カカオとチョコレートの博物館 ベルギーとフランスのショコラの製法の違い / ガレットの「ベルギー・フランス 夏のショコラとお菓子の旅」《15》
この警備員の数は何事~?わさわさと人の数が増えてきました。グランプラスへ歩いて戻ると、広場の雰囲気が何かおかしい。そこに二人の恰幅のよい紳士が登場。笑顔で歩きだすと、周りをカメラマンが取り囲み、フラッシュの嵐 あとで確認した所、大臣と商工会議所の会頭(のような要職の人)という政府の要人だったようです。私が立っていた場所の目の前を通り過ぎていったので、びっくり。2008年7月11日 朝11時頃 グランプラスは警備員でいっぱいそれにしても、広場に設置された仮設ステージといい、居並ぶ警官(ガードマン?)といい、グランプラスはごったがえしていました。グランプラス 右の建物は、ブラバン公の館騒ぎを尻目に、目的地 カカオとチョコレートの博物館(MUSEE DU CACAO ET DU CHOCOLAT)へ向かいます。MUSEE DU CACAO ET DU CHOCOLAT9 Rue de la Tete d'Or, Brussels 1000, Belgium TEL 02 514 20 48開館時間 10:00~16:30定休日 月曜(7・8月、祝祭日は営業)入場料 5ユーロ(870円)この建物はグランプラスを取り囲む美しい建物の一つギルドハウスの左端。グランプラスからはみ出たTete d'Or通りにあるので、広場からは徒歩一分です。入るとすぐ、液体チョコをつけたクッキー1枚をお味見。中では、カカオ豆がチョコレートになるまでの流れがパネルで説明してあったり、実際に使っていた麻袋やチョコレート製造のための道具などが展示されています。昔の道具も置かれていました。ここで感じたのは…ああ、ここは英語圏ではないのだわ~、ということ。英語での説明はごくわずかで、ほとんどがフランス語とオランダ語で書かれています。うむむむむ。展示や写真を見て歩きます。以前テオブロマの土屋シェフに教えていただいたことやシェフのご本『Chocolat et cacao』を読んだ知識が頭をよぎります。土屋シェフ、ありがとうございます~。マダムがプラリネを作る実演をしていました。子どもたちの団体がいたので、優しい言葉でゆっくりと説明。フランス語ですが、製菓用語なので理解できました。ショコラには三種類あり、ショコラノワールは何からできていて、ショコラオレは何から、ショコラブランは…と説明が続きます。やっぱりショコラブラン(ホワイトチョコレート)はベルギーではチョコの一種として扱われていますね。 とても大切なことですが、ベルギーでは、一粒チョコを作る時にはムール(moule 型)を使って作る方法が一般的。フランスのショコラとの大きな違いはそこです。フランスではセンターを先に作り、温度調節をしたチョコレートの中に浸けて周りをカバーする製法が主。(テオブロマのHPをクリックし、最初に出てくるチョコをフォークで引き上げている動画がこの製法)それに対しベルギーでは、先に型にチョコレートを流して周りの部分を作ります。↑写真は、型にチョコレートを流し、型を逆さにして余分なチョコレートを落としているところ。乾かして周りの部分ができたら、センターにガナッシュなどを流し、最後に底になる部分をチョコレートでフタをして、かためて型からはずします。※ もちろんどちらの国も、全てがその製法だけというわけではなく“主となる作り方の違い”という意味です。この製法の違いにより、フランスのボンボンショコラは周りの部分が薄くかかり、センターとの一体感・口どけの良さを楽しみ、ベルギーのプラリネは周りが厚くなる分、周りのチョコレートの味をしっかり感じ、センターとの味の対比を楽しむことができます。サイズはフランスの方が小さく、ベルギーでは二口サイズ。マダムが当たり前のようにコキーユ(ホタテ貝)のムールにチョコレートを流し、これがプラリネの作り方、と説明していたのを目の当たりにし、やっぱりそうなのね~と、ちょっと嬉しくなりました ただ、子どもたちの団体の前にいた男性が、とても詳しくマダムにフランス語で色々と質問し、マダムから細かな説明をうけている姿を見て、フランス語が理解できたら何十倍も充実したのだわ~、と。観光客ならともかく、ショコラについて勉強したい!と思った場合、フランス語がしっかりわかればここでベルギーのショコラ事情についてもっともっと情報が得られたのに!残念!!!(…でも、もう来てしまったのだから仕方がない。フラ語ができないならできないなりに、せっかくこの国に来たのだから、ベルギーお菓子事情を私なりに情報収集してみせる~~~!と、逆に燃えました… )ショコラに関係したポスターも展示されていますこれは、19世紀に世界で初めて現代に通じるカカオプードル(粉末ココア)の製造法を発明したオランダのヴァンホーテン社のものわかりにくいのですが、一階の受付を一旦出るとすぐ階段があり、その上の2階、3階も展示室になっています。気づかずに1階だけ見て帰ってしまう人がいそうな感じでした。上の階には、チョコレートで作られた洋服や食器、チョコレートに関するポスターなどの展示が。グランプラスのギルドハウス↑この建物のずーっと左端(広場より外)にカカオとチョコレートの博物館があります。そして、このギルドハウスの一番右の建物は、前にもご紹介しましたパン職人のギルドハウスなので、建物の入り口、アーチの少し上の部分には、パンの守護神サン・オベール司教の胸像が。パンの守護神 サン・オベール司教↑ …私のように、ズームにしてこの像を撮る人は少ないのかもしれませんが、どうか室内にバケツを置くのはやめて下さい~グランプラス 11時52分《16》ノイハウス本店 美しいディスプレイに続きます 『Chocolat et cacao』 著・土屋公二チョコレート博物館に行く前には、下調べが必要!と思った方は↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。おかげさまで、最近ランキングが上がってきました。感謝していますー。 ↓ ↓ 番外編 2008年パリのラデュレ 銀座三越にオープン番外編 軽井沢一泊 レトロな旅 2008年 8月 2~3日ベルギー・フランス 夏のショコラとお菓子の旅 2008 もくじ へ《ガレットのお菓子日記》 Home へ