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カテゴリ:生き方
【悲しみをやさしさで包み込む】 悲しみをやさしさで包みこむには、強い心が必要です。 また、強い心は歯を食いしばって悲しみに耐えるという一面もあります。 ただ『悲しみの中にも聖地がある』という言葉もあるように、悲しい出来事 を通してやさしい心が育てられることもあります。 江戸時代の俳人、小林一茶は庶民に親しまれる俳句を数多く残しました。 我と来て 遊べや親の ない雀 雀の子 そこのけそこのけ お馬が通る 一茶は長野で生まれ、3歳の時に母親を亡くし、祖母に育てられました。 父親はやさしい性格で、気の弱い人でした。 8歳の時に継母が来て、男の子が生まれますが、じつの子どもを可愛がり 彼は継母とはうまくいきませんでした。 13歳の時に俳句を習いましたが、継母の希望で15歳になると江戸に奉公 に出されることになりました。 江戸での仕事は、各地を渡り歩く奉公生活で厳しいものでした。 それでも、故郷で習った俳句は彼の支えになり、勉強を続けました。 すると28歳の時には、俳句の宗匠になりました。 俳人としての日々を送り、50歳を過ぎ長野に戻って結婚をしました。 相手は28歳の女性でした。 ところが、幸せな一茶に生まれたばかりの長男が亡くなるという不幸な 出来事が起きました。 その後4人の子どもに恵まれますが、その内の3人は2年足らずで亡くなり 一番下の子どもだけになりました。 さらに、妻も37歳で亡くなってしまい、老いた一茶は悲しみに打ちひしが れました。 しかし、家族を失う悲しみを経験し、一茶の句には奥深さが高まったのかも しれません。 『やせ蛙 負けるな一茶 これにあり』の句は、長男を亡くした時に詠んだ 俳句とも言われています。 彼は、悲しみを受け止めながら、俳句にはやさしさのある言葉で包みました。 俳句を通して、悲しみの中から心の強さを育てました。 悲しいことも、やさしさ包み込む心をもつ人でありたいものです。 (by ハートリンクス) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年04月09日 07時00分11秒
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