4479948 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Profile

ふゆのほし

ふゆのほし

Calendar

Archives

May , 2024
Apr , 2024
Mar , 2024
Feb , 2024
Jan , 2024
Dec , 2023
Nov , 2023
Oct , 2023
Sep , 2023
Aug , 2023

Category

Free Space

Favorite Blog

ミーちゃん? New! 葉山ゆきおさん

でてきな祭 フリマ終… 広海163さん

「Studio274練習会5.… ムシクンさん

Avenue de 沙羅 沙羅74811さん
LIEBESTRA… ゆか(ゆかちん)さん
Tyees_Cafe tyeesさん
Aug 16, 2005
XML
NHK教育テレビの「スーパーピアノレッスン」ショパン編の第3回のレッスン曲は、「スケルツォ第2番」変ロ短調 Op.31。これを2週間にわたって学習していく。あまりに有名すぎるこのスケルツォ、それだけにこの曲のレッスンに期待している人もいつも以上に多いのではないだろうか。私はといったら、学生時代に自主的に練習したものの、結局仕上げには至らずそのまま放置状態になってしまった曲でもある。このレッスンがきっかけで、また近いうちに練習しようという意欲がよみがえってくるであろうか。

というわけで、早速レッスンの話題へと話を進めよう。今週はテキスト34~37ページ目まで。ルイサダ氏はいつものようにまず生徒さんに弾かせ、生徒さんの良いところをしっかり誉める。そしてこの曲全体における課題について幾つかあげられた。特に印象的なポイントが以下のとおり。

・繰り返し(反復)が何度かある部分については、その都度違う表現で演奏する必要がある。
ショパンは生徒達に対し、「常に独創的で多彩な音を奏でる必要がある」と指導していたとか。ショパンの曲には特に反復箇所がよく見られるため、そういった箇所は要チェックだ。

・(頭のなかできちんと)拍子をとること。
このスケルツォは特に冒頭部分は休符が多く、それだけに拍子をきちんと把握していないとなんともしまりのない曲になってしまう。ルイサダ氏いわく「この曲のドラマ性が薄まってしまう」とか。

・前のめり過ぎる姿勢は自分の音をきちんと聴けないので要注意
ピアノを演奏するにあたって姿勢は重要なポイント。姿勢ひとつで奏でる音もガラリと変わってしまうのだ。実は今回の生徒さん、鍵盤に対してかなり前のめり姿勢で演奏されていたため、ルイサダ氏がこれについて指摘。頭がピアノに近すぎるときちんと音を聴くことが出来ないため、もう少しまっすぐ座り、その響きをきちんと聴くことが必要だ。


さて、実際に曲中での細かな注意点についてあげてみよう。(以下、各小節の注意点は青字は先生の注意点、括弧内の黒字はそれに対する補足と、加えて私なりのコメントである)

・1~3小節:柔軟過ぎるのもダメ。手を橋のごとく形にし、腕を自然におろす
(ルイサダ氏が生徒さんに対し、猫のようなしなやかさ、という褒め方をされていたが、逆にしなやかすぎると音がフニャとした状態になってしまうことがあるため、指摘したと思われる。指先には適度な緊張感をもち、腕を必要以上に柔らかく動かす必要は無いと思われる)

・8小節:もっと悲劇的に!3拍目で痛みを表現するように。
(つまり、3拍目でアクセントをつけるような感じで。楽観的な音でなく悲痛な叫びといった感じだろうか。ここでルイサダ氏がフランス語のなかにいきなり「痛い」と日本語を混ぜて表現したので、あらまぁちょっとビックリ。)

・13小節:フォルテシモはもっと豊かな音で響かせて。フニャフニャはだめ
(杭を打ち込む感じでは音の響きも悪い。かといって意識しすぎてフニャフニャな音になってもだめ、というニュアンスで注意されていたものと思われる)

・18~19小節:腕をばたつかせず気高く弾くこと。自然に腕をおとして
(和音で1オクターブずつ下行する箇所。前腕と手首がバタバタしがちな生徒さんに「扇風機みたいだ」と指摘。先生、笑いながら実はかなりキツイ指摘をしていたりするのだ。)

