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カテゴリ:ありふれた一日
帰りの電車に乗り込んで来た受験生はシートを確保すると日本史の参考書を広げ、シャープペンを手にした。
おおやってるな、と思った次の瞬間、彼女の身体は大きく左に傾いた。45度と言っても大袈裟ではないくらいすうっと、傾いて手すりに頭をぶつけてようやく目覚めたようだ。そう彼女は瞬間的に熟睡していたのだ。 ペンを取り直すが早いかまた眠りに落ちている。本当に瞬間的に深い眠りに落ちている。 あんなに眠れたら気持ちいいだろうなと、うらやましく思える。 眠れるというのも健康な証拠である。疲れ過ぎると意外に眠れなくなったりするものだ。 深夜の時間を自分のための時間として、読書などをするためか、もう何年も寝付きが悪い状態が続いている。熟睡するにも体力は必要なのだ。 以前、救急病院でアルバイトをしたときに聞いた話だが、普段ベッドを使っていなくても入院患者がベッドから転落することがまずないのは、皆具合が悪いからだということだった。それは案外当たっているのかも知れない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年06月26日 00時03分56秒
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