不遇の男列伝【チェンソーマン・早川アキ】
※本記事はチェンソーマンのネタバレを含みます。チェンソーマン 全巻セット(1-11巻) (ジャンプコミックス) [ 藤本 タツキ ]早川アキは公安退魔特異4課所属のデビルハンター。銃の悪魔に両親と弟のタイヨウを殺されてしまったために異常なまでの復讐心を宿している。彼は当初狐の悪魔、及び呪いの悪魔と契約している。狐の悪魔は公安としては比較的ポピュラーな悪魔であり契約の代償は皮膚や髪の毛の一部など比較的軽いものであった。呪いの悪魔の力は呪いの悪魔の力が宿った特殊な刀で三度刺すと対象を殺すことが可能だが、代償として寿命が縮んでしまう物であった。狐の悪魔はサムライソードとの戦いで嫌われてしまったために呼び出すことが不可能となり、呪いの悪魔も力を使いすぎて寿命が2年しかなくなったことで契約を続行できなくなってしまった。そんな折、早川アキが次に契約したのが未来の悪魔である。未来の悪魔は文字通り僅かに未来が先読みできる能力で使いこなすことができればかなり優秀な能力だと言える。公安で未来の悪魔と契約しているのは2人。一人は寿命半分。もう一人は両目と味覚と嗅覚を差し出していることから契約において相当大きな代償を必要とする悪魔だと言える。そんな未来の悪魔との契約において早川アキに課された代償とは「早川アキの右目に未来の悪魔を住ませること。」であった。チェンソーマン4巻より引用。チェンソーマン 4 (ジャンプコミックス) [ 藤本 タツキ ]【中古】マグカップ・湯のみ 早川アキ&姫野 「チェンソーマン アートコースター」早川アキは姫野というバディを殺された直後ということもあり悪魔に対する憎しみは頂点に達していた。従って、「自分の死に方には興味ない」「俺は俺が殺したい奴を殺せれば後はどうなってもいい。」と、未来の悪魔の続く言葉を聞かずに契約してしまった。チェンソーマン グッズ B5ノート 早川家 デンジ&アキ&パワー B Part3 383225早川アキの私生活においては当初から、同じく特異4課に所属する主人公デンジと血の悪魔パワーとの共同生活を上司であるマキマに命じられている。共に激戦を戦い抜き、破天荒な二人との共同生活の中で復讐心に燃えているはずの早川アキの心の中にに何か別の温かいものが芽生える。チェンソーマン9巻より引用。チェンソーマン 9 (ジャンプコミックス) [ 藤本 タツキ ]毎年欠かさない銃の悪魔に殺されてしまった家族への墓参り。早川アキは↑の言葉を見て分かる通り直接、感謝の気持ちの言葉は伝えていないものの言外の言葉を感じ取ってかデンジは不思議がりながら「どういたしまして・・・?」と答えている。雪降りしきる北海道での窓の外の凍てつくような寒さと部屋の中の温かい感情に包まれた「対比」が非常に美しい。そんな早川アキは誰よりも待ち望んでいたはずの銃の悪魔討伐遠征に「怖気づいた」ので4課を除外して欲しいと特異4課の隊長でもあり早川アキの上司である岸辺に懇願し岸辺はそれを承諾する。【中古】ポストカード 岸辺 「チェンソーマン ギラギラポストカードコレクション」それはほかならぬデンジとパワーの生命を大事だと思ったからのことである。チェンソーマン9巻より引用。チェンソーマン 9 (ジャンプコミックス) [ 藤本 タツキ ]↑そんな心労に悩むことを知ってか知らずか早川アキのために一生懸命料理を作った二人。彼らなりの愛情がアキの胃袋に刺さります。グルマンディーズ バンダイ チェンソーマン キャラスタムステッカー BIG マキマ BCSM-04E ブルーしかし内閣官房長官直属のデビルハンターであり特異4課のリーダーでもある謎多き女性マキマは早川アキの提案を一蹴し結局は特異4課も銃の悪魔討伐遠征に参加することに。しかし、衝撃の事実を知ることになる。銃の悪魔は既に何者かにやられて意識のない状態になっていた。その銃の悪魔の本体はアメリカが20%ソ連が28%中国が11%その他の国が4%を所持して残りの37%が肉片として世界中のあちこちの悪魔が持っているという。銃の悪魔の肉体を多く持っている国ほど他国に強く出れるという核のような存在になっていた。そのため銃の悪魔を倒すということはすなわち文字通りの意味ではなく銃の悪魔の肉体を奪い合う人と人との戦争のようなものになるだろうとマキマは告げた。放心状態になる早川アキ。混乱するデンジに早川アキは言う。「銃の悪魔は永遠に倒せないずっと誰かに利用されながら生き永らえるんだ」と。そんな早川アキは銃の悪魔の元へと発つ前日にマキマの所へ最後の懇願に行く。デンジとパワーだけは・・・・生きて幸せになって欲しいんです・・弟が死んだのは俺のせいでした今度は俺の力でどうにかしたい・・・マキマさん・・・・どんな悪魔と・・・どんな契約でもします・・・俺に・・・力を貸してください・・・クールな彼が涙を見せての懇願だった。