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カテゴリ:プシコ(精神疾患)な毎日
ニュースに出てる。
逃避型うつ病、未熟型うつ病や非定型うつ病が、「新型うつ」として。 仕事への意欲は低下しているけど、休職の診断書を出すと、友達と旅行に出かけたり、買い物したりは生き生きとやれる...という患者さんは、実際増えている。 こういう人には薬の効き目は鈍い。 それならそれで、カウンセリング...と言うけれど、「行きたくない職場に行きたくなるようにしてください」って、そんな魔術の心得はない。 職務内容とか、配置とか、人間関係とか、職場と本来直接話し合って解決すべきことを、話し合いもできずに(話し合いを重ねてくる人も一部にはいるが、医師の診断書など、道具がないと話し合いができない率が、これまた高い。これをやってくる人は、わりと定型的なうつ病であることが多い)、「うまくやれるようにしてください」「仕事をやりたくなるようにしてください」「充実感を持てるようにしてください」...前にも書いたような気がするが、私なんてマークシートの医師国家試験に受かっただけの、そのへんのねーさん(オバサンという説があるが、気持ちだけはねーさんと言いたい)なのだ。 そうそうみんながみんな、毎日楽しく、環境や人間関係に恵まれて、自分の仕事を評価されて、充実感を持って過ごせるわけがないのだが、どうもそう思っているような気がする患者さんは多い。 その結果、定型的なうつ病の「自分を責める(自責)」タイプより「他人に原因があるとする(他責)」タイプが増えているのだ。 こういう患者さんをよくするのは非常に難しいんだけど、よくならないならよくならないで、やっぱり他責的に「医者の治療が悪い」ってことになりやすいから、ますます行き詰まる。 「先生みたいに、立派な仕事を持って、毎日笑顔で、明るく元気に働いている人には分からないと思います。」 ってあんた、本当に私に何の悩みもないと思っているのかしら? 仕事だから、いろんなことを押し隠して、患者さんの前では出さないでやってる。 それがプロ(お金をもらって働く)ってものだからね。 何はともあれ、ああいう記事が出ると、「私は新型うつ病です」って来る患者さんがまた増えるんだろうな...。 それにしても、昨日から来ているローテート研修医。 午前の外来は診察室で爆睡。 午後の症例検討会でもコックリコックリ(上の医者は誰一人眠っていない)。 あまりにも緊張感無さすぎ。 昨日新入院を一緒にとって、「よかったら診てくださいね」と言ったけど、それは「よかったら」じゃなくて、「診ろ」って意味だぞ。 提出するレポートのケース以外は診ないつもりか。 ベッドサイドに一度も行ってない(今日の今現在)! 今回は私が指導担当医でないから、それ以上は言わないが、私が指導医だったら絶対許さん。 ...ていうか私が指導医の時ってわりと当たりというか、やる気のある人が回ってくるのよね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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