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2008年08月22日
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カテゴリ:剣の巻
helle Fjellkniven


(画像は ノルウェー HELLE社 Fjellkniven(フィェルクニーヴェン)。
 http://www.thegoodstuffshop.dk より。
 数あるHELLE社製品の中でも自分の好きな1本です。
 刃がブ厚いので、リンゴ等は切るというよりむしろ割るような感じです。
 冬場の寒い屋外ではそんな細かいことは気にならないのです(笑)

 ブレードフォーラムでも Fjellkniven と Fire について尋ねている人がいます。
 “Helle Fire & Helle Fjellkniven : any experience?”- Bladeforums com.
 http://www.bladeforums.com/forums/showthread.php?t=380668


 ※「アウトドア用ナイフの鋼材と硬度についての私見(1)」の続きです。

アメリカや日本のナイフ関連書を見ると、
刃鋼について成分や特徴をかなり詳しく説明してあり、
商品購入時の重要なデータとして扱われています。
一方、ヨーロッパのナイフ店のHPや書籍等では、
ステンレス、炭素鋼の区別だけ、
あるいはまったく知らない鋼材名を表記していることもあります。


たとえば自分が知人から貰ったアメリカ製レザーマン・チャージ Tiの刃には
“154CM”と鋼材名を印字してありますが、自分としては印字がなくてもよいし、
別に154CMではなくてもいいように思います。
もちろん、ブレードが154CMだから良い、という人もいるでしょう。
154CMやそれに近似した鋼材 ATS34でなければダメだ、という人もいます。

実際に154CMとATS34のナイフを長期的に使ってみると
確かに切れ味や刃持ちはよいのですが硬過ぎ、粘りがあり過ぎて、
シャープニングガイドやランスキー等の何らかの器具を使わないと
しゃきっとエッジの立った良い刃にならない。
フリーハンドで研ぐとだるだるの刃になってもう手がつけられない。
かろうじて刃みたいな(?)ものがついているだけで、
元のグラインダーで付けられたような刃にはならない(笑)。
もし、ナイフについて詳しくない人が雑誌等の情報を盲信し、
高硬度の刃鋼のナイフを買って、一人で研いでみようと試みるなら
その目論見は大概失敗してしまうのではないかと思います。


その点、ヨーロッパのナイフは詳細なデータを公表していない代わりに、
(マニアではない)普通の人が研いでも比較的簡単になんとなく刃が付く。
ランスキー等を使えばけっこう鋭利な刃になる。
日常の道具としては合格点だし、自分としてはこっちの方が楽しい。


ではなぜ高硬度のナイフが大きく宣伝されているかと言うと、
特殊鋼の取り扱い業者がメディアを操作しているのもあるし、
これと言った注目材料がないナイフ業界にとっては話題作りのネタになる。
本当に使いこなせるかどうかは別にして、
最新鋭でハイスペックで有名な鋼材のナイフを入手して、
優越感と安心感を得たい購入者も少なくないだろう。
なぜなら、そういう風な買い方をするように販売者側が仕向けているからだ。


手元に集めたナイフを使わないコレクターは幸いかな、
オーバースペックの高価なナイフを持て余して、
「値段の高いナイフでもこの程度か!」と見切りをつけてしまう人だっている。
その人にとって使いやすいナイフは、
ロックウェル硬度Cスケール56~58度ぐらいの鋼材かもしれないのに。
これではごく普通のナイフも売れなくなって当然ではないでしょうか。

(続く)







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Last updated  2008年08月25日 07時30分01秒



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