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カテゴリ:覚書
もともと、この「耕す生活」は、僕の農生活を通していろいろ考えたこと・感じたことの 記録、「百姓の知恵袋」の準備作業や更新記録、僕のWEB全体の案内板などの性格を持っ ていた。「作業日誌」が農作業の記録とすれば、「耕す生活」は脳作業の記録というわけだ。 中でも「百姓の知恵袋」の充実を、いちばん重視していた。 農閑期中に、偶々、土壌微生物関係の連載を書きはじめ、いまはその機会と余裕がなくな って休止するとともに、ほかの作業まで休止してしまった。 「百姓の知恵袋」は、冒頭の序にも書いてある通り、もとはメーリングリスト「百姓の森: 見聞録」の一環として始められた。目指すところは、序に過不足なく書いてある。実際には 共鳴者はいても、実際的な協力者はほとんどいなかったし、一方、メーリングリストは時と ともにジリ貧に陥るのみ。 僕自身の経験はもち論、知識や関心も広大な「百姓の知恵」の大海の一滴に過ぎないもので それこそ「無謀な暴挙」に過ぎなかったとは分かっている。とはいえ、完全に放棄したわけ でも諦めたわけでもない。 百姓の大層を占める現役の百姓が、農作業の傍らネットを駆使して農業技術や農業文化に 思いを致すとは、ほとんど期待してはいない。これから定年退職を迎えるいわゆる「団塊の 世代」の中の田園回帰組や意外に多い若者の中の農村志向・自然志向派などの百姓予備軍は、 逆に最初からネットを駆使して農業技術の獲得・習得に努めるのではないか。 しかしそれこそ「情報の洪水」に押し流され・溺れないためには羅針盤は、益々、重要に なると考えている。 メーリングリスト「百姓の森:見聞録」は、その前文を読んでみれば分かるように、当初 は確かにそのような羅針盤になろうと努めていた。 しかし「百姓とそれに関心のある者が寄り集い、実りある実態を創出するために情報を発信 し、また収集して、これを余すところなく公開する」と謳いながら、ほんの一握りの内輪の 仲間同士のメール交換に満足し、更にその仲間内でさえ、情報を発信するのは僅か数名に留 まる他愛もないサークルに留まっている。 「相互の触発発奮をエネルギーとして、百姓の文化を昂揚させることを目的に、情報伝達手 段としてインターネットを主軸において、広範に活動展開する」と宣言しながら、僅か数十 名のサークル内でいつまでも「非公開」で活動することに満足している。 もち論、そうならざるを得ないのはメンバーだけの責任ではない。 しかし看板と実態とのこれほどの乖離、大言壮語の意図とみみっちいサークル根性との遊 離、狙いの壮と自己満足の愚、それに気付きもしない精神の鈍磨、気付いても手を拱いて流 れに任せている精神の退嬰、これはほかの何処に責任があるわけではない。 というわけで、僕は「百姓の森:見聞録」を止めた。これに伴って、あちこち書き直さな ければならない点はあるが、今のところ実害はないので放置してある。 さて、ここで改めて仕切りなおし、土壌微生物関係は次の農閑期まで休止を続けるが、ぼち ぼち再開してみようか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006/07/01 09:48:15 PM
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