日本沈没 第5回「いま、島が沈む」
疲れた。本当に疲れた。自信を持って誇れるプライドが欲しい。日本沈没 第5回「いま、島が沈む」原作にないエピソードを長坂秀佳が担当。ケルマディック号に乗って田所博士と小野寺は南ヶ島へ向かう。南ヶ島は近いうちに沈没する。しかも日本列島と様々な条件を満たしていることから、島の沈没は重要なサンプルになると判断。もちろん島の住民の避難も目的である。島の分教場を基地として借りることになる。教諭の矢島は二人を歓迎。田所博士も若いのに僻地教育に熱心な矢島に好感を持つ。ところが小野寺は矢島にうっかり島が沈むことを喋ってしまう。翌日、矢島は一人で船に乗って脱出。「さよーならー。ご健闘をお祈りしてまーす」。何じゃコイツ。おかげで島は大パニック。沈没を信用するグループとそうでないグループに分かれて対立。ついには内ゲバへと発展する。割って入って止めようとする田所博士と小野寺。その際、小野寺は負傷してしまうが、教員がいなくなった分教場で教員もどきのことをする。子どもたちから不評を買ってしまい、自主的に絵を描く始末。太一は母親の絵を描く。太一の母親は出稼ぎに出たまま、年に数回しか島へ帰らない。そのため母親から買ってもらった麦わら帽子をいつも大切に被っている。さて、島は秋祭りの季節を迎え、村人総出で御神輿担いでワッショイワッショイ。田所博士と小野寺は早く避難するよう村人へ呼び掛けるが誰も聞く耳を持とうとしない。唯一、太一だけが信じ、子どもたちを山へ誘導する。そんなこんなで予想よりも早く地震が発生。島が沈み始める。山へ避難する島民たち。島はみるみる濁流に飲み込まれる。地震と津波で崩壊寸前の分教場を見て、太一は「俺行ってくる」と皆の制止を振り切って下山してしまう。太一がいないことに気がついた小野寺は分教場へ向かおうとするが、田所博士に止められる。太一は教室に置いたままだった母親の似顔絵を取りに戻ったのだ。しかし、木造の分教場はガラガラと崩壊し始める。机の下に潜って「かあちゃーん!かあちゃーん!」と叫ぶ太一。そして島の半分が沈んでしまう。海中にはランドセル、学校の机や椅子、そして太一が被っていた麦わら帽子が。浜辺に打ち上げられた太一の母親の絵を握りしめて泣き崩れる小野寺。日本が沈んだら太一のような子どもは一人だけでは済まない。だからこそ早くD計画を進めなければならないと田所博士は語る。泣けた。つ・づ・く