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カテゴリ:思い出(社会人・海外)
外国人労働者の犯罪のニュースを聞くことは、最近では珍しくなくなってしまった。またかという感じでニュースを聞くことが多いのだが、ベトナム人の犯罪のニュースを聞くと、ベトナムで仕事をしているお父さんとしては、やるせない気持ちになる。 せっかく日本にまで来て働いているのだから、まっとうな収入で生活をしてほしいモノである。99%のベトナム人がきちんと頑張っているのに、1%の人のせいで、ベトナム人の印象が悪くなるのは本当につらいものがある。
さて今回はベトナム人の犯罪について書きたいわけでは無い。ベトナム人のニュースで、「グエン」という名前が出るのに違和感があるからである。 ベトナムで働いた経験のある人ならだれでも知っていると思うが、ベトナムの名字で「グエン」というのは、よくあるというレベルではないほど多い。40%ぐらいがグエンという性を名乗っていると言われている。
それ以外でもベトナムは同じ姓がものすごく多いので、基本的にお互いを名字で呼ぶことはない。お互いを呼ぶのはファーストネームである。そうでないと会話が成り立たなくなるからだ。まあ名前も同じようなものがいっぱいあるので、それでも混乱することはあるのだが。
またベトナム人は中国の文化を受け継いでいるので、苗字が先で名前が後に来る。要は日本や中国、韓国と同じ順番である。グエン・チ・フオンという人がいれば、グエンが苗字、チがミドルネーム、フオンが名前である。 ベトナムになれていない日本人が、電話などで「グエンさんをお願いします」と言ってきたり、「先日グエンさんとお会いしました」と言ってきたりするが、どのグエンさんかさっぱりわからない。会社の約半数がグエンさんなのだから。
そのため、ニュースでも「ベトナム国籍のグエン容疑者」という表現をされると、個人名を言っているように聞こえない。極端な話であるが、「ベトナム国籍のベトナム人容疑者」と言われているように聞こえてしまう。まあベトナムを知らない人には違和感はないと思うが。
ちなみにお父さんが住んでいる東北地方は、ベトナム程ではないにしても同じ苗字の人が多い。佐藤は全国でも多いだろうが、及川とか千葉とか菅原などと言った名字の人が会社にもその他の集団でもほぼ確実に複数人存在している。 結果として、これらの名字の人は名前で識別されることが普通である。名字で呼ぶと誰の事か判別できないので当たり前の事である。
日本人にとって、相手を名前で呼ぶというのは「親しい間柄」と認識されることがあるし、親しくない人を名前で呼ぶことは無礼だと感じる意識もある。お父さんも東北に移り住んだ頃は、人を名前で呼び合っていることにものすごく違和感があった。だが今では慣れてしまっており、同僚の名字を忘れてしまうことすらある。 会社内で会議をするときも、苗字ではわからないので、ほぼ名で識別している。
同じ苗字が多い地域に住まないと名字で呼ぶことの不便さはわからないだろう。名前で部下を呼ぶことがパワハラと言われる世の中にならないことを祈りたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.03.14 00:10:14
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