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江戸名所図屏風を見に出光美術館へ行って来た。職場に近い場所だが、閉まるのが早いので仕事帰りに寄るという訳にいかないのが残念。
それほど混雑することなく見られたのは良かったが、目玉の江戸名所図屏風の前だけ通路を細く区切ったのは何故だろう。はるか昔に「立ち止まらないでください。」と押し出された上野のパンダ見物がちょっと頭に過ぎった。 もっとも実際には立ち止まってゆっくりと、極めて静かに見ることができたのでまあよしとすべきなのだろう。 庶民の暮らしというものが、細々と書き込まれている。服装、仕草、表情、ひとつひとつが妙に生き生きしている。バランスから言えば顔が少し大きすぎるのだろうけれど、そんなことは気にならない。両肌脱いで家の普請をしている者、笠などを深く被って顔を隠して吉原へ入る者、酔っている者、遊んでいる者、喧嘩をしている者、闘鶏、猿回し、仮装行列等々遊女も湯女も僧も人足も芸人も何もかもが一緒くたに騒然と描き込まれていて、非常にエネルギッシュだ。1日中見ていても飽きない。 人間の暮らしなどというものは所詮こんな感じなのだろうと思う。それぞれの人にそれぞれの暮らしがあって、いろんなことを想いながら狭い社会にひしめき合って、どこかで関わりあって、どこかでは他人事でもあって、それでも今ここに生きている…。そんなことを考えることになった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年02月20日 18時09分16秒
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