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カテゴリ:メンタルヘルス
【嫌な記憶にサヨウナラ】
F男さんは、ある会社の営業課長。40歳で妻と子どもは二人の 家族を愛する模範的な父親です。 このF男さんに、一つだけ悩みがありました。 それは、毎月一度の本社会議の前日と、翌日に体調がおかしくなる というものです。 特にこれといった原因は思い当たりません。 熱が高くなり、咳がでる、食欲もなくなるという症状です。 心配した奥さんが、知り合いの内科医のところに連れていきました。 その先生は、心療内科の知識もあり診断したところ、軽度のPTSD と言われました。 原因は、7~8年前のこと。まだF男さんが課長になる前の頃、営業 の成果が上がらない時期が続き、当時は会議のたびに上司から厳しい 叱責を受けていたことでした。 本人は、もう昔のことだと思っていたのですが、医師の診断で今でも 会議室に行くたびに、当時叱られていた光景が一瞬ですが、脳裏を かすめるということをつきとめ、これがPTSDとなっていることが わかりました。 ________________________________________ *私たちには、嫌な記憶ほど強く残り、忘れにくいという傾向が あります。 その記憶が、心に傷を負わせるものであれば、身体に何らかの障害 や症状を起こすこともあります。 こういう場合、嫌な記憶を忘れることがよいのですが、簡単には 忘れられないものです。 医師は「忘れられないのは仕方ないので、とりあえずその記憶の ことを考えないようにしよう」と勧めました。 もう一つ、会議室で叱責されたことがあるなら、褒められたこと もあるはず。その褒められた記憶を、本社に行くたびに思い出す ことを提案しました。 『イヤナ記憶が一つなら、楽しい記憶を六つ思い出そう』 という言葉があります。 F男さんも奥さんも、昔の楽しい思い出を意識して語り合うよう にお互いの会話を変えていきました。 記憶の習性を、良い方向に応用すれば、軽度のPTSDは改善され ます。 F男さん、3~4ヶ月後、体調不良はかなり改善されたそうです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016年08月02日 09時03分21秒
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