年代男性グループ
all tracks written and performed by Flatfoot 56
2000年シカゴにて結成されたケルティック・パンク(※)・バンドの4作目。 電車の吊り広告に頭を思い切りこすりそうなバウィンケル三兄弟と、バグパイプやマンドリンを操るジョシュ・ロビーソンから成る(ジョシュは現在は脱退している)。 時間があればさらっとチェックすることにしているアイリッシュ・パンクのコーナーにて発見、数十分迷った末にレジへ持って行ったのが2か月半ほど前のこと。 フラットフット56のことはまったく知らなかったし、使用楽器が何であるかも開封前の時点では不明。さらには民謡らしき曲が収録されている気配もない。 すでに知っているバンドでもなく好きな曲が入っているからでもなく好みの楽器を使っているかもわからない。通常はこの時点で購入は見送るのだが、800円というけちん坊な私でも手を出しやすい価格設定がなされていたために「ま、安いし(万が一ハズレでも)別にいっか」と軽い気持ちで会計を済ませたのだった。 詳細なクレジットは確認せず聴いてみた。彼らもポーグスから影響を受けていることは間違いなさそうだ。 シンガーの声質はシェイン・マクガワンよりクリアかな。ざらついてはいるけどそれほど酒焼けはしていないぞ。 疾走感のある楽曲は縦ノリ必至!なのだが、このバンドの最大の特徴はギター/ベース/ドラムによる重くエッジの効いたリズムなのではないだろうか。 ひたすら軽快なマンドリンも時に郷愁を感じさせるバグパイプも、出番は少ないが的確にヒットを放つホイッスルも楽曲を魅力的なものにしていることは疑いようがない。 しかしそれ以上に印象深いのが、数行前にも書いたが低めの音域で刻まれる剃刀のように鋭いギターを含めたリズム隊なのだ。 曲もそこはかとなく民謡調でモロ好みだし何回繰り返して聴いても飽きないし、これはお宝を発掘したかもしれない…! 改めて作者クレジットを確認して驚いた。全曲自作じゃないか。 リアル涙は流れないけれど心の涙はちょっとだけ流れる。そんなほんのりと哀愁漂う元気なケルティック・パンクをかましてくれるフラットフット56。2010年の最新作も含め5作品すべて集める必要がありそうだ。 ※ここ日本ではアイリッシュ・パンクと呼ばれることが多く、私自身もそう呼ぶことが多かったのだが、みんながみんなアイルランドをルーツとしているわけではない。バンドによってはスコティッシュ・パンクとしなければならない場合もある。カナダのリアル・マッケンジーズはスコティッシュだし、フラットフット56もそう。両者ともステージではキルトを着用していることもある。アイリッシュ・パンクとひとまとめにすると彼らのスコットランド魂を傷つけかねないので今後の表記はケルティック・パンクで統一することにする。尚本文3行目については、購入した店のコーナー名がアイリッシュ・パンクとなっていたためそのままアイリッシュ・パンクとした。 http://www.flatfoot56.com/ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011/09/11 05:09:09 PM
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