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カテゴリ:生き方
【性格の違いで教育の仕方を変えよう】 幕末のころ、儒学者であり教育者とも言われた佐藤一斎という人がいました。 その佐藤一斎が次のような言葉を残しています。 『おだやかな性格の人は、具体的な仕事を通して修練することです。 活発な性格の人は静座して修養することです。 前者は動的、後者は静的な修養法ですが、もともと二つあるのでは ありません。 それは病気の種類に応じて、薬を変えるようなものです。 深く考えるタイプの人には厳しい仕事を通して短所を克服し、 徳が高く賢明な人にはおだやかなやり方で短所を補い、欠点を補完する のがよいのです』。 今の学校の授業では佐藤一斎のことは教えてくれないと思います。 明治維新のときに活躍した人物は、西郷隆盛・勝海舟・坂本龍馬が有名です。 佐藤一斎には、弟子が千人を超えるほど多数いたそうです。 直弟子には佐久間象山という人物がいました。 佐久間象山の門下生に、勝海舟、坂本龍馬、吉田松陰がいました。 さらに吉田松陰の弟子に、高杉晋作、久坂玄瑞、伊藤博文などがいたのです。 西郷隆盛は、佐藤一斎の弟子ではなかったのですが、佐藤一斎の著書である、 「言志四録(げんししろく)」という4冊からなる書物を読み感銘をうけたの でした。1133条で構成されています。 西郷隆盛が、島津藩主の命で沖永良部島に流罪になったとき、この書を何度も 読み返しました。 西郷は、その書から101箇条を選んで、後年「手抄言志録」という書をまとめ ています。 佐藤一斎が優れているのは、人の性格に合わせていかに努力させればよいか、 を学問としてとらえ、それを弟子たちに伝授したことです。 長所を伸ばすと短所はなくなる、ということも事実ですが、これは短所を克服 し同時に、短所を補うという両面から、人材教育の方法を佐藤一斎が自ら実践 したことで、新しい日本の人材が生まれたとも言えるでしょう。 性格的に考えることに重きを置くタイプなら、自分を厳しい環境に追い込んだ ほうがその人にためになり、賢さのある人は穏やかにゆっくりと時間をかけた ほうがよいのです。 自分の個性、性格に合わせて自己研鑽をするのは大事なことです。 また、子どもへの教育もどんな性格なのかを、親がしっかり観察しながら本人 に適した育て方をすると、子育ても楽しくなるでしょう。 (by ハートリンクス) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年01月12日 07時00分12秒
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