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ジュネーブその日暮らし(+革モノ作り・レザークラフト)

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2005年12月12日
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 スイスは日本人の「住んで出みたい国」の上位に国名があがる国だそうです。

 アルプスの山々に囲まれた美しい自然、おいしい空気、永世中立国という言葉から受けるイメージの良さ・・・。
 確かに、自然は美しく、空気はおいしく、遺伝子組み換え作物が法律で禁止されているなど、恐らく食べ物は世界でも最も安全な国で、住むのに良い面は色々あると思います。しかし、スイスは勿論美しい面だけを持つ国ではありません。一般に知られていない、しかし住めばわかるスイスのダークサイドについての話です。

 住んで初めて、そしてすぐに判りますが、スイスには、プライバシーがありません。

「プライバシーが無い」
 というのはどういうことか、ダイレクトメールを例にお話しましょう。

 日本では、個人情報保護法により、業者が勝手に顧客名簿を他社に販売することは禁止されていますし、身に覚えの無いダイレクトメールを受け取った場合、名簿の出所を聞いたり、削除を要求したりすることができます。

 スイスでは、そのどれもあてはまりません。

 我が家が引っ越して、まだ正式なビザも出ていない頃、ダイレクトメールに住所と前任者の名前や会社名が入っているのを見つけました。
 最初は、前任者もここの部屋だったので、その人が使った会社からDMが来ているのだと思い、気にも留めていませんでした。

 ところが、あるときから、前任者の氏名が、うちの名字に変わっているではありませんか

 まだスイスに来たばかりで、仕事関係の登録以外で、住所なんてあちこちで書いていません。最初は、近所のDM投げ込み人が、ご丁寧にもポストの表札(全員苗字を出すことになっている)をメモして、うちに投函しているのかとも思いました。
 しかし、1ヶ月、2ヶ月たつと、結構な量のDMに、旦那の名前が入りはじめました。そして、先日は、判子屋からのFAXによるDM(FAXDMも毎日何通かやってくる)で、

 住所
 旦那の会社名
 旦那のフルネーム


 の入った、ゴム印のサンプルが、価格表と一緒に送られてきました。

 旦那は、勿論判子屋に見積もりなど出していません。
 一体全体???

 この判子の住所は、実はちょっと私たちが書いているものとは違いました。私たちは住所を書くときいつも最初にアパートの建物番号を書いていたのですが、これは通りの名前が先になっていました。それまでに記入した、銀行の書類や、ショッピングセンターの名簿からなら、私たちが書いた通りの建物番号が先の住所で来るはずです。
 ちょっと変だな?と思いました。

 ところが、その直後に送られてきた、ジュネーブの正式なビザ、ペルミBには、この、私たちの書いていたのと違う、通りの名が先の住所が印刷されていました。つまり、ビザの申請書類も含めて私たちが今まで間違えて書いていたのだと思いますが、正式なビザ到着より前に、正しい住所で、名前まで入ったDMが、全く覚えのない会社から送られてくる・・・。
 先日など、どこで知ったのか、家の次男宛に5歳用子供学習雑誌の購読案内まで来て、もう何がなんだか・・・。

 はっきりいって、気持ち悪い。
 一体誰が家の家族構成や住所を教えているのか?

 その謎はすぐに解けました。
 スイスでは、個人の名前や住所、卒業校や、勤務先、出入国記録の入った個人情報名簿が、本屋で普通に売られているのだそうです。
 本屋で売っているくらいですから、最新情報を会社宛にネット配信したりという商売があっても不思議ではなく、2が月目くらいから一斉に名前が入り始めたのは、そんなのが出所なんでしょう・・・。

 私たち日本人が、プライバシーだと思っている情報が、こちらでは少しもプライバシーではないのです。
 今はどうなのかわかりませんが、ほんの10年前は、スイスのとある村に帰化を求める人の、氏名、学歴、職歴、家族構成、結婚暦、趣味なども含め、一覧表にしたものを、帰化を受け入れる前に、村が村民に配っていたという事実もあるそうです。

 一体転居情報は誰がどうやって調べているのでしょう? まさか国が個人情報を公開してる??? 
 薄気味悪さを感じずにはいられません。
 自分の個人情報が公開されてもそれが当たり前で、平気なのが常識だということも、とうてい理解はできません・・・。






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最終更新日  2005年12月28日 09時29分04秒
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