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2004.09.25
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カテゴリ:カテゴリ未分類
  「買いもんに行くんか」
 とショータン。「うん」「買いもんと、何処?」
「赤目の滝へでも行こか」
「それやったら、装束変えて来んならん」
 嬉しそうににっこりする。車で走るのが好きなんだ。
「軽トラがええかなあ」
「なんでもええよ」
 ポットに冷たいお茶。お菓子。あめ。デジカメ。
「赤目は、どう行くねんやった?」
「カーナビが知ってるでしょ」
「軽トラにはついてないやないか」 

 やっぱりセダンで出発。奈良と思って検索したが赤目はない。「縮小で探せ」
「あ。室生。三重県や。赤目はこの先やわ」
「伊勢へ行く道か?」
「長谷寺へ行く方。やけど、ないなあ」
 高速地図を開く。赤目四十八滝がある。でも室生はない。
「カーナビは赤目ないしねえ」
「速よせーや」
 でた。いつものハヨセー。
「室生寺ゴールにしとくわ。ここ通り過ぎたら行けるから」
 
 途中、スーパーで巻き寿司と大福を買う。「大阪の気温は32度」とラジオが言っている。
「あ。ここ右へ曲がるのに」
「まっすぐや」
「東北東やのに」
「知らん。北向いて走ってる」

 うつらうつら…。
「今、曲がった?」
「曲がった。東向いた」
「やっぱり長谷寺へ行く道やン」
「三輪さんへ行く道や」
「あ。談山神社の道や」
「三輪さんや」
「いま、談山神社と書いてたやン。矢印して」
「長谷寺は?」
「もっともっと向こう」
 分かれ道の所に長谷寺と書いてあって、ナビが示す道は違う方。
「室生。こっちやな」
 ナビに湖が出た。
「室生湖やて。湖見ながらお弁当食べる」
「室生ダムと書いてる」
「端っこがダムで、こっちが湖」
  道は湖の周囲を1周している。端まで行って曲がる。左は山、湖の側は草や低い潅木が茂って、湖の面は車からは見えない。通る車の邪魔にならない張り出しへ駐める。少し水が見える。
 お弁当のあと4、5枚写真を撮る。ショータンは車をターンさせた。「どっち!?」「左と思うけど」
 右へ行く。「行き止まりやないか」
 くるっと廻ってカーナビが書いたコースへ乗る。
「こんな道やったか」
「こんな道やった」
 くねくね曲がった細い道だ。もう七年以上来ていない。前に来たのはお正月で、正門の前を通り過ぎて料理屋と食堂の間の有料駐車場へ車を預けた。正門より手前に駐車場の看板がある。
「あ。この上は、お寺の駐車場みたい」
 上へ上がる。10台ほど駐っている。車から降りてロックし、ちょっと歩いたところへバイクのおじさんが下から登ってきて、「はい。料金先払いでーす」と言った。お寺の無料駐車場ではなかったのだ。
「有料やったら、もっと下へ行くわ」
「下もワシとこやから、料金もろとく」
 600円払った。もう1ぺん車に乗って下へ降りた。おじさんの駐車場は、一番手前だ。車から出て歩き出すと、おじさんが大きな声で言った。
「ちょっと行ったら進入禁止のホニャラムニャ-----太鼓橋はフニハラヒレ-----」
 なにを言っているのかよく判らない。
 「ちょっと行ったら進入禁止のホニャラムニャホゲホゲ-----太鼓橋はフニハラヒレヒレ-----」
 3回言ってくれたけど、判らないまま「ありがとう」と言っておいた。少し行くと橋があって、真ん中に「関係者以外侵入禁止」の立て札が。
「ここを行ったら近道やと言うてはってんわ」
「この向こうの太鼓橋を渡れ、言うててんや」
 進入禁止の橋を五歩ほど進んだのに、ショータンは太鼓橋の方へ行く。進入禁止の札がある所は行かないのが普通だから、わざわざおじさんが言ったということは、渡れということだと思うけどなあ。杖を突いている私に、「太鼓橋は渡りにくいから…」と料金ぼったくりおじさんなりに親切に。
 太鼓橋を渡ると室生寺の正門。大きな楓の古木がある。葉っぱはまだ青々。右へ折れて数メートル行くと、拝観者入口。窓口におばさんが二人。
「アサヒメートの割引はありませんか」
「え?」「朝日メイト」二人顔を見合わせる。知らないということは、ないのだ。
「アサヒメイトなんか、あるかい」
 ショータンは、朝日新聞友の会に入った時反対だった。「なんの会でも、入ったら損や」と。
「老人割引は、ないんでっか」ショータンが訊く。
「ああ。ありません」
 最近は、お城や資料館など高齢者割引があるのだけど、無料駐車場も無いお寺だから、そんなことはしないのだ。
 拝観料五百円払って入る。
「お寺へ来ると言うてへんかったのに」

-------続-------





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Last updated  2004.09.29 02:52:41
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