・20~21小節:左オクターブ音はもっと力強く響かせて。
(補足として、小手先で弾くのではなく身体全体を使うことが大切だという。一例として腰を浮かすようにして弾くと良いとか。ただ、これって自然に出来ないと逆にわざとらしくなりそう(私感)。ここで重要なことは、小手先だけで弾いても音の響きが悪いため、もっともっと全身を有効に使えということだ。)

・23小節:2拍目のスフォルツァンドは左のみのオクターブでなく両手で
(これはテキストにも注釈があるが、ここは両手を使ったほうがスフォルツァンドを表現しやすいものと思われる)

・29小節:フォルテシモを弾くその手はもっと自分側に引き寄せる感じで
(音をつかみとってグイッと自分のなかに引き寄せるといったイメージ)

・32小節:クレシェンド気味で、そしてロマン派っぽく弾いて
(譜面に指示こそないものの、3拍目に向かってウワッと盛り上がるように表現すること)

・37小節:肩から上腕をもっと使って大きな空間で弾くこと
(ルイサダ氏、生徒さんの柔軟すぎる弾き方を修正するのに一苦労している様子が伺える。)

・49~51小節:左進行はもっと躍動感をもって弾くこと
(確かに、ここの進行を平坦に弾くのはつまらない。特に左進行は、飛び跳ねるような感覚で弾くことで曲が一層表情豊かになる、と思われる)

・53小節:ダイナミックさを残したまま弾くこと
(49小節からの流れは、あくまでも火山のようなダイナミックな表現を必要とし、それは53小節のようなピアノ(弱音)箇所であってもその流れはかわらず。いきなり柔らかく可愛らしく弾いてしまうと、ストーリーがそこで変わってしまう?)

・54,56小節:左の和音進行は54,56小節を同じ調子で弾かず変化をつけて
(楽譜をみるとわかるであろうが、54小節と56小節の左和音は、問いかけと応答のような対になっている。というわけで、ここを同じ調子で弾き流してしまうのは、面白みがない、ということかもしれない。)

・65~117小節:歌姫が歌っているような状態を思い描きながら弾くこと
(このスケルツォのなかで最も美しく、そして十分に歌いながら弾かねばならない箇所。ここでルイサダ氏はショパンがオペラ好きであり、生徒たちにもオペラ歌手を思い描きながら弾くように指導していたことをたっぷりと語っている。ちなみに、ルイサダ氏はここでマリア・カラスを思い描くらしい。そして、旋律も重要だが、その下の伴奏部も繊細な音を奏でるオーケストラを思い描くように)

・79小節:手をあげて腕で弾くこと
(これは生徒さん特有のものであるが、手首が鍵盤位置より下がった状態で指先をコネコネしながら弾いていたため、もっと手首をあげて腕を使って弾きなさい、とルイサダ氏が指導する。手の形が悪いと、音も響かないのだ)

・94小節:装飾音は拍子の頭に合わせて
(トリルにはその時代によって奏法が異なったりもするが、ショパンの場合、拍子の頭に合わせて開始。)

・95小節:もっと音に透明感をもって

・97小節:アルペジオは上から。しかしこれは個人の好みによる
(ルイサダ氏個人の好みゆえ、もし、それが気に入らなければ通常の下から上に、の奏法で良いということである)

・108~113小節:最初は弱くもっとソステヌートで、そして徐々に盛り上がる
(譜面のクレシェンド指定とルイサダ氏の解釈が若干異なるが、ルイサダ氏としては108小節から徐々にクレシェンドを意識して弾くように指導していた。ちなみに元となる楽譜では前小節の107小節からクレシェンド指定あり)

・117,119,121,123,125小節:1拍目の左音は響きを出すため1指で
(小指を使う生徒さんに対し、「小指を使うとはビックリしました」とルイサダ氏。えっ、私も小指を使っていたような・・・。つまり、そのくらい、この1音目の響きは重要である、という訳である。小指で響かせるのは難しい)

