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2015年01月18日
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カテゴリ:メンタルヘルス
【ハガキに託す親への思い】

ある男性、Kさんのお話です。

Kさんは48歳。関西の高校を卒業して東京に就職した。
仕事は忙しく、朝8時に出社して朝3時に帰宅する激務。好きな
仕事なので苦にはならない。故郷に残した両親に親孝行の一つも
しなくてはと、心の中では思っていた。

ある日のテレビ番組を見ていると、実家から離れて一人で暮らす娘さんが
認知症のお母さんを心配して、毎日ハガキを書いて投函しているという話
を紹介していた。娘さんが、ハガキを送り始めて1年が過ぎたころ、父親
から嬉しい電話があったという。

内容はこんなものだった。
「お母さんが治ったぞ! お前のハガキのおかげだ!」
お母さんも言った。
「ハガキ、ありがとうね。毎日、読んでいるうちにお母さん、自分を
 取り戻せたのよ」

そのお母さんは元気になり、娘さんは今でも毎日、ハガキを投函して
いるという内容である。

________________________________________

Kさんはこの番組をきっかけに、自分も毎日ハガキを書いて投函する
ことにした。ハガキを書いて出すぐらいなら時間もかからない。

「僕です、Kです。元気です、お母さんも元気でね。」
次の日は、「今日は、寝坊した。でも元気です。」
その次の日は、「今日は雨です。風邪をひかないようにしてね。」
短い文章だが、書くことにも慣れKさんの日課となった。

しばらくして、お母さんから返事が来た。
「びっくりしたわ。でもすごく嬉しい。ありがとう」
Kさんは気恥ずかしかったが、喜んでもらえてよかったと思った。

半年が経った頃、Kさんの携帯にお母さんから電話がかかってきた。
一瞬、母からの電話なんて珍しいな、と思った。

「特に、用事はないけど押入れを整理していたら、あなたの子供の
 頃の写真が出てきたから、嬉しくなって電話してみたの」
そんなやり取りだった。
Kさんは胸騒ぎがして、2歳下で看護師をしている妹に連絡をとった。
「口止めされている」という妹は、母にガンが見つかったと言うのだ。
両親は忙しいKさんを気遣い、内緒にしていたらしい。

医師の診断では、あと2~3か月という。Kさんはショックを受けた。
次の日から、ハガキの内容が少し変わった。ガンを乗り越えた人の話や
元気になれそうな言葉を書いて送った。

何一つ、親孝行らしいこともしていないのに・・・・。
奇跡が起きてほしい、何とか元気を取り戻してほしい・・・。
そう願わずにはいられなかった。

入院と手術を繰り返す母。見舞いに行けば気丈に振る舞うがベッドの
母の体は細く、小さくなっていた。医師はK さんと妹さんだけにレント   
ゲン写真を見せながら、ガンがリンパを通り全身に移転している、
そして「もう、あまりもたないと思います」と告げられた。

________________________________________

三日間、Kさんは仕事を休み母のそばに寄り添った。東京に戻る直前
「時間作って、また来るから」というKさんに
「無理しなくていいよ。体に気をつけてね。奥さん大事にしてね」
これが、最後の母と息子の会話となった。

東京に戻って約一ヶ月が経ったある日、その日はKさんの誕生日でも
あった。お母さんの容体が急変したという連絡が入った。
Kさんは今まで言えなかった感謝の言葉と、たくさんの気持ちや想いを
母に何としても伝えなければ、と思った。

Kさんは病院にいる妹さんに電話をかけた。
「かあさんには悪いけど、起こしてほしい。そしてその携帯、かあさん
 の耳元にあててほしい」

Kさんはゆっくりと、はっきりとした口調で
「かあさん。生んでくれてありがとう。今まで言えなかったけど、
 ほんとに感謝してます。僕の誕生日まで頑張ってくれて、ほんとに
 ありがとう」

少しして妹さんの声がした。
「かあさん、聞こえてたようよ。しゃべるのは無理だけど、お兄ちゃん
 の言葉にウンウンってうなずいていた」

________________________________________
三日後、Kさんのお母さんは旅立たれました。
通夜の席で、落ち込んでいるKさんに伯母の方から言われたそうです。
Kさんが毎日、送ってくれたハガキをお母さんが「嬉しい」と言って
伯母さんに見せていたそうです。

そして、「あのハガキが何よりの親孝行だったよ」とお母さんが思って
くれていたことを知り、Kさんは涙したそうです。

一年後、Kさんが実家で資料の整理をしていると、一冊のノートが出て
きました。お母さんに送った、ハガキのコピーがしっかりと貼り付けて
あり、ページをめくっていくと母の字で次のように書いてありました。

『Kは男なので、男同士、お父さんのことも気にしてあげてね』
その後、Kさんお父さんにもハガキを毎日投函しているそうです。

「Kです。お父さんどうしてますか? 僕は元気です!
 今度そっちに帰ったら、一緒に銭湯にいきましょう。」

また、小さくて大きな「親孝行」を始めたそうです。


      (参考文献:谷口雅美著「99のありがとう」)










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最終更新日  2015年01月18日 10時21分48秒
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