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2018.11.24
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カテゴリ:極私的映画史


 2001年の11月、「アザーズ」によってアレハンドロ・アメナーバルにめぐり会った。「アザーズ」の配給会社によると「21世紀のヒッチコック」というふれこみ。それまでにもスパニッシュ・ホラーを何本か見ていたので、宣伝のための大げさな表現だろうと思っていた。あのダリオ・アルジェントだって「イタリアのヒッチコック」と呼ばれていた時代もあったからだ。

 「21世紀のヒッチコック」は決して大げさな表現ではなかった。暗闇に潜む「何か」を描くスリリングな演出と鮮やかなどんでん返し。映画が始まってから終わるまで、ずっとドキドキしっぱなしだった。その見事な手さばきは「21世紀のヒッチコック」と呼ぶにふさわしかった。当時は、すでにDVDの時代に突入していたので、デビュー作「テシス 次に私が殺される」と前作「オープン・ユア・アイズ」をDVDで手に入れ、僕はすっかりアメナーバルのファンになってしまった。

 久々に味わう新作が楽しみな監督との出会い。「次はどんなドキドキを味わわせてくれるか」と楽しみにしていた。ところが、次作となった「海を飛ぶ夢」は尊厳死を描いた人間ドラマで、その次の「アレクサンドリア」は歴史上の女性を描いた歴史ドラマと、僕の期待は裏切られた。どちらも出来が悪いわけではないのだが、僕がアメナーバルに臨むのは、そんな作品ではなかった。ひょっとしたら、アメナーバルは「21世紀のヒッチコック」といったレッテルをはられるのを嫌ったのかもしれない。

 そうした経緯のせいだろうか。久々に撮ったサスペンス「リグレッション」は、2015年に製作されたにも関わらず、日本公開は今年秋と遅かった(僕は公開にすら気づかなかったので未見)。もはやアメナーバルは「21世紀のヒッチコック」ではないということなのか。21世紀の始まりの年に出会い、惚れ込んだ監督だっただけにつらい。否、実はつらかったのは「海を飛ぶ夢」を見た時だった。ファンの勝手な希望だが、アメナーバルには堂々と「21世紀のヒッチコック」になってほしかった。見ながらずっとドキドキするような映画。アメナーバルには、もう一度、そんな映画を撮ってほしい。


アレハンドロ・アメナーバル【4】クアトロ [ ハヴィエル・バルデム ]





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Last updated  2018.11.24 22:19:50
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