・127~129小節:左手・右手の弾き繋ぎを工夫してみよう
(8分音符進行で下行してくる主題手前箇所。127小節の前半3音は右手、後半3音は左手。続いて128小節の1音目まで左手、残り5音は右手、そして129小節オクターブは左手でドーン。運指についてはテキスト参照して)

◆ ◆ ◆ ◆ ◆

というわけで、ルイサダ氏の指導を私なりにかみ砕いて復習してみたものの、やはり演奏する姿勢というのは、良い音を奏でるためにも実に重要であることを感じさせられる今回のレッスンであった。前のめりに関する姿勢については、今回のルイサダ氏のみならず、モーツァルト編でアントルモン氏も注意していた事項である。しかも、その理由は全く同じであり、「自分の音がきちんと聴けない」からである。

演奏にのめりこむあまり、ついつい鍵盤に顔が吸い付くような弾き方をしてしまう、そんな演奏光景を時々観たりもするが、やはりここは冷静に自分の音を聴く体勢を忘れてはならないのではないだろうか、そんなことを思いながら己の演奏体勢を振り返ってみるのであった。

おっと、これは余談ではあるが、ルイサダ氏がレッスン中にひょっこり日本語が飛び出していたことに気付いていた人も多いのではないだろうか。最初に飛び出したルイサダ氏の「痛い!」なる声を聞いて、「えっ、日本語に聞こえるフランス語?これって空耳?」と馬鹿な反応をした私であったが、字幕にもしっかり「痛い」の文字が・・・

「スコシ、ディミヌエンド~」やら「イタイ・ミミ(痛い耳)」やら、うむ、茶目っ気たっぷりである。でも相変わらず笑いながらもかなり手厳しく細かな指導がバシバシととんでくるのには、テレビを通して観ている側も、ミミがイタイ。


◆ ◆ ◆ ◆ ◆

更に、野球延長の関係で番組を見逃してしまった人・番組開始に気付かなかった人に朗報!
スーパーピアノレッスンのショパン編の再放送が早速放映される。もしかしたら、NHKに早期の再放送を願う声が多く寄せられたのではないだろうか。

・ショパン編第1,2回(華麗なる大円舞曲) 9月10日(土曜) 25:05~ (つまり9/11 01:05~)
・ショパン編第3,4回(スケルツォ第2番) 9月17日(土曜) 25:05~ (つまり9/18 01:05~)

モーツァルト編の再放送はずっと土曜日の午後に放映されていたのだが、ショパン編は何故か深夜放映だったりするのは、やはり視聴層を考慮してのことだろうか??。



----------------------------------------------------
本日のピアノ練習メモ
●ブラームス51練習曲 #07~#10,#15
#07:3度を4-1,5-1指で弾く運動。
#08:アルペジオ練習。
#09:各指を広げる運動
#10:5指押さえながら他指の均一運動。
#15:3指押さえながら他指の均一運動。

●クラーマー=ビューロー60練習曲 #17
#17:両手で分散和音練習。あいかわらず進歩がないまま。やはり後半部で単純な音ミスを発生しがち。リズム感も悪い。

●バッハシンフォニア #01~#09
#01~08:ノーミスで弾ければ1回ずつ。ミスした場合は再復習。
#09:弾きこみ段階。あと数日間弾きこんで安定して弾けたところで次に進もう。

●ラフマニノフ 前奏曲 Op.23-5
本日は中間部のアルペジオ部分のみ練習。特に左手のアルペジオを中心に手の重心などを考慮しながら。

●シューマン ウィーンの謝肉祭の道化 #04
#04インテルメッツォ:通して数回。上声の旋律を意識しながら弾いていると、ここのところ右手の薬指に軽い痛みが発生することがある。久々に練習したものの、軽くとどめておいた方が良さそうか。

----------------------------------------------------
本日のおさらい
●クラーマー=ビューロー60練習曲 #08,#16(指強化メニュー)
●バッハインヴェンション #08

----------------------------------------------------
本日の試し弾きまたは期間限定練習
●ハッピーバースデー変奏曲
ようやく弾きこみ段階。とにかく回数をこなして。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  Aug 19, 2005 09:55:47 AM
コメント(10) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.