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カテゴリ:思い出(社会人・海外)
長女が引っ越しした翌日、息子が春休みの暇を利用して、部屋の模様替えを始めた。お父さんが帰宅して、リビングにいると息子の部屋からガタンガタンと大きなものを動かす音が聞こえてきた。ずいぶんと本格的にやっていると思ったら、次女が「お兄ちゃんがお姉ちゃんのベッドを勝手に持っていった。」と報告があった。
どうやら息子は、虎視眈々と長女が使っていたベッドを狙っていたらしい。お母さんにベッドを使うことを許可したのか確認したら、何も聞いていないという答えだったので、議論になる前に実力行使に出たようだ。 思わずウクライナに侵攻しているロシアと息子を重ねてしまった。既成事実を作ってから交渉しようという感じだ。もしくはなし崩しに認めさせようという魂胆だろうか。
実は次女も長女の部屋を狙っていて、その大きな要因の一つが長女の使っているベッドだったようだ。長男と次女は、以前2段ベッドだったモノを、分割して利用している。長女は後から購入したもので、枕元にモノが置けるスペースがあって、それが子供達にはとても魅力的に写っていたようだ。
考えてみると、お父さんも息子と同じようなことをした経験がある。今の実家に引っ越す前に両親の寝室に、窓枠に取り付ける簡易式のクーラーが取り付けてあった。新しい家に引っ越した後は、物置にずっとしまわれていたのだが、お父さんたちの子供部屋にはクーラーも暖房もなかった。当時はエアコンのような高級なものは、寝室にあるような時代ではなかったので、誰もがなんとも思っていなかった。
家族全員が物置にあるクーラーの存在は知っていたと思うが、お父さんはある日、家族が誰もいないのを見計らって、自分の部屋に勝手にそれを設置した。中学生ぐらいの時だったと思う。 取付完了して、家族がそれを知ったとき、兄と妹からは予想通りずるいという声が上がったが、両親は使っていなかったものだし、誰もほしいと言っていなかったのだからあきらめろと、お父さんの権利を認めてくれた。
今回の息子のベッド略奪も、親としては面倒くさいし、元に戻させても次女が使うだけなので、正直どっちでもいい。次女は息子の理不尽さに慣れているので、とりあえずは認めてしまうしかない状況だ。 お父さんがクーラーを取ったときも、親としては兄弟の誰かが使って不満が出るのなら、早い者勝ちを認めてしまった方が、面倒くさくないと思ったのかもしれない。
世の中の理不尽さや、やったもの勝ちという経験は、良くも悪くも子供たちを成長させると思っている。社会に出れば、もっと理不尽なことはいくらでもあるのだから。
それにしても、息子の行動力にちょっと驚いている。いつもは行動するまで時間がかかるどころか、行動しないことの方が多い息子である。自分の利益が絡むとここまで素早く行動するという息子の性格に、驚いた。本当にちゃっかりしていると思う。将来周囲から、小狡い奴だと思われないことを祈る。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.04.09 00:10:07
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