カテゴリ:本
本書では、
戦略とはある種の問題(課題)解決と定義し、 戦略の策定とは、 ・最重要ポイントで解決可能な課題を突き止め ・課題解決に向けて取るべき妥当な行動方針をきめること と述べられている。 その中で以下の四つが特に述べたいことと冒頭にあった。 1.戦略を立てる最善の方法は、困難な課題に正面から立ち向かうこと 2.活用できるリソースを確認する 3.いかにも魅力的な誘惑に負けたり横道にそれたりしないように注意する 4.グループやワークショップ方式で戦略を立てるやり方は落とし穴が多いと心得る ここでの”困難な課題”は、”最も重要な課題”である。 それを考えるうえで役立つ方法は 1.粘りぬく 2.類推する 3.視点を変える 4.暗黙の前提を言語化する 5.つねに「なぜ」と問う 6.無意識の制約に気づく とあった。 私は、”重要な課題の抽出”が、一番の重要なポイントであり、 それを掲げ、皆で認識し、同じ意識で活動することができれば、 組織の成功に導けると思っている。 それを”戦略”と呼ぶのであれば、戦略を極めたい。 組織の課題抽出に向けて、 同じような方法で最重要ポイントを突き止めようとしているので、 本書は非常に参考になった。 2024年28冊目 期間:2024年10月9日~2024年10月19日 題名:戦略の要諦 著者:リチャード・P・ルメルト 翻訳:村井章子 出版:日経BP 日本経済新聞出版 (2023/11/25) 内容(出版社より)8,393位本(Amazon本ランキング) 最重要ポイントを集中攻撃しろ! 戦略策定の4つのポイント 1 困難な課題に正面から立ち向かう 2 活用できるリソースを確認する 3 誘惑に負けたり横道に逸れたりしない 4 グループで戦略を立てると落とし穴が多い ●気になったフレーズ ・生産性の高い人は、最重要ポイントに全力集中することで、 直面する課題を乗り越える方法を見つけ出す。 ⇒日々の業務をこなしながら最重要ポイントに全力集中するのは難しい ・戦略業界の知られたくない秘密、それは、 戦略を策定するセオリーが存在しないことである ⇒”戦略”と言う言葉が、曖昧で定義されてないからだと思う… 戦術は戦い方とわかりやすいが、戦略は一言では難しい。 ・戦略とは「勝てるゲームをプレイすることだ」という格言がある ⇒常々、「勝てるストーリを作りなさい」と口にしているが、 間違ってないんだな ・ウィンテル連合がもたらす潤沢な利益を毎年確保することが目標と化し、 利益率の低い他の事業に本気で取り組む意欲がなくなり、 おそらくは製造部門のエンジニアのするきも範囲が狭まっていったのだと 考えられる。 ⇒高い利益に依存して、他が甘えてしまうのは、よく聞く話 ・必ずしも最初に行動した企業ではなく、 最初に兆候を捉えて反応した企業が優位に立つ ⇒最初に行動は重要ではなく、 兆候をいかに早く捉えて機敏に動けるかが、重要ってこと ・直面する課題に対する包括的な解決策を示したうえで、 ターゲットとする市場または製品サービスを絞り込み、 そこに関しては競合他社には負けない競争優位を持つことだ。 ⇒勝てるゲームに絞り込むってことね… ・どれほど大胆で新しい戦略を導入しても、 組織に属す人間にそれを実行するだけの能力と意識が備わっていなければ、 絵に描いた餅に終わりかねない ⇒人と文化は重要 ・とくに大口顧客や要求の多い顧客の声に耳を傾けやすい。 そうした顧客は既存製品の大型化・高性能・高速化を求めることが多く、 それに応えているうちに、多少性能は劣るが安価な技術(これが破壊的技術だ)が 登場していることを見落としてしまう。 ⇒日本のメーカが直面している課題ですね... ・強みの探し方 ⇒情報、ノウハウ、地位、効率、組織マネジメント 他社との違いが強みにつながるとのこと。 ・成功した企業では、予算も人員も何もかも潤沢になる その潤沢さが緩みにつながる。 緩むと、古い構造や習慣が賞味期間切れとなっても生き続けることになる。 ⇒賞味期間切れで生き続けていること多いな ・戦略を実行に移すには、組織と人材の問題を避けて通ることはできない ⇒組織と人材の問題は避けてはダメってことね。勉強になった ・人間の認知バイアス ⇒楽観バイアス:都合のいい解釈をする傾向 ⇒確証バイアス:もとから持っている意見や信念を裏づける情報や材料に注意がいく ⇒経験バイアス:自分自身の経験を課題に重んじる傾向 ・集団でよい戦略を策定するプロセスがどのようなものかはわかっていない ⇒カリスマが必要ってことなのかもしれない… ・会社の大半の人間は、技術面でもコスト面でも優位性を失ったことを しっかりと認識していない。 必要なときにつらい現実をすみやかに認める能力が われわれに欠けていることは間違いない ⇒認めたくない気持ちもよくわかるが、認知が遅れれば手遅れになる 500ページ以上で読み応えたっぷり、 今の私の取組と照らし合わせながら読め、非常に面白かった 次はこれ... 昨日は、両親と我が家で食事会。 獺祭の「獺祭 純米大吟醸 磨き三割九分 寒造早槽」を、 シマアジ/コチ/真鯛の刺身とあわせて嗜む。 安心できる人たちと楽しいひと時を過ごせ、リフレッシュできました お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.10.20 13:44:30
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