そんなマキマの正体は実は支配の悪魔であった。彼が密かに彼女に想いを寄せているのも全ては彼女の能力によるものである。そして無理やりマキマと早川アキの契約は成立してしまう。恐るべし支配を企む悪魔であるマキマを恐れたアメリカは大きな一手を指す。アメリカの保持する20%の肉体の銃の悪魔に対してアメリカ国民の寿命を1年捧げ支配の悪魔であるマキマを殺すことを依頼したのだ。大災害クラスの被害が及ぶ日本。その攻撃がマキマへと向いた時、マキマによって(鎖に繋がれ)支配下に置かれていた早川アキは死亡してしまう。ちなみにマキマは鎖に繋げた者の契約悪魔の能力を発動することができる。チェンソーマン9巻より引用。チェンソーマン 9 (ジャンプコミックス) [ 藤本 タツキ ]↑の死者の名前には早川アキの名も・・・。その後、早川アキは死体を乗っ取られて魔人となったか、あるいはデンジのように悪魔人間となったかは定かではないがマキマの手によって銃の悪魔へと変貌を遂げてしまった。そして銃の悪魔に体を乗っ取られてしまった早川アキはデンジやパワーとかつて暮らしたアパートへと尋ね壮絶な死闘が始まってしまう。チェンソーマン9巻より引用。チェンソーマン 9 (ジャンプコミックス) [ 藤本 タツキ ]あれほど身を焦がす程に憎んだ悪魔を我が身にやつしあまつさえその銃口を大切な人に向けることになってしまった早川アキ。完全に意識まで支配されていないようで早川アキの意識は少年時代となって雪原にぽつねんと一人いるのみ。そこにデンジを見つけた早川アキは雪合戦だと言って雪を投げつける。それが現実の銃の悪魔の攻撃となりデンジを真っ二つにする。早川アキの意識の中ではデンジと何もない雪原で雪合戦をしているだけだが現実の戦闘は住宅街。彼が意識の中で雪を投げるたびに家屋はなぎ倒され多くの犠牲者が出てしまっている。デンジは正気に戻れ!!テメエが一番んな事したくねえだろ!?クソ馬鹿ヤローが!!と絶叫するがデンジの声はアキには届かない。少年の早川アキはデンジに向かって言う。こんな楽しいのは初めてだ・・・!父さんも母さんもタイヨウばっかにかまってさオレには全然かまってくれないんだだけどやっと・・・・やっとさあなんか毎日が楽しくなってきたんだ。思うように早川アキを攻撃できず傷付き倒れるデンジ。そんなデンジに住民たちが自らの血を差し出し助けを乞う。そして・・・。チェンソーマン9巻より引用。チェンソーマン 9 (ジャンプコミックス) [ 藤本 タツキ ]勝負はついた。降参する早川アキ。気付くとデンジはいなくなっていた。すると雪原に現れた家から弟タイヨウの姿が。ボールとグローブを持ってきたと言う。そこで早川アキは気づく。そうだった・・オレ・・・キャッチボールがしたいんだった・・・。雪の中で兄弟がキャッチボールするシーンで早川アキはその出番を終えた。チェンソーマン9巻より引用。チェンソーマン 9 (ジャンプコミックス) [ 藤本 タツキ ]未来の悪魔は早川アキの亡骸を見ながら「デンジ」にとって最悪な死になったという。デンジにとっては早川アキを殺したという生涯忘れられない心の傷を負ったに等しい。これは早川アキにとっても最も望まない最悪な死に方だったと言えるだろう。しかし、その死に顔は安らかなのが唯一の救いである。チェンソーマン9巻より引用。チェンソーマン グッズ やわらかクリアチャーム 早川家 デンジ&アキ&パワー Part3 242386チェンソーマン 全巻セット(1-11巻) (ジャンプコミックス) [ 藤本 タツキ ]実は早川アキ、デンジ、パワーの共同生活も全てはデンジに幸福感を与えて絶望させることでデンジとチェンソーマン(ポチタ)との契約を破棄させてチェンソーマンを支配下に置くためのマキマの策略だったのです。全てはマキマの思い通りに駒となって動いてしまった早川アキ。実は作者である藤本タツキ先生によると早川アキという名前にも秘密があるそうです。マキマへの好意も自分の意思ではなくマキマの能力によるものなので心が空っぽであるようなことから「空き」という意味合いが含まれていると言います。東京マルイ 電動ガン AK47 エアガン エアーガンまた、実は名前を付ける段階から銃の悪魔に乗っ取られる構想は出来ていたそうで数ある銃の中でもとくに有名なロシアの自動小銃AK‐47から「アキ」と名付けられたそうです。復讐相手である「銃」が名前に入れられてしまっているとはなんということでしょうか。実は本当の未来の悪魔は天才的な藤本タツキ先生その人なのかもしれませんね。ルックバック (ジャンプコミックス) [ 藤本 タツキ ]Twitter↑風流先生おすすめ商品掲載中経由購入などありがとうございます!