ジャパンレプタイルズショー2011
今年も静岡でジャパンレプタイルズショーが開催された。去年は特に生体を買うつもりは無かった。でも今年は10周年記念という事で、出店も多いとか。今年は何かお持ち帰りしよう!と、意気揚々と会場へ向かった。僕が探しているのはやっぱりヘビである。特に、黒くて大きくて艶がある、インディゴスネークみたいなヘビが欲しい。しかし、インディゴスネークは馬鹿みたいに高い。インディゴスネークの現地では、天然記念物扱いの国もあるとか。去年たしか、70~80万円で売られていたような気がする。それが、見つけましたインディゴスネーク!なんと、15万円。買えない値段じゃない…憧れのインディゴが15万円。しかし、いくら安くても、15万円は大金である。う~ん、と躊躇していたら、他の人にパっと買われてしまった。そうなのだ、JRSでは、いいと思った個体はその場で買わないと横からパっと買われて、とても悔しい思いをするのだ。インディゴの他にも、1200円のサソリも、あっと思ってるうちに他の人にパっと買われてしまった。ここは爬虫類大バーゲンの会場である。躊躇していたらダメなのだ。しかし、カップに詰められて、山積みにされている爬虫類を見ると少しばかり心が痛む。しかも売ってる物が生き物なので、勢いやノリで買うのもいけない。これから長い付き合いになる訳だから、そんな簡単に買ってはいけない、とも思う訳である。インディゴスネークの同じ仲間で、クリボーという可愛らしい名前のゴッツイヘビがいる。これも、非常に大きくなるナミヘビで、イエローテールクリボーという。大きなものは2メートルを越えるらしい。そしてこのキリッとした顔は、なんとも言えない。しかしこのヘビも、17万円ぐらいだったので、やはり買うのを躊躇していた。クリボーに17万円出すんだったら、さっきのインディゴを15万で買う。もう他の誰かに買われてしまったけど…イグアナやトカゲ類も沢山売られていた。これは我が家にも居る、グリーンイグアナの色素欠乏個体、つまりアルビノである。この美しさは何だろう。こちらはグリーンイグアナのアザンティックと呼ばれる種類でブルーイグアナという。こちらも本当に美しい。爬虫類のイベントではあるが、爬虫類以外にもげっ歯類や猛禽類も売っている。ハリネズミは6000円くらい、フクロウは50000円~という感じである。その他にも、フクロモモンガのベビー等も売っていて多分、爬虫類嫌いな人はこんなイベント来ないだろうけど爬虫類苦手な人も楽しめるようになっている。そして、サソリやクモ(タランチュラ)やムカデなどの虫系も沢山いる。これは、マレーシアの何とかというサソリである。(名前は忘れた)虫系はあまり得意では無いが、サソリやタランチュラは欲しいと思う。毒のある生き物は魅力的なのはどうしてなんだろう…こちらは、ホウセキタマヤスデというヤスデの一種らしい。ピカピカでとても綺麗な虫である。こちらは亀のキャラメルアルビノという種類で68000円で売られていた。この亀を見て、白い亀が欲しいっ!と思ったのだがやっぱり白い亀は珍しいようで、とても高値で売られていた。亀はリクガメも水棲の亀も会場に沢山売っていたが、あまり亀に興味が無いので、そんなに大金をはたいて買おうとは思わない。ヘビは、安い物で3000円~高い物で100万円という物までいる。バーミーズパイソン等の大型のヘビは許可がいるので飼えないがカーペットやブラッドパイソン等は許可のいらない大蛇なので人気である。ダイアモンドカーペットパイソンジャングルカーペットパイソンズグロパイソンこのズグロパイソンは、ペアで100万円だった。とても巨大で、しかもちゃんとご夫婦なようで繁殖を目的として買う方には良いかも知れない。去年から、イベントの一環としてデンジャラススネークライブというのが、メインステージで行われている。生きた毒蛇を出して、紹介して行くというとても危険なイベントである。ステージの一番前の列に座ってる客が逃げる程の危険極まりないイベントなのだ。今年はコブラのみの出演という事であるがインドコブラ(たしか)とキングコブラを出して毒の話や血清の話をしていた。キングコブラその時である。急に会場が暗くなった。落雷の為、停電してしまったのだ。会場はどよめき、毒蛇ショーをやっていたヘビ使いのおじさんも慌てふためき「中止!中止!」と叫んでいた。見ている客はパニックである。真っ暗にはならなかったが、うす暗い会場でキングコブラが逃げ出したら…考えただけでも恐ろしい事態である。10分後、会場の電気は徐々に回復し、キングコブラもめでたく麻の袋の中に納まった。本当にデンジャラスなショーであった。爬虫類をペットとして飼うのは、僕は個人の趣味だし別に何の問題も無いと思う。しかし、最近爬虫類飼育者のイメージダウンになるニュースがあった。新幹線で蛇が発見され、一時電車が止まったあの事件である。毒は無いからとか、咬まない種類だからとかは関係ない。ヘビを電車に持ち込み、あろうことか逃げ出してしまい多くの乗客を驚かせ、電車を止めてしまったのだ。これは、大変な事である。ヘビと言うのは、多くの人からすれば気持ちの悪い生き物である。爬虫類愛好家がいくら可愛いとアピールしても一般の人には受け入れて貰えないだろう。だから、ヘビや爬虫類は個人の趣味で密やかに楽しめばいいのだ。僕はイグアナを近所の公園で日光浴をさせたりした事があったが、通行人に「気持ち悪い」と言われ、以降連れ出すのは止めた。やはり普通の感覚を持った人には「気持ち悪い」生き物だし多くの人は「危険」と思っているのだ。そんな危険動物が、そこら辺をうろちょろしていたら普通の人はビックリするだろう。だから、爬虫類は外に持ち出したりしちゃいけないのである。レプタイルズショーで、爬虫類を肩に乗せて闊歩している人が何人かいた。イベントの中ではそれで良いかも知れないがそのまま外に出た人がいるとか。それはやっぱりやっちゃいけないよね。いくらハーネスを付けてても逃げ出さない保証は無いし、大人しいから、といくら言ったって普通の人からすれば大きい気持ちの悪いトカゲなのだから。だから爬虫類は個人で密やかに楽しみましょう。そんなこんなで、今回は運命の出会いがなかなか無く結局1匹もお持ち帰りしなかったのである。ぼくらはみんな生きている。