『かなたの子』角田光代
八つの短編が二つずつ対になっていて、はっきりしない終わりかたで、ちょっと怖くなります対になっている最初の話は一昔前の風習など、女性が虐げられていた時代のことで、次の話は現代の男女のやりとりだったりするでもどれもが子を産むことができる女性目線で描かれていますそして、時代を超えて共鳴するなにかがある子を失っても、悲しむことも、供養することも許されない、ただ自分の胸の奥底にしまっておくだけ・・・それはこの世に残されたものの生きてゆく術なんですかネ【内容情報】(「BOOK」データベースより)なにげない日常の隙間に口を開けている闇。それを偶然、覗いてしまった人々のとまどいと恐怖。夢とうつつの狭間を描く傑作短篇集。生れるより先に死んでしまった子に名前などつけてはいけない。過去からの声があなたを異界へといざなう八つの物語。