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カテゴリ:取材・執筆・校閲
私は日々、実にいろいろなことを聞かれる。
「“ちゃりてぃ”の表記って、“チャリティ”ですか“チャリティー”ですか」 「“いきかえる”の“かえる”って、どんな字ですか」 「○×△ザルの数え方は匹ですか、頭ですか」 なんていうのは序の口で、 「これって、PKOですかPKFですか」なんていう外交的に難しいことも尋ねられるが、だいたい10秒以内にはお答えしているはずだ。 言っておきますが、私が何でも知っていると思ったら大間違い。その何割かは、聞かれて初めて調べて回答しているだけのことなのだ。 知り合いの女性に「仕事を紹介してくれる人に“CVを出して”って言われてるんですが、CVって何でしょう?」。調べてみたらC.V.はcurriculum vitae。英語で履歴書のことだった。私が仕事で使っていたのは実は米語だったから履歴書はresumeと呼んでた。私、外国企業に就職しようと考えたこともないし、知りませんがな、そんなこと。しかし、辞書で引いたらちゃんと載っている。 現役大学生は「この夏インターンシップをやろうと思ってますが、どこで募集しているか分かりません」という。私がためしにYahoo!で「インターン 募集」で検索してみたら、600万件以上も出てきた。学生アルバイトを募集している企業だって何百万とあるよ。おばちゃんの私でも数秒でできることが、IT世代のキミたちになぜできない? ITリテラシーの格差を知るのはこんな場面だ。こんな簡単なことも調べられないようでは、就職も転職も厳しいなあ、と切実に思う。ITというとインターネットにつながったパソコンを持ってないとムリで、貧富の差と直結するように思われるかもしれないが、辞書なら学校や公立の図書館にもあるし、携帯電話でも相当のことは調べられる。義務教育である小学校中学年で辞書の引き方は教えているはず。要は調べてみる、確認してみるかどうかだけの話なのだ。 調べられない人があまりに多すぎるので、『調べ方教室』でも開いてみようかと思いついた。 あるいは次に書く本を『NOVO式 プロの秒速・調べ方塾』にするっていうのはどんなもんでしょう? 1回でも辞書をひけば分かることだらけなのに。ネットでワード検索したら関連することもいろいろ分かるよ。みなさん、調べてみましょう、自分で。 ■日刊ちょいスポ(No.443)■ 「HRダービーは32本モルノー」 米メジャーリーグ前日恒例のイベント、ホームランダービーで、ツインズのジャスティン・モルノー選手が優勝した。ホームランを何本打つかだけのゲームで、モルノー選手は決勝までに通算32本ものボールをスタンドに送った。打とうと思えば打てる、底力を見せつけられるプロならではのお遊びだ。 プレゼン・コンシェルジュNOVOの辛口web日記は ただいま【第1490号】 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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