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2004.01.05
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 メールの整理をしていたら、「お母ちゃん」というタイトルのがあった。姉からだった。
「2日に、お母ちゃんが入院しました。ツカグチ駅の近くのN大阪病院です。明日来るなら、1時までにここへ電話してください」
 日付けは3日。メールを見たのは4日の午後11時50分。
 で、今日、「お母ちゃんまた入院してんて」とショータンに話したら、「勝手に行けや。おれは、お前とこのおばん嫌いやねんから」って。「キライやねんから」は余分だ。なにも行って欲しいことないよ。ショータンに払うガソリン代は1万円。電車賃の方がはるかに安い。電車で大阪へ行った。
 駅のホームで、姉の携帯に電話したけど電池切れみたいな呼び出し音がして出ない。家へ電話してみる。義兄はいても出ないことになっている。呼び出し音が止まったから「もしもし」と言ってみる。携帯をバッグへしまったとき、横へ来た知らないおじさんが、
「届けへんのん違うか」と言った。
「わしのんなんか、ドッコでも入るで。二万円もするやつや。10円とか1円もんは、あかんわ。うちらのんは、衛星から電波が来るねん。ほんまに。山でも、建物の中でも、ちゃんとかかる」
「そうですか」
「うん。金はただ取らんで。写真も綺麗に撮れるしな」
「いま、持ってはるんですか?」
 薄いジャンパーで腕組みして、ポケットも携帯でふくらんでいるようにはない。
「いや。家内が持ってる。わしは使わん」
 なんや。わしが買うたんか、家内が買うたんか、判れへん。

 11時の電車に乗って、大阪駅で12時半。構内に食堂があったから覗いた。カレー680円。タッカー。阪急の塚口だからと外へ出て舗道を渡る。なにか食べて行かんと、晩まで食べられへんかも…。母になにか買うて……と、阪急百貨店へ入る。地下の食品売り場の隅っこに喫茶コーナーがあるかと探したがない。お寿司は生ものだから病院へは持って行かない方がいい。喫茶コーナーはなかった。エレベーターで8階へ行った。<レストラン街>と表示があったのに、エレベーターを出たら洋服売り場だった。<売り場案内>を見ると、ずーっと遠くらしい。そんなに歩いて足が痛くなったら難儀だと、行くのをやめて下へ降りた。パンでもを買おう。
 丁度公衆電話があり、電話帳が台下にセットしてあったから、N大阪病院に母が入院しているか確認しようと電話帳を繰った。テレホン・カードで掛け、行き方も訊いてメモ。阪急のツカグチと思っていたらJR神戸線のツカモトだった。よく訊いたことだ。
 パンを買う。外へ出てから、テレカを抜いて来るのを忘れたことに気付く。ああ。まだ穴の開いてないカードやったのに。まあええか。あとの人が喜ぶ。
 ツカモトは大阪駅から1駅。改札で病院を訊く。駅の前にうどん屋があった。パンよりはうどんの方がいいなと入った。きつねを注文した。アゲが不味かった。いつ調理したアゲかわからない。アゲだけ残した。かけにしとけば良かった。
 6F。ナース詰め所で部屋を訊く。ヒョウサツが嬉しそうだった。「千代子、松子、菊枝、梅子、鶴子、駒江、ナツ、ハル」
 母の声がしていた。隣のベッドの人とお喋りだ。
「こんにちわ」
「ああ。あんたか。今まで、お姉ちゃんおったのに」
「どうしたん?」
「水が溜まってん。1日の晩は、なんともなかったのにな、夜中に痛い痛いになって、トイレも行かれへんかってん。ヘルパーさんはお正月休みやし、電話のお助けボタン押したけど、返事がないし、仕様ないからお姉ちゃんに電話した。すぐに来て救急車呼んでくれてん」
「なんで、うちの薬つけへんかったん?」
「お医者さんで貰うた貼り薬、貼ってたよ」
「そんなもん、効くわけないやん。お祖母ちゃんが言うてたやろ。『うちの薬が効かんようになったら、もうしまいです』って。
 私は、膝に水が溜まらないように、毎晩薬湿布して寝ている。18年ほど前に、水が溜まったことがある。医者へ行こうとは思わなかった。すぐにうちの薬を貼った。貼ると痛みが忽ち消える。
 母は老舗の薬屋へ嫁に来て20年も生活していたのに、どうして薬を信じないのだろう?
「早いこと退院せな、ボケるねんて。センセイが水抜いて、注射してくれはったから、もう痛いことないわ」
「また、大掃除したんと違う?」
「そうや。大晦日に、大掃除してん。ヘルパーさんはしてくれへんから、ガラス拭き。押し入れの中も片付けた」
「昨年も袋戸棚の中整理してて、踏み台から落ちたやん」
「そうや。お姉ちゃんが怒ってた」
 昨年は正月3日に腰を打って、救急車で別の病院へ入っていた。頭も内臓もなんともないから、足が弱っていることと自分の年齢を忘れるらしい。入院サワギをやると、私が駈け付けると思っているのか……
 4時過ぎると、「早よう帰らんと、電車が混むよ」と言った。向かいのベッドの人に会釈して病室を出ようとすると呼びとめて、「隣の人にも、入り口のベッドに付き添うてはる人にも、『お邪魔しました。宜しくお願いします』と挨拶して帰りなさい」だって。 





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Last updated  2004.01.07 04:28:38
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