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カテゴリ:エッセイ
お父さんはベトナムに来ると、仕事が終わった後に、会社のゴルフ練習設備で練習をしている。鳥かごと呼ばれる5m四方を網で囲った設備であるが、スイングの練習には十分なので、約1時間半かけて160球ぐらいを打っている。
ただ自己流に練習しても、下手を固めるだけなので、もっぱらYOUTUBEのレッスン動画を見ながら、紹介されたドリルを実践するやり方をしている。 自分でいろいろ探すまで知らなかったが、ゴルフのレッスン動画は、YOUTUBE上に驚くほどたくさん上がっている。それだけ需要があるのだろう。
いろいろな動画を見比べて、一番しっくりくるチャンネルを2個ほどピックアップして視聴している。300ヤード飛ばせるとか、5分でスライスが直るというようなその場のテクニックではなく、じっくり基礎をやりましょうと言うチャンネルだ。
その他にもたまに見るチャネルもあるのだが、基本的に基礎を教える動画ばかりを見ている。そこで思ったのだが、どのチャンネルも教えている内容というか、練習方法や解説が異なっている。だが、スイング動画はどれも同じようなきれいなスイングである。
自分で実践してみてわかったことだが、同じ動きをさせるための練習であっても、解説の仕方、言葉の使い方、イメージの作り方がチャンネルごとに異なるのだ。よくわからないと思っていたあるチャンネルの解説が、他のチャンネルの練習方法を実践しているときに、「あ、こういうことか!」とわかる瞬間がある。
お父さんもそうだが、通常は人に教えるときには自分の経験から教えることが多い。自分が理解した方法で、相手に教えたり、説明をしたりする。ところがゴルフのレッスン動画で分かったのだが、同じことを教えるのに人によって、言葉、例、練習方法などが異なっている。
これは言い換えれば、同じことを教えるのに「これがベスト」という教え方は存在しないことを意味しているのではないだろうか。ある人が「この教え方が最高だ。とても分かりやすい。」と感じたとしても、お父さんが同じ教え方で教わって理解できるとは限らないということだ。
自分の感性や、相性の違いでどの教えが一番しっくりくるか、どの方法がベストかは異なると、今お父さんは考えている。考えてみれば、学生時代に「あの先生はわかりやすい」と名前が挙がった先生が、お父さんにとってわかりやすくはないということが結構あった気がする。 だから予備校の名物先生は、かなり万人に理解しやすい説明の仕方を研究して実践しているのだと思う。もちろんそれでも理解できない(頭が悪いわけではない)人は出てくるとは思うのだが。
自分が教わる立場で、教えてくれる人を選べるのなら、自分の感性にあった人が見つかるまで探すのも一つの手ではないかと思う。だが教える方はどうしたらいいのだろうか。やはり違う教え方を頑張って探して、同じことを説明するのに数種類の表現を持っていなくてはならないとお父さんは思う。
仕事の場合、教えるのが本業の先生や講師ではないので、そこまで手が回らないということも多いと思う。だが社員の個の力を上げてこそ、全体の力が強くなるのが、会社という組織である。 仕事で人を教えるときには、違う説明の仕方は無いのか常に模索する必要があると思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.09.03 00:10:09
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