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カテゴリ:眼差し
(昨夜、新幹線から降りたときに娘が見つけました。駅構内の蜘蛛の巣---) 新潟県中越沖地震で避難所となっている小学校の職員室に、 中年とみられる男の声で「爆弾を仕掛ける」と電話があったそうです。 柏崎署によると、男は、電話を取った教諭に、 「これから柏崎小に爆弾を仕掛けてやる」とだけ言って電話を切った。 同署が校内を調べたが不審物はなく、 悪質なイタズラとみているとのこと。 被災者の方たちが身を寄せておられる小学校では、 その時、被災住民100人以上が避難されていて、 校庭では自衛隊員らが支援活動していたそうです。 そのような場に爆弾を仕掛けるという電話は、テロ予告と同じではないかと。 被災地に対して、被災の体験をもつ自治体として当地からも、 義援金だけではなく医師や看護師が早速派遣され、また 被災時の体験のノウハウをもった職員の方たちも支援要員として派遣されて、 頑張っていただいています。 ご家族も留守宅を支えている。 皆、助け合いの気持ちと、「公」に奉仕する精神です---。 そんなときに、こうした電話が「悪質なイタズラ」で済まされていいのかと、 実に不快でした。犯罪の予備軍だと指弾したくなりました。 当地では、夏休みに入る終業式の当日に、 小学校6年生の女の子の背中を包丁で刺して重症を負わせた男が現れ、 子供をもつ親たちと教育関係者を始めとして県民に衝撃が走ったばかり。無論、 子供たちも大変なショックを受けています。 幸い女の子は命は取り留めましたが、重症です。 すぐに犯人は逮捕されましたが、犯人の男は調べに対し、 訳の分からないことを口にしていたところ、通院と投薬治療をしており、過去にも入退院を繰り返していた精神疾患があることが判明しました。 場合によっては、責任能力は問われず不起訴処分かもしれません。 精神疾患を持った当人の苦しみや 精神疾患のある家族を持った方たちの苦しみを思うとき、 わたくしも人権が擁護される大事さを考えざるを得ない人間ですが、 こうした事件が起こってしまうたびに、 どうしたらこうした事件がなくせるのかと心が沈んでしまいます。 犯罪を犯してしまう危険性に怯えながら、 精神疾患のある患者を家庭でお世話することの難しさを、 地域で受け入れることの難しさを、 そういった難しさを思うとき、 わたくしたちはそこから目を背けてはいけないのではないかと。 この男は、深夜でも酒販売店のシャッターをたたいては「酒をよこせ」と怒鳴っていたそうですが、一般の住民が熟年のこうした既往歴のある男性に対して、日頃から困っていたとしても現実にご近所でどういう対応が取れるでしょうか---地域には、ランボーもコマンドのシュワルツネッカーも現実にはいないのです。 繰り返される幼児への性犯罪も、同様で、 犯人は再犯性が高いにも関わらず、 また本人の理性ではどうにもできない性の嗜好ゆえの犯罪なのに、 出所後は人権の名の下にノーマーク---- IT社会到来と言いながら、 犯罪抑止にどれだけIT技術が生かされているのかしら。 日頃から加害者の人権ばかりを擁護される方たちは、 患者と家族が置かれている現状と、 こうしたリスクに晒されている子供たちのことをもぜひ考えていただきたいものです。 精神疾患のある方や悪質なイタズラをやらざるを得ない人たちに対して、 どうしたら「差別」とならない対応となり、それが可能か、 そして、どうしたらこうした精神状態の住民の犯罪を未然に防げるのか、 有識者と称される方たちがお集まりの弁護士会ゆえ、 ぜひ、ご提言をいただきたいと切に思うわたくし。 被災地に爆弾を仕掛けるなど、発想すること自体、すでに病気であり、 電話をするという行為に至っては、「悪質なイタズラ」で済むことではなく、すでに犯罪! 災害の直後ゆえ、こうした犯罪を取り締まる余力は警察にはないことを承知しつつ、「悪質なイタズラ」を取り締まる警察官が増員されるよう期したくなりました。 病んだ社会だと言うなら、 病んだ社会にはそれ相応の対応が取られてしかるべき。 (「べき」という言葉が嫌いなわたくしながら、これは「べき」で論じるしかないですね) 今回の選挙、現状の参議院なら参議院など不要だと思うわたくしなれど、 二院制ゆえ、現状では投票するより他に仕方がない。せめて、こうした観点から投票したいと思いました。年金選挙というマスコミのプロパガンダにノセラレていると、いつか自分も含めて愛する者がこうした事件の被害者になってしまうかもしれないから---。 不快なニュースは数あれど、 これは実に不快なニュースでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jul 23, 2007 05:55:08 AM
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