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テーマ:0歳児のママ集まれ~(7659)
カテゴリ:助産師の仕事
年内最後の新生児訪問を終えた。
今日で御用納め。 訪問バックを持ったままセンターによって、記録と報告をすませて書類提出。ああ、これで年が越せる。 11月生まれが多いのか、普段の月の倍くらい赤ちゃんの訪問をした。 たくさん回ることで見えてくるものも多い。 訪問した対象は皆初産婦だ。 核家族化が進み、自分が生んだ赤ちゃんがはじめてみる新生児であったとしても珍しくもない。 入院期間は経膣分娩の平均が5日くらい。 分娩後、母児同室制か異室制かにもよるが、 新米ママ達はベビーのオムツを替え、おっぱいを与え、抱っこしてお世話をする。たった3キロの小さな命が重たくて疲れるのは、慣れないために緊張していらない力が入り過ぎのせいだろう。 一人目の出産となれば面会人も気合いを入れてどかどかやってくる。 疲れているけど休めない、休もうと思えば呼び出される。 そうだ、入院期間中は忙しい。 集団や個別の指導があるからだ。 授乳指導、育児指導、沐浴指導、家族計画指導。 病院の常だから、排泄の回数はチェックしなければいけないし、 スケジュールに従って検温もあれば、採血、血圧や体重測定もある。 点滴、注射やら悪露交換に回診、抜糸、退院診察。 それに3日目を境にばばばーんと張りすぎたおっぱいには マッサージや搾乳の居残り仕事もあるのだ。 入院してる間に開放されるのは掃除洗濯と食事作りくらいのものだ。 最近取り入れている施設も増えてきた- 母乳育児を成功させるための10ヶ条 -を実践している病院。 1. 母乳育児の方針を全ての医療に関わっている人に、常に知らせること 2. 全ての医療従事者に母乳育児をするために必要な知識と技術を教えること 3. 全ての妊婦に母乳育児の要点とその方法を知らせること 4. 母親が分娩後30分以内に母乳を飲ませられるように援助すること 5. 母親に授乳の指導を十分にし、もし、赤ちゃんから離れることがあっても、母乳の分泌を維持する方法を教えてあげること 6. 医学的に必要がないのに母乳以外のもの、水分、糖水、人工乳を与えないこと 7. 母子同室にすること。赤ちゃんと母親が1日中24時間一緒に居られるようにすること 8. 赤ちゃんが欲しがるときに欲しがるままの授乳を勧めること 9. 母乳を飲んでいる赤ちゃんにゴムの乳首やおしゃぶりを与えないこと 10. 母乳育児のための支援のグループを作って援助し、退院する母親に、このようなグループを紹介する事 こういう施設で出産すると入院中はとにかく頻回授乳なのでものすごく大変だが、ひとたび母乳が出たら帰宅したあとの育児はとってもスムーズだ。 出産後の育児に自信を持って挑めるか、楽な気持ちで育てていけるかは 母乳栄養が確立するかどうかに殆どかかっている。 訪問に行って育児事態が順調に進んでいるお母さんのほとんどが母乳だ。 それと同じくらい重要ポイント。 産後の育児を一緒に背負っていける援助があるかどうか。 マタニティブルーは妊娠中に特有のものではない。 出産後急速にホルモンバランスがかわり不安定になる心を支えるお手伝いは不可欠だ。 里帰りをしたり、実母に来てもらって大概のお母さんはその時期を乗り越えている。お父さんが比較的自由に時間が取れる家庭なら夫婦二人で協力しながら過ごすことも出来るだろう。 シングルマザーだから手が足りないとはいえない。 朝から深夜まで外で働くお父さん。 日中一人ぼっちで育児をしなければいけないプレッシャーがあるお母さんは大きな不安と戦いながら毎日の赤ちゃんの様子に一喜一憂する。 時々無性に大人と話したくなる。 小さな赤ちゃんを抱えているお母さんは実は潜在的引きこもりであったりする。 お腹の中にいた時は主役は自分でいられたのに、 生まれた瞬間から泣き声一つで周りの大人を自由に動かす赤ちゃんはどんな我侭な王様よりも自己中心的だ。一番振り回されるのはお母さん。 そんな状況を誰かに伝えたい。話せばまた元気が沸いてくる。 一日頑張った育児についてたくさんの言葉で語りたくても、 仕事で帰ったばかりのお父さんはすぐには話が聞けない。 仕事から家庭モードに切り替える時間が少し必要みたいだ。 中にはお子ちゃまパパも少なからず存在し、 奥さんが赤ちゃんに取られてしまったように感じたりするみたい。 どうしたらお母さんが元気でいられるか。 笑顔で育児が出来るか。 お金の問題や住居の問題だけでは解決しない。 人とのつながりや、援助の手がどれだけたくさんあるか。 地域の力とかつながりが落ちている今の時代、 制度でセーフティーネットをたくさん作ることももっと必要だろう。 0歳児のママと赤ちゃんの井戸端会議の場がある。 毎回情報交換や友だち作りに一役買っている。 ある台風の日、今日は皆さん来ないでしょうと会場設営をしなかった。 普段30組位来るその集まり。 まさかと思ったが10組ほど雨降りしきる中をやってきた。 子育てしながら、誰かとどこかで確実につながっていたいという表れなのかもしれない。 私は何が出来るだろうか。 私たちは何が出来るだろうか。 自治体は、国は。 理想や観念ではなくて、もっと具体的な お母さんたちの笑顔が増える方法を考えていきたい この記事を評価する ---------------------------------------------------------- 授乳中に飲むのはカフェインの入っているコーヒーや紅茶よりハーブティーがお奨め エキナセアティー。授乳中のママの風邪対策に カモミール。赤ちゃんの白湯がわりにも ネトル。鉄分豊富・ミネラル補給に最適 チェストベリー。ホルモンに似た成分が含まれ、母乳の分泌を促すと言われています フェンネル。ダイエットにも、そして母乳分泌の働きも期待できます たんぽぽコーヒー。母乳育児中のコーヒー代用品 セージ。母乳が出過ぎて困っているママに この記事を評価する お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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