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お父さんから子供たちへ

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2020.12.09
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オーナー社長とは、会社の創業者もしくはその親族として会社の株を独占している状態の社長のことである。なので「俺の会社」という言葉の意味が、自分が所属している会社という意味ではなく、自分の持ち物としての会社という意味で発言する人が多い。現在のトヨタ自動車の社長は創業者一族だが、株を独占しているわけではないのでオーナー創業者とは言えない。それでも気質的には近いものがあるかもしれない。キヤノンの社長も創業者一族の社長であり、こちらはオーナー社長的な言動をよくしている。3度も社長に返り咲くことは創業家の人でなければ上場企業では通常あり得ない人事だ。

 さてお父さんは別にオーナー社長が悪いとは思っていない。サラリーマン社長に比べてオーナー社長は決断も行動も早い。自分の地位を脅かされることなく挑戦ができるからだ。上場企業のように株主に追及されることもないし、創業家から横やりも入らないからだ。
 決断が早く、行動も早いということは企業にとってメリットだ。他社がもたもたしている間にどんどん前に進むことができる。ただし決断が間違っていた場合に、批判されたり間違いを認めることができずにずるずると進んでいき、最終的に会社が終わってしまう可能性も秘めている。

 お父さんの会社はオーナー社長の会社である。だから社長の権限はものすごく強い。社長がやると言えば社内でそれをとめられる人は基本的にいない。極端な話、納期遅延が出ていても社長が「会社を停めて、一斉清掃をする」といえば、その先取引先から切られる危険があったとしても会社を停めることになるぐらいの権力を持っている。

 さてここからが本題なのだが、先ほど書いたようにオーナー社長は会社を「自分の所有物」と基本的に考えている。会社とは法律上株主の持ち物であり、その株を独占して持っている社長の会社は間違いなく社長の所有物である。

 よって、極端かもしれないが会社の設備、会社のお金、会社の社員もすべて社長の所有物ということが言える。特にお金に関してはその傾向が強い。会社のお金は自分のお金なので、他人(社長以外の人)が勝手に使い道を決めることを極端に嫌う人が多い。
 場合によっては「泥棒」という言葉を使う人もいるぐらいだ。さすがにお父さんの会社の社長はそこまで言っていないが。

 ただし、購入品や設備投資、光熱費などお金を支払うことに関して「すべて社長の許可を取るように」と年に数回お達しがでる。そしてもちろん社長が許可を出さなければ購入することができないし、光熱費の支払いに関しても社長から叱責されることがある。俺の金を勝手に使う、俺の金を無駄に使うという感覚がとても高いためだ。

 お金に厳しいことは決して悪いことではない。社員は怒られないために無駄遣いに注意するし、購入品にも神経を使うので、結果として経費が抑えられるからだ。
 しかしながらこれが行き過ぎると社長に対する悪評が広がる結果になる。お父さんの会社でも「社長はケチ」というのは全社員の共通の認識である。「ケチ」ぐらいなら「甘い」と言われるよりはよっぽど良いと思うが、「必要なものすら買ってくれない」となるとやや問題だ。

 そもそも日本人は他人の金を使うということが好きではない人が多い。さらにお金の所有者が、自分のお金で何を買おうと、使わずに貯蓄しようとそれに文句を言うことは無い。この感覚が会社で蔓延しているのがお父さんの今の会社の問題となっている。

 通常の社員は「俺の金をこんなものに使うつもりなのか」と社長に否定的・懐疑的に言われれば、「では要りません」となってしまう。そしてその件に関することに対してやる気をなくす。特に技術屋は口下手な人が多いので、なおさらこの傾向が強い。
 「失敗してもいい」「いくらかかってもいい」と言われて信じた結果、失敗と経費の両方の罪を社長に問われる前例を残していればなおさらである。
 社長が「挑戦する人がいない」とよく嘆いているが、「あなたが原因の一つです」とはお父さんも言えない。ただ本気で自分が原因だと気が付いていないのだなと不思議に思う。

 お父さんは何度かある程度の役職者には、「権限」を委譲してほしいとお願いしている。金銭に関することも「役職別で1件○○円まで、年間△△円までは上司決済がいらない」という方式をとってみてほしいと。
 
 しかし現社長は絶対にこれを承認してくれない。必要なものを「ダメ」とは言わないのだから社長がすべて決済することに問題はないと言い切るのだ。さらにこの提案をしたお父さんに「お前は自分のお金を勝手に人に使わせて平気なのか?」と尋ねてくる。

 お父さんから言わせれば、子供に与える小遣いのようなものだと言いたい。子供の小遣いは貯蓄することも遊びに使うことも、他人に使うこともできる自由度があるが、役職者の決裁権で使えるお金は基本的に経理が精査するので会社のために使われることがわかっている。なぜそこまで管理したいのだろうか。

 お父さんはオーナーではないのでわからない。自分が会社を興したら、同じ感覚になるのだろうか。とても不思議である。





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最終更新日  2020.12.09 00:10:09
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