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カテゴリ:旅行
4月21日
4月旅行記、最初の日のを書いて「続」にしたまま2週間も経ってしまった。 北陸中央自動車道を早めに降りたところまでだった。 高鷲で降りた途端、桜だ。あっちのもこっちにも。高山をよくご存知の人が教えてくださったのは、うそではなかった。景色を楽しみに旅に出たのに、カーナビはなんで、つまらない景色の所ばかり走らせるのだろう? 「ひるがの高原/お花畑」の看板があった。 「ひるがの高原へ寄って」 とショータンに言った。高原のお花畑はまだ見たことがない。カーナビ嬢って、「この先約500メートルを左です。その先右です」なんてことばっかり言って、全然情緒が無いんだから。まるで機械みたいなヤツだ。この辺りは高原が多い。冬はスキーのお客さんがいっぱい来るようだ。 「あ。いまの矢印-----あっちへ曲がるんやて」 近くまで来たらゆっくり走らないと、矢印を見逃す。ショータンはかなり行き過ぎてターンした。でも、わからない。駐車場もないし、お花畑らしい処もない。 「もうええわ。帰りで……」 やっぱり、いつもと同じことに。 大きな水車があった。横に少し小さいのが三つ並んでいた。手前の建物に、「飛騨の蕎麦」と書いてある。 「粉挽いて、作ってはんねんわ」 水車の前に車を停めて、写真を撮った。信州へ行っても信州蕎麦は食べなかったし、昨年飛騨へ来たけど飛騨蕎麦は食べてない。 「こんな時間に蕎麦食べたら、また夕飯食べられへんもんな」 ホテルの夕飯は、飛騨牛が出ることになっている。 予定の時間に、ヒダプラザホテルに着いた。高山だから山の中に建っていると思っていたのに、町の中だった。ホテルの玄関からアメリカ人らしいカップルが出て来て、町の方へ歩いて行った。ボーイが迎えに来て、カバンを受け取った。JTBの予約メールのプリントが要るかと訊いたが「結構です」と言ったので、車の座席に残した。 フロントで、ショータンがチェックインしようとしたら、年配のフロントマンが、「恐れ入ります。そのお名前ではご予約頂いておりません」と言う。 「あ。私の名前やった。やっぱり、予約メールあった方がいいですね」 「はい。お持ちでございましたら……」 ボーイが、ショータンから車のキーを預かって、車へ取りに走った。 「はい。確かに」 年配のフロントマンは、メールを確認して、にっこりした。 「ベッドお願いしてたんですけど」 「はい。ダブルのお部屋、お取りしています」 部屋は7階だった。エレヴェーターを出て、廊下の一番奥へ案内された。 「こちらになります」 なんだか小さい部屋……と思ったら、ダブルベッドだった。ダブルのお部屋と言ったら二間続きだと思ったのに。 「こんなん?」 「フロントの人、ダブルの部屋、言うてはったやん」 「ダブルベッドとは言うてはれへんかった」 片側は壁にピッタリ付けてあるから、そっちへ寝ると足元へ降りなければならない。 不服だったが「まあ、ええか」と言った。 「丁度サクラが満開で、よかったですねえ」 ボーイが慰めるように言ってくれた。窓から桜がいっぱい咲いている丘が見えた。 ボーイが去ってから、問題に気付いた。 「ウォッシュレットが壊れてるわ」 「便座冷たいし、水も出ない」 ショータンは、どうなっているのか見に行った。 「こんな部屋、あかんやないか」 私がフロントへ電話した。 「ウォッシュレット、故障してますよ」 ボーイがとんで来た。調べて「ほんとですねえ。申し訳ございません」と言った。 「こんなお部屋しか無いんですか?」 「いいえ。ございます。ご面倒おかけしますが、あちらへ移って頂きます」 手早く荷物を纏めて移動した。8階。今度はまあまあの広さの部屋で、ツイン・ベッドだった。予約確認の電話の時、「足が悪いからベッドの部屋お願いします」と言ったのにダブルベッドにするし、あのフロントマンの頭は機械か。引き換えて、自分の一存で部屋を変えてくれたのは、ただのボーイじゃないな。フロントの主任かな? 若いけど。 ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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