2006/09/10(日)02:03
『日本沈没』の感想文
『日本沈没』観てきました。色々評価が分かれている映画ですが、その理由が分かりました。ぶっちゃけ中途半端な映画でした。なんなんよ!コレは!?
・展開が遅い
・草なぎ君と柴崎コウの恋愛が唐突
・緊迫感や悲壮感が無い
・草なぎ君があちこちにワープ
・沈没への描写が雑(心斎橋がいきなり水没とか)
・全体的に散漫、冗長
・トヨエツはスマートすぎる(やはり田所博士はオヤジでなければ!)
・小野寺が頼りない(やはり小野寺はアブラギッシュでなければ!)
・渡老人が出てこない
・旧作やテレビ版を観て感じた愛国心が全然掻き立てられない
その他色々不満はありますが、何よりも不満だったのが“日本が沈没しない”こと。ラスト観てビックリしました。こんなん『日本沈没』ちゃうやん!!うーん、こういうのアリなんでしょうか。ある意味驚愕のラストでした。沈まなあかんて!沈まな!!そうです。多くの日本人は助かるのです。でもその展開は日本民族そのものについて考えるという原作のテーマや問題定義を否定していることになりますよ。頭抱えてしまいました。小松左京もよくこんな脚本にOKを出したなあ。
丹波哲郎が写真出演していたり、特撮が頑張っていたり(東宝スタッフを一切起用せず、東映系スタッフでガッチリ固めていた点がビックリ)、脇役のキャスティングが妙にイイ(及川光博、ピエール瀧、手塚とおる、前田愛、佐藤江梨子など)など観るべき点もあったのですが、うーん、50点ぐらいかなあ。まあ、今流行の“製作委員会”方式なので出資者からの希望や要求などを受けざるを得ず、監督にとっても不本意な部分がかなりあったのでは・・・。やっぱりテレビ版がベストです。主題歌も久保田利伸ではなく五木ひろしでないとダメ。
口直しに今度河崎実監督『日本以外全部沈没』を観に行こう。。。
↓近所のTUTAYAへ行ってテレビ版のDVD借りてきます