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わたしの住むミュンヘンのモーザッハ地区は、なかなか活気のある商店街を有した、まあまあ落ち着いた住宅街。
お隣のノイハウゼン地区が、住宅街でありながら、なかなかおしゃれなカフェがあったり、こだわりのお店があったりするのに比べ、ちょっとダサめでいけてない感じがするのは否めませんが、なかなか住みやすい地域ではあります。 ですが、これまで文化的なものからは縁遠い地区でして、ちょっとこどものお稽古事などになりますと、そのへんの近所にはなにもなく、やっこらせと街中まで移動しないといけないのが、わたしの中では大きな問題でした。 こどもが小さいうちは、それこそ学校帰りにちょこっとリトミック教室に寄ったり、バレエ教室に寄ったり、テコンドースタジオに通えたりできれば、こんな便利なことはないとかねがね思っておりました。 現在でも、これらのわたくしの内なる願望は、ほとんどかなえられていないのですが、2年ほど前に、意外なところで文化的活動の芽が、モーザッハにも生まれたのです。 その名も、モーザッハ・マハト・オーパー。 (Moosach macht Oper、モーザッハがオペラをする) 地元に住む音楽家の発案で、地元の住人だけでオペラをやろうじゃないかという企画が持ち上がったのです。 この音楽家の方は、この業界では珍しく、オーガニゼーション能力にも長けた方のようでして、ミュンヘン市との交渉もうまく、市のスポンサーをとりつけ、地元の幼稚園、小学校、ギムナジウムに実業学校、職業訓練校の生徒や関係者をまきこんで、出演者はおろか、宣伝PRから、舞台装置の準備までそれぞれ分担させようってんですから、地元だけじゃない、ミュンヘン市全体の一大プロジェクトです。 予定されている演目は、「ヘンゼルとグレーテル」。 大人だけでなく、子供も参加できるという意味で、なかなかいい選択です。 フンパーディンク:歌劇≪ヘンゼルとグレーテル≫ 【初回生産限定】 で、地元住人でオペラをやろうっていうんですから、当然オーディションも地元。 わたくしもちろん応募いたしました。 だって、魔女の役なんて、わたしにぴったりだし、メゾソプラノとはいえ、けっこう高音域も重要になる役柄は、わたしの声質にもあっています。 もう、意気揚々でオーディション会場の、その昔の地元の金持ちのお屋敷を回想したモーザッハ文化会館にむかいました。 さすがに緊張しましたけれど、3人の審査員の前で、自分的にもまあ及第点を出せるレベルで、ケルビーノのアリアと、サウンド・オブ・ミュージックの2曲歌い、歌い終わったあとも審査員の一人の女性が、「よかったわよ!」と声をかけてくださったので、もうこれは役をもらったも同然だと思っていました。 RCA Red Seal THE BEST 89::ポートレイト~メゾ・ソプラノ・アリア集 サウンド・オブ・ミュージック が、3日後に、「残念ながら、今回はあなたの声域に合った役柄がありませんので、うんぬんかんぬん」という、要するに落選の通知をもらい、それはそれはがっかりしたのが、もう2年前のこと。 オーディションでの選曲が悪かったのか、それともわたしのレベルではまったく箸にも棒にもかからなかったのかと、いろいろと悩みましたが、落ちたものはしかたありません。 それでは、どんな方が合格したのかと、それも気になるところですが、審査員に聞くわけにもいきませんし、これはやはり、舞台を直接見るしかないというわけです。 でも、役を落とされた舞台を、こちらから積極的にプログラムを調べて、前売りチケットを購入して、いそいそ観に行く、というのも、なんだかしゃくにさわるんですよねー。 なんて思っていたら、意外なところからその舞台を見る機会を、ついに先日得ることができました。 次女ちゃんの通う小学校からお便りが来て、「モーザッハ地区の学校に通うこどもとその家族に、特別チケットがあります」とのこと。 願ってもないチャンスです。こういう機会はぜひゲットしなければ! ということで、下の子二人と、親二人、合計4枚のチケットをいただきました。 この舞台の当日の詳細については、文字数の都合で、次の日記に書きますね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010.01.21 19:42:23
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