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昨夜ショータンは、気分が悪いと言って、起きて椅子に掛けたり、洗面所へ行ったり、テレビを見たりしていた。私の薬を飲むかと訊いたら「そんなもん…」と言うから放っておいた。明日は天気が悪くなるようで、お月さんはぼんやり。山はまっくろ。3時に起きてみたら、ショータンは寝ていて、代わりにお月さんが光っていた。
早朝、富士山は半分雲に隠れていた。 ショータンは気分が治ったらしく、バイキング朝食はしっかり食べていた。ダイエットダイエットとご飯は殆ど食べないけど、どうみても私より栄養過多だ。この2日で1,6キロは増えているだろう。 ポットのお茶を入れ換えようと洗面所へ捨てたら、腐っていた。昨夜のショータンの病気は、このお茶が原因だ。夜も勝手に飲んでいたもの。「熱いお茶飲んだらええのに」と私が言ったのに、「面倒くさいこと、おれが出来るか!」と。パックを湯のみに入れてお湯を注ぐだけなのに。折角気分治っているのだから、お茶が腐ってたヨとは言ってやらなかった。 どうも、富士山が雲を吐き出しているらしい。白い雲がもくもくもくもく増えていく。 帰りも西回りにした。富士パノラマロードを走っているのに、富士山が無い。全然見えない。吐き出したクモの中に隠れてしまったんだ。 「富士山、お休みやねえ」 高速までの道筋にあるガソリンスタンドはみんな95円。次は?次は? と言っている間に高速に入ってしまった。富士川のエリアでガソリンを入れる。100円。昨日、一色村で入れたのは110円だった。おじさんだったら値段を聞いて「10リッタだけ」なんて言うのに、可愛らしい女の子が出て来たので、「マンタン」とショータンは言ったのだ。 行きしなもバッチリ見えた富士山が休みなので、富士山の無い富士川エリアの景色を撮った。富士山のある富士川エリアの写真を探して並べて表示しよう。風は強いけど寒くはない。 浜名湖へ寄った。あ。ハーモニカの音が…。 「買うんか?」 「買う」 「旅行代、おれに出さして、ハーモニカ買うか」 出かける前、5万円出そうかと言ったら要らんと言うたくせに。ショータンが出す筈ないんだ。 ハーモニカは、千円代から5万円以上するのまであった。半音の出るのをと思っていたのに、今はもう作っていないのだという。私の持っているのは半音の出る分厚いやつなので、2本で吹くのはもう面倒だ。どうして昔戻りするんだろう? 結局、買わなかった。 「ハイウェイ券買うから1万円くれ」 やっぱり。な。お昼はカステラ一つでいいと言うので、私だけうどんを食べた。同じテーブルに、変わった二人連れがいた。50過ぎの大阪のおばさんたちで、うどんの鉢を前に置き、箸でうどんを2本挟んで喋っている。 「そうや。私も知らんかったんですよ。それに……」 「ねえ、あんなこと、後で言うてもうたって、どうにも出来ませんやろ?-----nanndakannda---- kutyakutya」 「お天気が悪うて、運ワルイわ」 私がうどんを食べ終わるまで、二人とも2本のうどんをお箸に引っ掛けたまま、ずっと喋っていた。 鈴鹿で雨が降って来た。鈴鹿はいつも天候が悪い。名古屋が雨のときは雪だし、名古屋がちらちら雪の時は、吹雪だ。 スリップするからスピード出さんようにと言うのにショータンは、110キロで走っていた。それでも私は眠ったり喋ったり。奈良に差し掛かると雨はやんだ。 どこへも寄らなかったので、法隆寺に着いたのは3時40分だった。晩御飯は家で食べられる。高速を出ると、道は濡れていない。奈良でやんだのではなく、降ってなかったのだ。 帰ってから、リハビリに行く。「温泉やなかったから、疲れとれへん」とショータンは言った。夕方のリハビリ室は知らない顔ばかりだった。ビックリンもマユもいない。 「晩御飯ある?」 「冷やご飯ある」 「お粥や。お粥に梅干」 ショータンは嬉しそうに言った。ダイエットおやじめ。いやいや、おかず代節約しているつもりなんだ。立て替えた旅行代貰うために。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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