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2022.07.21
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実際は「悪い遺伝」とか訳した方が映画の主旨も伝わるというものだ。今日のBSでこの1956年制作のスリラーを放映していた。評判は聴いていたので期待して見たが、なるほどたがわぬ出来の映画であった。この時代、アメリカは第二次大戦、朝鮮戦争を戦い、世相は荒んでいたはずだ。しかし庶民の暮らしは向上し、世界一の繁栄を謳歌してもいた。物欲しさに持ち主を殺害して手に入れるという犯罪癖のある8歳の女の子を演じたパティ・マコーマックと母親役のナンシー・ケリーの演技が見事、幸せそうな母子を演じているが、だんだん友人の水死や叔母の死に娘がかかわっていることに気づく母親の心理的葛藤と、本来の母子愛が行ったり来たりして演技の奥深さを感じる作品。これはもともとブロードウエィで上演された演劇で、さぞ難しい作品なんだろうと思った。迫力ある心理描写は、殺人の秘密を握った下男が地下室の焼却炉の前で焼死してしまうときに、女の子が弾くピアノ練習曲が不気味に響く効果も計算済みか。

「悪い遺伝」とは、母親が自らの出自を父親の告白で知った時、母親が稀代の殺人鬼であったことを知り、絶望する。殺人鬼の系統は遺伝するのだという妄想に取りつかれた母親は娘を睡眠薬で殺害、自分は拳銃自殺するが二人とも生き残る。エンディングは凝ったもので、出演者が一人づつスクリーンに登場してあいさつする。子役のパティのあどけなさは演技と言うものがいかに人をマスキングするかわかろうというものだ。また母親がパティのおしりをぶつシーンは、おそらく身もふたもないこの映画の結末をすこしでも和らげようと監督が追加した本来の親子関係を表していると思う。いい映画は何度かリメイクされるが、この映画もまた二回ほど後世に別名でリメイクされている。






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最終更新日  2022.07.21 18:58:36
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