La Cuisine

仕事帰り、駅のホームを歩いていたら、
すれ違う寸前のところで、上品な雰囲気
の男性とすれ違う。

あ！先輩だ！

と気づいた。昔と何一つ変わらない先輩。

テニスサークルの勧誘で先輩に一目惚れし、
テニスサークルに入った。

入会直後に先輩から自宅に電話が入り、

僕が君の担当係だから。練習日とか、サークル
の事で分からない事があったら、何でも僕に
聞いてね。

当時は、分からなかったけど、今思えば、
先輩は私に好意を寄せてくれていたんだなぁと。

ＧＷのテニスサークルの合宿で先輩が出して
くれた車に男２人、女２人で目的地まで行った
けど。
寒いといえば、後ろのトランクから、毛布を
出してきてくれ、マメな人だった・・・

合宿中にある人から、先輩の女性関係を聞き、
一気に気持ちが冷めてしまったけど。

懐かしいな～。ぼさぼさな髪で恥ずかしい
けど、今を逃したら、もう一生会えないかも、
と思って、先輩を追いかけて、声をかけた。

すみません。○○さん！

後ろから声をかけた。

そうしたら、先輩は振り返った。
やっぱり、先輩だった！

先輩：仕事帰り？

私：うん。

先輩：よく俺のこと、分かったね？

私：全然、変わってないから、すぐに気づいたよ。

って感じで話をして、共通の知人の話をした。
せっかくの機会だしと思って、連絡先聞いたら、
もう、俺、結婚してるから。と連絡先は教えられ
ないんだ～。話かけてくれて、ありがとう！
って、先輩はニコニコ笑って、話かけた私にお礼
の言葉を述べてくれた。

なんて、素敵な人だろう！

久しぶりに会っても人に好印象を与えられる先輩。
素敵だな～って思った。中等部から青学で洗練
されて、ハキハキした好青年の先輩の中身は怖い
怖い、狼さんだと当時は思ったけれど、家庭を
大切にする人だと分かって、意外だった。

偶然、出会って、分かったことだった。

また、いつの日にか、ばったり、会いたいな。