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2015年03月20日
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カテゴリ:企業・ビジネス
【やりたい仕事がその人の使命】

 人には職業への憧れを大なり小なり持っています。
子供の頃、「パイロットになりたい」「ケーキのお店を持ちたい」
など、様々です。

しかし、この憧れにもその時代にあった職種、職業があるのです。
今の時代は、衣食住に困るということはほとんどありません。
ただ、60~70年前までは厳しい時代でした。

安藤百福(あんどうももふく)さんは、1910年生まれ。
幼少期に両親と死別し、祖父母のもとで育てられました。
その後、努力して事業を起こし、信用金庫の理事長にまでなりますが、
倒産してすべての財産を失ってしまいます。

戦後、焼け野原となり食べるものがなく、餓死する人の姿を目に
していた安藤さんはこの時、
「人間にとって一番大切なのは食だ。食がなければ衣も住も成り
 立たない」と痛切に感じたのでした。

唯一、残された借家で安藤さんはインスタントラーメンの開発を
始めます。日本の食文化である麺類をもっと普及させるべきだと
考えていたからでした。

失敗続きの研究を始めて1年が過ぎようとしていた頃、ある日
夫人が天ぷらを揚げているのを見て、麺を油で揚げて乾燥させる
方法を発明したのです。

そして1958年「チキンラーメン」が誕生し、時を経て1971年
「カップヌードル」が日本で発売されました。

「食の安定」こそが、生活の基本と捉えこれを自分がやるべき仕事
であるという考えがあったからこそ挑戦したのです。
銀行マンが食品事業の創業者となることは、あまり例がないことで
すが、使命感があったから成し遂げられた仕事でした。

●安藤百福さんの名言

 〇事業を始める時、金儲けしようという気持ちはなかった。
  何か世の中を明るくする仕事はないかとそればかり考えて
  いた。会社は良い仕事をしたから儲かるのである。
  儲けとは答えであって、儲け主義とは違う。
  樹齢二千年という立派なブナの木があるが、もとをただせば
  鳥のフンからだ。創業とは一粒の種をまくことである。

 〇私は事業に失敗して財産を失い、48歳から再出発した。
  60、70歳からでも新たな挑戦はある。人生に遅すぎるという
  ことはない。
  私の人生は波乱の連続だった。成功の喜びに浸る間もなく、
  何度も失意の底に突き落とされた。
  しかし、苦しい時の経験がいざというときに常識を超える力を
  発揮させてくれた。






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最終更新日  2015年03月20日 09時10分41秒
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