655550 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

痛快!エブリデイ クラシック

痛快!エブリデイ クラシック

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Profile

にゃお10

にゃお10

Keyword Search

▼キーワード検索

Archives

2024年04月
2024年03月
2024年02月
2024年01月
2023年12月
2006年04月09日
XML
カテゴリ:コンサート
 見事にサクラが満開になった春爛漫の今日、大阪フィルのコンサートに行ってきました。会場は大阪フィルの練習場でもある、西成区にある大阪フィルハーモニー会館です。座席数約300ほどのこじんまりとした会場で、手を伸ばせば届いてしまうのではないかと思ってしまうほど、身近にオーケストラを感じてクラシック音楽を楽しむことができました。私自身、大阪フィルの演奏会はこの前の春分の日のびわ湖ホール以来です。

 さて今日、演奏された曲目は以下の通りです。

Program

■モーツァルト/歌劇「魔笛」序曲

■モーツァルト/交響曲 第40番 ト短調 K.550

休 憩

■ドヴォルザーク/スラヴ舞曲 第1番 ハ長調

■J.シュトラウスII世/エジプト行進曲

■J.シュトラウスII世/ポルカ「狩」

■エルガー/愛の挨拶

■ビゼー/「アルルの女」第2組曲より
“間奏曲”“メヌエット”“ファランドール”


■指揮・お話:梅田 俊明

■管弦楽:大阪フィルハーモニー交響楽団

 まずは、モーツァルトの歌劇「魔笛」序曲をもってコンサートが始まりました。題名に「魔」と付いているためなんとも怖いイメージがありますが、決して内容はそうではなく魔法の笛のことである、と指揮者は話します。これは、ドイツ語のセリフ入りの歌芝居の形式になっていて、素朴なおとぎの世界に、モーツァルト最晩年の深い作風が見事に表わされた名作です。序曲は幕開けに奏される曲で、オペラ全体の幻想的な雰囲気を表現していて、今回のようにコンサートでもしばしば取り上げられます。

 次は、同じくモーツァルトの作品で、とても有名な交響曲第40番です。モーツァルトはその短い生涯の中で最後の三大交響曲<第39番 変ホ長調、第40番 ト長調、第41番 ハ長調「ジュピター」>を僅か2か月の間に書き上げました。それは1788年のことで、第39番の完成が6月26日で、第40番は7月25日でした。これらの三曲のうち、今回演奏されたト短調は彼のその当時の貧困ぶりを反映したかのように、悲しく、暗く、そして美しい哀愁に満ちたものとなっています。私自身は、第3楽章が好きで、弦楽器が幾重にもなってメロディが次々と繰り出されていく部分は、なんともジーンと心に響くものを感じます。この第40番は、今年の11月に金聖響氏の指揮でもう一度聴く機会があります。

 休憩を挟んで、後半はドヴォルザークのスラヴ舞曲第1番が初めに演奏されました。この曲は、彼の故郷であるボヘミアを生き生きとした表情で描き、スラブ民族の情熱や喜び、哀愁を歌い上げた舞曲です。ブラームスの「ハンガリー舞曲集」と同じような形式で、さらに同じピアノ連弾用として作曲され、その後管弦楽曲に編曲されました。スラヴ舞曲は全部で16曲あり、本日はその中の第1曲が演奏されました。私は、演奏が始まるとすぐに聴いたことがある曲だとわかりました。この曲は、確か吹奏楽でもよく演奏される曲だったように記憶しています。

 続いて、J.シュトラウスII世のエジプト行進曲が演奏されました。彼がこの作品を書いたのは1869年で、ちょうどスエズ運河が開通した頃にそれにちなんで作曲されました。エキゾティックなクラリネットの旋律でひっそりと始まり、砂漠を進むキャラバンのイメージが沸いて来ます。徐々に大きくなりやがてメロディーがフル・オーケストラで演奏され、その後転調し明るい雰囲気になります。最後は冒頭のエキゾティックなメロディーが戻って来ます。この曲は途中、聴衆の参加が求められるという初めての経験をしました。弦楽器の低音の旋律に合わせて、「ラララー、ラララー、ラーラララー」と歌います。そこにオケの演者も歌に加わるとても興味深い試みでした。

 次もワルツ王、J.シュトラウスII世の作品ですが今度もワルツではなく、ポルカ「狩」です。短くて威勢のよいポルカで、喜歌劇「ウィーンのカリオストロ」の中の音楽が元になっています。主部―トリオ―主部の簡単な三部形式になっており、主部はその旋律が馬のギャロップになっています。中間部ではホルンとトランペットによる狩の合図や鞭、鉄砲が登場します。

 それから、エルガーの愛の挨拶です。これは、エルガーが31歳のとき婚約者に贈るために書いた作品で、元々はピアノの独走でしたが管弦楽に編曲されています。愛妻家としても知られているエルガーが生涯愛し続けた妻にささげた作品だけに、彼の誠実さと温かみがあふれている作品です。伸びやかで美しいメロディーは人々の心をとらえ、世界中で愛されています。私は先月、千住さんのヴァイオリン独奏でこの曲を聴きました。私が結婚する際は、その式場で新妻のためにこの曲を流してみようかな?なんて、演奏を聴きながら勝手に考えてしまいました。

 最後の曲は、ビゼーの「アルルの女」第2組曲より“間奏曲”“メヌエット”“ファランドール”です。フランスの作曲家である彼は歌劇「カルメン」の作曲家として有名ですが、この「アルルの女」も彼の代表作の一つです。フランス19世紀の小説家で劇作家であったドーテの劇「アルルの女」に書かれた劇音楽の中から優れた曲を集めた組曲は現在でも世界中で広く愛好されています。今日はその中から“間奏曲”とフルートの独奏の美しい“メヌエット”、そして2拍子の踊りの音楽“ファランドール”3曲を聴くことができました。この中でもメヌエットのフルート独奏は特に有名な本当に美しい曲で、私自身うっとりした気持ちでその演奏に聴き惚れていました。終わりにアンコールは、ビゼーの「アルルの女」第1組曲より「カリヨン」が演奏され、コンサートは成功のうちに閉じられました。

 今回のコンサートは、これまでとは違って比較的小さな会場でした。そのため、演奏される曲がすぐ目の前に迫ってくるような興奮を覚えました。またベストポジションで聴けたことも恵まれていたと感じています。こうした貴重な体験をできたことをとてもうれしく思いました。来月、今度は関西フィルの練習場でのコンサートを予定しています。このコンサートも非常に楽しみです。


banner_02←←←ご協力に感謝します。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2006年04月10日 01時20分29秒
コメント(6) | コメントを書く
[コンサート] カテゴリの最新記事


Calendar

Headline News

Recent Posts


© Rakuten Group, Inc.